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この記事の結論
- BMW株はSBI・楽天・マネックスでは買えない(上場はフランクフルトのみ、米国ADRはOTC銘柄)
- 現物を買うならサクソバンク証券が現実的(1株 約1万800円)
- 最低手数料の関係で10株単位のまとめ買いが目安(1株だと手数料負担率約5.6%)
- 最大の注意点:NISA不可+ドイツの配当源泉税26.375%(表面利回り7.49%は税引き後約4.4%)
配当利回り7.49%、PER5.69倍。
これは新興国の無名企業ではなく、BMW(Bayerische Motoren Werke AG/ティッカー:BMW)という誰もが知る自動車メーカーの数字です。しかも1株あたり約1万800円で買えます。
この記事では株価・業績・買い方を整理します。PERが一桁という異例の低さの背景には中国市場での急激な販売減があり、一方で欧州の電気自動車(BEV)販売は+38%という対照的な動きも起きています。この両面を見たうえで判断してください。
BMW株の基本データ(2026年8月時点)
| 株価 | 58.76ユーロ(1株 約1万800円) |
| 52週レンジ | 56.40 〜 97.92ユーロ |
| 時価総額 | 約364億ユーロ |
| PER | 約5.69倍 |
| 配当利回り | 約7.49%(税引き後は約4.4%) |
| 上場市場 | フランクフルト証券取引所(Xetra) |
| 過去1年の騰落率 | 約−32% |
なぜPERが一桁まで下がったのか:中国とEVの二極化
2026年上半期の世界販売台数は約115万台(前年比−4.2%)でした。内訳を見ると、地域によって全く違う動きをしています。
| 地域 | 販売台数の増減 |
|---|---|
| 中国 | 約−20.4% |
| 欧州 | +5.4% |
| 米国 | +3.9% |
| 欧州のBEV(完全電気自動車) | +38.0% |
中国市場での約20%減が業績全体の重荷になっている一方、欧州・米国は増加、特に欧州のBEV販売は驚異的な伸びを見せています。中国での落ち込みは、地場EVメーカーとの競争激化が主因とされています。
この中国リスクこそが、PER5.69倍という一桁評価の背景にあります。市場は「今の利益」ではなく「中国市場でのシェア低下が今後も続くかどうか」を織り込んで株価を形成しています。
次世代EV「ノイエ・クラッセ」への期待
一方で好材料もあります。BMWが投入する次世代EVシリーズ「ノイエ・クラッセ」の第1弾「iX3」は、受注が10万台の大台に迫る勢いとされ、続く新型「i3」にも先行予約が殺到しています。ドイツ国内のEV登録台数でも2位に浮上しました。
「中国での落ち込み」と「次世代EVへの期待」のどちらが優勢になるかが、この銘柄の今後を左右します。PERの低さは割安のサインではなく、この不確実性への市場の評価だと理解してください。
結論:BMW株の買い方は実質2つ
| 方法 | 現物保有 | 現実的な必要資金 | 向いている人 |
|---|---|---|---|
| ①サクソバンク証券で現物を買う | ◎ できる | 約11万円〜(10株単位が目安) | 長期で持ちたい人 |
| ②CFDで値幅を狙う | × できない | 数万円〜(レバレッジ) | 短期で売買したい人 |
なぜSBI・楽天・マネックスでは買えないのか
BMWが上場しているのはフランクフルト証券取引所(Xetra)で、ティッカーは「BMW」です。米国預託証券(ADR)は存在しますが、取引所ではなくOTC(店頭市場)で取引される銘柄です。楽天証券はOTC市場の銘柄について「新規の買付けは受け付けておりません」と明記しています。
同じ構造で、アディダス、ラインメタル、LVMH、ネスレも国内ネット証券では買えません。
方法①:サクソバンク証券で現物を買う
1株だけ買うと手数料負担が5%を超える
ドイツ株の手数料はクラシックで0.088%、最低3.30ユーロ(約606円)です。BMWは株価が安いぶん、最低手数料の影響を強く受けます。
| 買う株数 | 約定金額の目安 | 手数料 | 負担率 |
|---|---|---|---|
| 1株 | 約1万800円 | 約606円 | 約5.6% |
| 10株 | 約10万8,000円 | 約606円 | 約0.56% |
1株だけ買うと、配当7.49%のうち約9か月分が手数料で消えます。最低でも10株単位でまとめて買ってください。
買うまでの流れ
- 口座開設を申し込む(オンラインで完結。マイナンバーと本人確認書類が必要)
- 審査・口座開設を待つ(通常は数営業日)
- 日本円を入金する
- ユーロに両替する
- ティッカー「BMW」で検索し、株数を指定して発注
配当7.49%は税引き後にいくら残るのか
7.49%という数字をそのまま受け取ってはいけません。ドイツ株の配当には、現地で26.375%(キャピタルゲイン課税25%+連帯付加税)が源泉徴収されます。さらに日本でも20.315%が課税されます。配当を100とした概算です。
- 配当 100
- ドイツで26.375%源泉徴収 → 約73.6
- 日本でさらに20.315%課税(現地源泉後の金額に対して) → 約58.7
表面利回り7.49%が、実質では約4.4%になります。それでも高い水準ですが、「7.49%の高配当株」として買うと期待とのズレが生じます。
日独租税条約の限度税率は15%で、確定申告の外国税額控除で調整できるのはここまでです。26.375%と15%の差である約11.375%は取り戻せず、ドイツ税務当局へ直接還付請求する必要があります。詳しい国別比較はこちらの記事でも解説しています。
その他の注意点
サクソバンク証券はNISAに対応していません。配当も株価もユーロ建てです。円高ユーロ安が進めば、実質利回りはさらに下がります。
最新の株価チャートで水準を確認する
本記事の株価は2026年8月13日時点のものです。発注前に必ず最新の水準を確認してください。
よくある質問
BMWのPERはなぜこんなに低いのですか?
最大の要因は中国市場での販売不振です。2026年上半期の中国販売は前年比約20.4%減となり、地場EVメーカーとの競争激化が背景にあります。市場はこのリスクを織り込んで株価を評価しているため、PERが一桁まで下がっています。
BMWとメルセデス・ベンツ、どちらがいいですか?
両社とも中国市場の減速という同じ逆風を受けています。詳しくはメルセデス・ベンツの記事で比較しています。配当利回りを重視するならBMW、価格帯の入りやすさを重視するなら比較検討をおすすめします。
配当だけを目的に買っても大丈夫ですか?
表面利回り7.49%は魅力的ですが、税引き後は約4.4%まで下がります。また、高い配当利回りはPERの低さ(=市場の慎重な評価)と表裏一体である点も踏まえてください。配当だけでなく、中国事業とEVシフトの行方も含めて判断することをおすすめします。
まとめ
- BMWはフランクフルト上場。米国ADRはOTC銘柄で楽天証券は新規買付を受け付けていない
- 現物を持つならサクソバンク証券が実質的な選択肢。1株約1万800円だが10株単位が現実的
- PER約5.69倍の背景は中国販売−20.4%。一方で欧州BEVは+38.0%と明暗が分かれる
- 配当7.49%は税引き後で約4.4%。ドイツの源泉税26.375%が効く
- 次世代EV「ノイエ・クラッセ」への期待と中国リスクのどちらが優勢になるかが今後の焦点
| こんな人は | やり方 |
|---|---|
| 10株単位でまとめ買いできる | サクソバンク証券で現物 |
| NISAの非課税で持ちたい | IB証券という選択肢もある(比較記事へ) |
| 短期の値動きだけ取りたい | CFD(現物保有はできない) |
この記事の検証方法
- 手数料はサクソバンク証券の公式手数料表から計算しています
- 株価・為替レートは本文記載の基準日に実測した値です
- 業績・配当は企業の公式IR資料(一次資料)のみを出典としています
- 筆者はポルトガル在住で、インタラクティブ・ブローカーズ(IBKR)の口座から欧州株ETFを中心に保有しています(本記事の銘柄を保有しているとは限りません)
この記事を書いた人:Kawa
ヨーロッパ在住30代・サイドFIRE中の兼業投資家。日本の証券会社では買えない欧州株を、現地から実際の数字で解説しています。詳しいプロフィール
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免責事項
本記事は情報提供を目的としたものであり、特定の銘柄の売買を推奨するものではありません。記載の株価・為替レート・手数料・税制は2026年8月13日時点で確認した情報に基づいており、変更される場合があります。業績数値はBMW社の公表資料に基づきます。税額の計算は概算であり、実際の課税関係は個々の状況により異なります。配当利回りは将来の配当を保証するものではありません。実際の取引条件および税務の取扱いは、各証券会社の公式サイトおよび税務専門家にご確認ください。投資の最終判断はご自身の責任でお願いいたします。当サイトは本記事の情報に基づく損失について一切の責任を負いません。

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