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この記事の結論
- 当サイトの実測(2026年9月2日)では、配当を出していない欧州株17社のうち9社がデンマーク企業でした
- 9社のうち5社が医療・バイオ関連です。医薬・ヘルスケアの配当性向は8業種で最も低い44%で、研究開発に利益を回す業種の性格がデンマークでは強く出ていると考えられます
- 権利落ちが3月に最も集中するのは、7か国の中でデンマークだけです。欧州全体は4〜5月に45%が集中します
- 配当を期待してデンマーク株を持つなら、有配の会社を選ぶ必要があります(ダンスケ銀行・トリグなど)
「欧州株は高配当」というイメージを持たれる方は多いと思います。ですが、当サイトが2026年9月2日に実測した配当を出していない欧州株を数えた記事では、264社中17社が無配で、そのうち9社がデンマーク企業でした。7か国の中で、ひとつの国にこれだけ偏るのは珍しく、掘り下げる価値があると考えました。
デンマーク株の指標を国別に並べると、PERや浮動株比率は7か国の中で極端な位置にはいません。突出しているのは、無配企業の多さと権利落ち月の集中の2点です。この記事では、この2つの実測結果を軸に、デンマーク株の配当の出方を見ていきます。
デンマーク株の指標を一覧にする——7か国の中でどこにいるか
まず、当サイトが実測しているデンマーク株の指標を、7か国の中での位置づけとあわせて一覧にします。
| 指標 | デンマーク | 7か国での位置 |
|---|---|---|
| PER中央値 | 18.06倍 | 4番目(中位) |
| 配当の年平均増加率 | 8.4% | 5番目 |
| 浮動株比率 | 82.2% | 3番目に高い |
| 権利落ちが最も多い月 | 3月(8社) | 7か国で唯一3月 |
| 決算が最も多い月 | 8月(18社) | ドイツ・スイスと同じ |
PERや浮動株比率だけを見ると、デンマークは7か国の中で目立った特徴のない国に見えます。ところが、無配企業の数と権利落ち月の2つの指標だけは、他の6か国と違う顔を見せます。ここから先は、この2点を順番に見ていきます。
無配17社のうち9社がデンマーク——うち5社は医療・バイオ関連
当サイトが2026年9月2日に実測した別記事によると、配当を出していない欧州株は264社中17社でした。このうち9社がデンマーク企業です。7か国の中で、無配企業が最も多い国がデンマークということになります。
9社の内訳は、ノボネシス(バイオ酵素)、アンブ(医療機器)、NKT(電力ケーブル)、ALKアベロ(アレルギー治療薬)、ペア・オースレフ(建設)、ネットカンパニー(ITサービス)、バヴァリアン・ノルディック(ワクチン)、デマント(補聴器)、オーステッド(洋上風力)の9社です。
このうち5社——ノボネシス、アンブ、ALKアベロ、バヴァリアン・ノルディック、デマントは医療・バイオ関連の会社です。当サイトが業種別に実測した別記事によると、医薬・ヘルスケアの配当性向(利益に対する配当の割合)は8業種の中で最も低い44%でした。研究開発に利益を回す業種の性格が、デンマークではより強く出ていると考えられます。
9社のうち、オーステッドは少し事情が違います。当サイトが実測した連続増配の記事では、オーステッドは4年連続で増配していた実績がありました。ところが今回の実測では、2025年分の権利落ちが確認できませんでした。理由は当サイトでは確認できていません。なお、株数の増減を実測した別記事では、オーステッドは株数の増加率が+76.42%と、集計対象の中で最大でした。
無配が多いことは、還元をしないという意味ではないと思います。利益を成長投資に回す、あるいは配当ではなく自社株買いに回すという型もあります。ただし、個々の会社がどちらの方針を取っているかまでは、当サイトでは確認していません。
権利落ちが3月に集中するのは7か国で唯一
デンマーク株のもう一つの特徴が、権利落ち日の集中する月です。当サイトが実測した配当カレンダーの記事によると、欧州7か国全体では権利落ちの45%が4〜5月に集中します。ところがデンマークだけは、3月が最多で8社でした。7か国の中で3月が最多になるのは、デンマークだけです。
配当カレンダーの記事を国別に読み替えるなら、デンマーク株を保有している方は3月の値動きに注目することになります。他の6か国が4〜5月に集中する中で、デンマークだけ月がずれているのは、覚えておいて損はない実測結果だと思います。
有配の会社に目を向けると
ここまで無配の話が中心でしたが、デンマークには配当を出している会社ももちろんあります。当サイトが、実測した別記事の「利回りも増え方も高い20社」には、ダンスケ銀行とトリグの2社が入っています。配当を期待してデンマーク株を持つなら、こうした有配の会社を選ぶ必要があります。ロイヤル・ウニブリューも有配企業の一つです。
減配についても触れておきます。当サイトが実測した別記事によると、減配していた39社のうちデンマーク企業は2社で、7か国の中では少ない部類です。最大の下げ幅はD/Sノルデンの−53%でした。
デンマーク株を含め欧州株を売買する際の手数料も、当サイトで実測しています。手数料を実測した記事によると、10万円あたりの片道手数料負担率はデンマーク1.02%で、証券会社によって差が出やすい部分です。
まとめ:配当を期待するなら、有配の会社を選ぶ必要がある
- 配当を出していない欧州株17社のうち9社がデンマーク企業で、7か国の中で最も多い
- 9社のうち5社が医療・バイオ関連。医薬・ヘルスケアの配当性向は44%で8業種中最も低い
- 権利落ちが3月に集中するのは7か国でデンマークだけ(欧州全体は4〜5月に45%が集中)
- 配当を期待するなら、ダンスケ銀行やトリグなど有配の会社を選ぶ必要がある
「欧州株は高配当」という言い方は、デンマークにはあまり当てはまりません。国ごとに配当の出方が違う、ということだと思います。
この記事の検証方法
- PER中央値・配当の年平均増加率・浮動株比率・権利落ちが最も多い月・決算が最も多い月は、2026年9月2〜3日に実測したデータにもとづきます。
- 無配17社のうち9社がデンマークという集計は、配当を出していない欧州株を数えた別記事の実測によるものです(同記事も2026年9月2日の実測)
- 医薬・ヘルスケアの配当性向44%は、業種別に実測した別記事の集計によるもので、この記事単独の集計ではありません
- 権利落ちの月別集計は、配当カレンダーの記事の実測によるものです
- オーステッドの連続増配の実績は連続増配を実測した記事、株数の増加率は株数の増減を実測した記事によるもので、本記事で改めて集計したものではありません
- 減配39社の集計は減配を実測した記事、「利回りも増え方も高い20社」は別記事によるものです
- 手数料負担率は手数料を実測した記事によるものです
- 個々の企業が無配・減配である理由や、オーステッドの権利落ちが確認できなかった理由については、当サイトでは確認していません
- この記事の数値は当サイトが取り上げた銘柄に限った集計であり、デンマーク市場全体を代表するものではありません
- 筆者はポルトガル在住で、インタラクティブ・ブローカーズ(IBKR)の口座から欧州株ETFを中心に保有しています(本記事に登場する銘柄を保有しているとは限りません)
この記事を書いた人:Kawa
ヨーロッパ在住30代・サイドFIRE中の兼業投資家。日本の証券会社では買えない欧州株を、現地から実際の数字で解説しています。詳しいプロフィール
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免責事項
本記事は情報提供を目的としたものであり、特定の金融商品の売買を推奨するものではありません。記載の数値は2026年9月2〜3日時点で当サイトが実測した情報にもとづいており、市場の変動により変更される場合があります。特定の銘柄が割安・割高であること、また配当の有無を推奨・非推奨とするものではありません。投資の最終判断はご自身の責任でお願いいたします。当サイトは本記事の情報に基づく損失について一切の責任を負いません。

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