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この記事の結論
- キングフィッシャーは英国の「B&Q」、フランスの「カストラマ」を運営するホームセンター大手の会社です
- 魅力の核心:既存店ベースでは+1.4%の増収(報告ベースは為替影響で−1.5%の減収)
- 最大のリスク:実績PER23.3倍に対し予想PER12.6倍と、市場は先の増益を織り込み済み
- 買うなら:SBI・楽天・マネックスでは買えない→サクソバンク証券で1株 約696円から(推奨ロット200株が目安/1株だと手数料負担率は約102.71%と重く、200株単位が前提)
「B&Q」と聞けば、英国でDIY用品を買ったことがある人ならすぐに思い浮かぶはずです。そのB&Qを運営する親会社がキングフィッシャーで、フランスや東欧では「カストラマ」「ブリコデポ」というホームセンターも展開しています。
2025年1月期の決算は、見出しの数字だけを見ると減収でした。報告ベースの売上高は前年比−1.5%です。ところが為替や店舗異動の影響を除いた既存店ベースでは+1.4%の増収で、税引前利益は+6%、調整後1株利益は+15%と、実際の稼ぐ力はむしろ伸びています。会社発表によると、3億ポンド規模の自社株買いプログラムも新たに開始しました。
見出しの数字と実態にギャップがあるこの会社の「今」を、株価・業績・買い方の順に見ていきます。
キングフィッシャー株の基本データ(2026年8月23日時点)
| 株価 | 321.30ペンス(3.21ポンド、1株 約696円) |
| 52週レンジ | 240.30〜372.30ペンス |
| 時価総額 | 約53億ポンド |
| PER | 約23.3倍(予想 約12.6倍) |
| 配当利回り | 約3.73%(1株配当 0.12ポンド) |
| 上場市場 | ロンドン証券取引所 |
| 1年の株価騰落 | +15.74% |
ロンドン証券取引所の株価は「ペンス(GBX)」表示です。「321.30」という数字だけを見ると桁を見誤りやすいですが、実際は100で割った3.21ポンド(約696円)です。100倍の誤認には注意してください。
キングフィッシャー株を買うメリット
既存店ベースは+1.4%の増収、報告ベースは為替影響で−1.5%
2025年1月期の売上高は129億4,500万ポンドで、報告ベースでは前年比−1.5%の減収でした。ただし為替や店舗異動の影響を除いた既存店ベースでは+1.4%の増収です(出典:キングフィッシャー公式IR)。
投資家にとっては、見出しの売上高だけを見ると減収に見えても、実際の店舗運営の実力を示す既存店ベースでは伸びているという、二重の見方が必要だということです。
税引前利益+6%・調整後1株利益+15%の増益
同期間の税引前利益は5億6,000万ポンドで前年比+6%、調整後1株利益は23.8ペンスで+15%の増益でした(出典:キングフィッシャー公式IR)。
投資家にとっては、売上高が伸び悩むなかでも、コスト管理や利益率改善によって利益とEPSはしっかり伸ばせているということです。
3億ポンド規模の自社株買いプログラムを新たに開始(会社発表)
会社発表によると、キングフィッシャーは3億ポンド規模の自社株買いプログラムを新たに開始しています。営業キャッシュフローは12億ポンドを超えるとされています(会社発表)。
投資家にとっては、潤沢なキャッシュフローを背景に株主還元を積極化させている動きが確認できる材料です。
1年で株価+15.74%、52週レンジの上寄りで推移
2026年8月23日時点の株価は321.30ペンスで、1年間では+15.74%の上昇です。52週レンジは240.30〜372.30ペンスで、現在値はレンジの上寄りにあります。
投資家にとっては、既存店ベースの増収や増益といった業績の材料が、実際の株価にも反映されつつあることが確認できる状態です。
キングフィッシャー株を買うデメリット・リスク
実績PER23.3倍に対し予想PER12.6倍、市場は急回復を織り込み済み
実績PERは約23.3倍である一方、予想PERは約12.6倍です。
投資家にとっては、市場がすでに来期以降の大幅な増益を織り込んで株価を評価しているということです。実際の増益ペースがこの期待に届かない場合、株価が調整する余地があります。
1株配当12.4ペンスは前年から据え置き(増配ではない)
1株配当は12.4ペンスで、前年から据え置きと報じられています。増配ではありません。実測の表面利回りは約3.74%です。
投資家にとっては、増益が続いているにもかかわらず配当は増やされていないという点を、株主還元の姿勢として把握しておく必要があるということです。
DIY需要の弱さと英国・欧州の消費低迷が懸念材料(報道)
報道によると、DIY需要の弱さと英国・欧州の消費低迷、金利上昇による住宅改修需要の抑制が懸念されています。
投資家にとっては、既存店ベースの増収がこのまま続く保証はなく、消費者側の逆風が今後の業績の重しになりうるということです。
1株買いの手数料負担率は102.71%、200株単位が前提
サクソバンク証券で1株だけ購入すると、約定金額約696円に対して最低手数料715円がかかり、手数料負担率は102.71%に達します。200株単位(約定金額約13万9,300円)であれば負担率は0.51%まで下がります。
投資家にとっては、1株単位での購入は事実上手数料負けするため、まとまった株数で買う前提の銘柄だということです。
キングフィッシャーはどんな会社か
キングフィッシャーは、英国最大級のホームセンターチェーン「B&Q」やDIY工具のネット通販「スクリューフィックス」、フランス・東欧で展開するホームセンター「カストラマ」「ブリコデポ」などを運営する持株会社です。
2025年1月期の決算では、売上高129億4,500万ポンド(報告ベース前年比−1.5%、既存店ベース+1.4%)、営業利益6億5,100万ポンド、税引前利益5億6,000万ポンド(同+6%)、純利益2億4,500万ポンド、調整後1株利益23.8ペンス(同+15%)でした(出典:キングフィッシャー公式IR https://www.kingfisher.com/media/news/2025/final-results-for-the-year-ended-31-january-2025)。
会社発表によると、営業キャッシュフローは12億ポンドを超え、3億ポンド規模の自社株買いプログラムを新たに開始しています。一方で報道によると、DIY需要の弱さと英国・欧州の消費低迷、金利上昇による住宅改修需要の抑制が懸念材料とされています。
配当と税金
基本データ表のとおり、配当利回りは約3.73%(1株配当0.12ポンド)です。1株配当は12.4ペンスで、前年から据え置きです(増配ではありません)。実測の表面利回りは約3.74%です。
イギリスの配当源泉税は、原則として現地源泉税はかからないとされますが、当サイトでは未確認です。証券会社によって扱いが異なる可能性があるため、口座開設時にご確認ください。日本側ではさらに、配当額に20.315%が課税されます。
最新の株価チャートで水準を確認する
本記事の株価は2026年8月23日時点のものです。発注前に必ず最新の水準を確認してください。
※下のチャートは米国ADR(KGFHY・米ドル建て)です。原株とほぼ同じ値動きをしますが、表示通貨が異なります。
キングフィッシャー株の日本からの買い方
キングフィッシャーの上場市場はロンドン証券取引所のみで、ティッカーは「KGF」です。米国預託証券(ADR、ティッカー:KGFHY)も存在しますが、これはOTC(店頭市場)でのみ取引されており、ニューヨーク証券取引所にもナスダックにも上場していません。
| 証券会社 | キングフィッシャー株の取扱い |
|---|---|
| SBI証券 | × 取扱いなし |
| 楽天証券 | × 「OTC市場の銘柄は新規の買付けを受け付けておりません」と明記 |
| マネックス証券 | × 取扱いなし |
企業の規模ではなく、上場している市場だけで買えるかどうかが決まります。この仕組みについてはなぜSBI証券・楽天証券では欧州株が買えないのかで詳しく解説しています。
サクソバンク証券で買う流れ
- 口座開設を申し込む(オンラインで完結。マイナンバーと本人確認書類が必要)
- 審査・口座開設を待つ(通常は数営業日)
- 日本円を入金する
- 英ポンドに両替する
- ティッカー「KGF」で検索し、株数を指定して発注
手数料(サクソバンク証券クラシック)
| 買う株数 | 約定金額の目安 | 手数料 | 負担率 |
|---|---|---|---|
| 1株 | 約696円 | 715円 | 約102.71% |
| 200株 | 約13万9,300円 | 715円 | 約0.51% |
手数料は約定金額の0.088%、最低3.3ポンド(約715円)です。1株だけの購入では手数料負担率が約102.71%に達し、実質的に手数料で買い付け額とほぼ同額を失う計算になります。200株単位のまとめ買いにすると負担率は約0.51%まで下がるため、この銘柄は200株単位を前提に検討するのが現実的です。
キングフィッシャー株はどんな人に向くか
| 向く人 | 理由 |
|---|---|
| 英国最大手DIYチェーンの実際の業績で投資判断したい人 | 既存店ベースは+1.4%の増収 |
| 200株単位でまとめ買いできる人 | 手数料負担率が約0.51%まで下がる |
| 増益・自社株買いなど株主還元の材料を重視する人 | 税引前利益+6%、3億ポンド規模の自社株買い |
| 向かない人 | 理由 |
|---|---|
| 1株単位で少額から試したい人 | 手数料負担率が約102.71%に達する |
| 増配を期待する人 | 配当12.4ペンスは前年から据え置き |
| NISAの非課税で持ちたい人 | サクソバンク証券はNISA非対応(IB証券という選択肢もある) |
よくある質問
キングフィッシャー株はSBI証券や楽天証券で買えますか?
買えません。上場市場がロンドン証券取引所のみのためです。米国預託証券(KGFHY)はOTC市場のみの扱いで、楽天証券は「OTC市場の銘柄は新規の買付けを受け付けておりません」と明記しています。
最低いくらから買えますか?
1株約696円から購入できます。ただし手数料負担率が1株で約102.71%と非常に重いため、200株単位(約13万9,300円)でのまとめ買いが前提です。
配当にかかる税金はどうなりますか?
イギリスの配当源泉税は原則として現地源泉税はかからないとされますが、当サイトでは未確認です。証券会社によって扱いが異なる可能性があるため、口座開設時にご確認ください。日本側ではさらに配当額に20.315%が課税されます。
NISAで保有できますか?
サクソバンク証券はNISAに対応していません。特定口座または一般口座での取引となります。NISAの非課税枠で欧州株を持ちたい場合は、IB証券という選択肢もあります。
米国ADR(KGFHY)と原株(KGF)はどう違いますか?
ADR(KGFHY)はOTC市場でのみ取引される米ドル建ての証券で、ロンドン上場の原株(KGF)とほぼ同じ値動きをしますが、表示通貨が異なります。日本の証券会社では、原株・ADRのどちらも通常は購入できません。
まとめ
- メリット:既存店ベースは+1.4%の増収(報告ベースは−1.5%の減収)/税引前利益+6%・調整後1株利益+15%の増益/3億ポンド規模の自社株買いプログラムを新たに開始
- デメリット:実績PER23.3倍に対し予想PER12.6倍と市場は先の増益を織り込み済み/配当12.4ペンスは前年から据え置き(増配ではない)/1株買いの手数料負担率は約102.71%
- 買い方:SBI・楽天・マネックスでは買えず、サクソバンク証券なら1株約696円から。200株単位のまとめ買いで手数料負担率は約0.51%
この記事の検証方法
- 手数料はサクソバンク証券の公式手数料表から計算しています
- 株価・為替レートは本文記載の基準日に実測した値です
- 業績・配当は企業の公式IR資料(一次資料)を基本とし、公式資料で確認できなかった項目は本文中に出典を明記しています
- 筆者はヨーロッパ在住で、インタラクティブ・ブローカーズ(IBKR)の口座で欧州株を実際に保有しています
この記事を書いた人:Kawa
ヨーロッパ在住30代・サイドFIRE中の兼業投資家。日本の証券会社では買えない欧州株を、現地から実際の数字で解説しています。詳しいプロフィール
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免責事項
本記事は情報提供を目的としたものであり、特定の銘柄の売買を推奨するものではありません。記載の株価・為替レート・手数料・税制は2026年8月23日時点で確認した情報に基づいており、変更される場合があります。業績数値はキングフィッシャー社の公表資料に基づきます。実際の取引条件および税務の取扱いは、各証券会社の公式サイトおよび税務専門家にご確認ください。投資の最終判断はご自身の責任でお願いいたします。当サイトは本記事の情報に基づく損失について一切の責任を負いません。

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