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この記事の結論
- スミス・グループは、事業を売却して密封装置と配管・熱管理の2分野に集中する英国企業で、日本のジョン・クレーン事業の持分も引き上げています
- 魅力の核心:1株利益(EPS)+14.8%
- 最大のリスク:直近12ヶ月の純利益は-9.0%
- 買うなら:SBI・楽天・マネックスでは買えない→サクソバンク証券で1株 約5,635円から(推奨ロット20株が目安/1株だと手数料負担率は約12.69%と重く、20株単位が前提)
1株利益(EPS)+14.8%。産業用の密封装置を手がけるジョン・クレーンや、配管・熱管理を手がけるフレックステックなどを持つ英国企業スミス・グループは、既存事業ベースで売上高+8.9%、営業利益+13.1%という増収増益を確保しています。会社発表によると、スミス・インターコネクトの売却はすでに完了し、スミス・ディテクションの売却(20億ポンド)も進行中です。
報道によると、日本のジョン・クレーン事業の持分は49%から70%に引き上げられました。日本の証券会社では直接買えない銘柄でありながら、日本市場との接点を強めている会社でもあります。
事業の入れ替えによって会社の姿そのものが変わりつつあるスミス・グループの「今」を、株価・業績・買い方の順に見ていきます。
ロンドン証券取引所に上場する英国株は、株価がペンス(GBX)表示です。本文中の株価「2,600.00」はペンス表示であり、実際は26.00ポンドを意味します。100倍の見誤りに注意してください。
スミス・グループ株の基本データ(2026年8月23日時点)
| 株価 | 2,600.00ペンス(26.00ポンド、1株 約5,635円) |
| 52週レンジ | 2,088.00〜2,754.20ペンス |
| 時価総額 | 約77億ポンド |
| PER | 約34.8倍(予想 約24.2倍) |
| 配当利回り | 約1.81%(1株配当 0.47ポンド) |
| 上場市場 | ロンドン証券取引所 |
| 1年の株価騰落 | +10.17% |
スミス・グループ株を買うメリット
既存事業ベースで増収増益、売上高33億4,000万ポンド(+8.9%)・営業利益+13.1%
会社発表によると、2025年7月期の売上高は33億4,000万ポンド(既存事業ベースで+8.9%)、営業利益は5億8,000万ポンド(同+13.1%)でした。営業利益率は17.4%です。
投資家にとっては、既存の事業だけを取り出しても増収増益が続いているという点が、事業再編の最中にあっても本業の稼ぐ力が衰えていないことを示す材料になります。
1株利益(EPS)は前期比+14.8%
会社発表によると、2025年7月期の1株利益(EPS)は前期比+14.8%でした。
投資家にとっては、売上・営業利益の伸び以上に1株あたりの取り分が増えているということで、自社株買いなど株主還元の効果も含めた数字だと考えられます。
投下資本利益率(ROCE)18.1%、キャッシュ転換率99%
会社発表によると、投下資本利益率(ROCE)は18.1%に改善し、キャッシュ転換率は99%でした。
投資家にとっては、投じた資本に対して効率よく利益を生み出しており、その利益がほぼそのまま現金として回収できているということです。
日本のジョン・クレーン事業の持分を49%から70%に引き上げ
報道によると、スミス・グループは日本のジョン・クレーン事業の持分を49%から70%に引き上げました。
投資家にとっては、日本市場を含むアジア地域での事業関与を強めているということで、日本の証券会社では直接買えない銘柄でありながら、日本と接点を持つ会社だという点が特徴です。
スミス・グループ株を買うデメリット・リスク
直近12ヶ月の純利益は-9.0%
実測では、直近12ヶ月の純利益は-9.0%となっています。
投資家にとっては、2025年7月期通期で見た増収増益とは裏腹に、直近の期間で見ると利益が減少しているということです。決算のどの期間を切り取るかによって数字の見え方が変わる点に注意が必要です。
実績PERは34.8倍、株価は52週高値圏
実績PERは34.8倍(予想24.2倍)で、株価は52週レンジ2,088.00〜2,754.20ペンスの上限付近で推移しています。
投資家にとっては、すでに高い期待が株価に織り込まれた水準にあるということです。予想PERが実績PERを下回っているのは市場が今後の利益改善を見込んでいることの裏返しでもありますが、その見立てが外れた場合の下振れも相応に大きくなります。
事業売却で会社の規模と収益構造が変わる
会社発表によると、スミス・インターコネクトの売却はすでに完了し、スミス・ディテクションの売却(20億ポンド)も進行中です。売却が完了すると、スミス・グループはジョン・クレーン(密封装置)とフレックステック(配管・熱管理)の2分野に集中する会社になります。
投資家にとっては、事業の入れ替わりによって会社の規模と収益構造そのものが変わるということです。ここまで見てきた売上・利益率・ROCEといった実績数値も、事業構成が変わったあとにそのまま維持される保証はありません。
1株買いの手数料負担率は12.69%、20株単位が前提
サクソバンク証券クラシックの手数料は約定金額の0.088%、最低3.3ポンド(約715円)です。1株(約5,635円)だけを買うと、手数料負担率は約12.69%にのぼります。
投資家にとっては、1株単位での購入は現実的でなく、20株単位(約112,700円)でのまとめ買いが前提になる、ということです。
スミス・グループはどんな会社か
スミス・グループは、産業用の密封装置を手がけるジョン・クレーンや、配管・熱管理を手がけるフレックステックなど、複数の事業を持つ英国企業です。事業の売却を進めており、ジョン・クレーンとフレックステックの2分野に集中する再編の途上にあります。
直近の決算では、2025年7月期の売上高は33億4,000万ポンド(既存事業ベースで+8.9%)、営業利益は5億8,000万ポンド(同+13.1%)、純利益は2億9,200万ポンドでした(会社発表による報道)。
会社発表によると、スミス・インターコネクトの売却はすでに完了し、スミス・ディテクションの売却(20億ポンド)も進行中です(出典:スミス・グループ公式 https://www.smiths.com/news-and-insights/news/2026/completion-of-smiths-detection-sale)。
報道によると、日本のジョン・クレーン事業の持分は49%から70%に引き上げられています。また、会社発表によると、5億ポンドの自社株買い枠のうち3億9,800万ポンドを実施済みで、配当は前期比+5.1%となりました。
同じ英国の産業機器メーカーとしては、スパイラックスやハルマがしばしば比較対象になります。
配当と税金
スミス・グループの1株配当は0.47ポンド(47ペンス)、表面利回りは約1.81%です。会社発表によると、配当は前期比+5.1%でした。
イギリスは原則として現地源泉税はかからないとされますが、当サイトでは未確認です。証券会社によって扱いが異なる可能性があるため、口座開設時に必ずご確認ください。日本側ではさらに、配当額に20.315%が課税されます。
最新の株価チャートで水準を確認する
本記事の株価は2026年8月23日時点のものです。発注前に必ず最新の水準を確認してください。
※下のチャートは米国ADR(SMGZY・米ドル建て)です。原株とほぼ同じ値動きをしますが、表示通貨が異なります。
スミス・グループ株の日本からの買い方
スミス・グループの上場市場はロンドン証券取引所のみで、ティッカーは「SMIN」です。米国預託証券(ADR、ティッカー:SMGZY)も存在しますが、これはOTC(店頭市場)でのみ取引されており、ニューヨーク証券取引所にもナスダックにも上場していません。
| 証券会社 | スミス・グループ株の取扱い |
|---|---|
| SBI証券 | × 取扱いなし |
| 楽天証券 | × 「OTC市場の銘柄は新規の買付けを受け付けておりません」と明記 |
| マネックス証券 | × 取扱いなし |
企業の規模ではなく、上場している市場だけで買えるかどうかが決まります。この仕組みについてはなぜSBI証券・楽天証券では欧州株が買えないのかで詳しく解説しています。
サクソバンク証券で買う流れ
- 口座開設を申し込む(オンラインで完結。マイナンバーと本人確認書類が必要)
- 審査・口座開設を待つ(通常は数営業日)
- 日本円を入金する
- 英ポンドに両替する
- ティッカー「SMIN」で検索し、株数を指定して発注
手数料(サクソバンク証券クラシック)
| 買う株数 | 約定金額の目安 | 手数料 | 負担率 |
|---|---|---|---|
| 1株 | 約5,635円 | 715円 | 約12.69% |
| 20株 | 約112,700円 | 715円 | 約0.63% |
手数料は約定金額の0.088%、最低3.3ポンド(約715円)です。1株だと手数料負担率は約12.69%と重く、現実的には20株単位のまとめ買いが前提になります。20株まとめると負担率は約0.63%まで下がります。
スミス・グループ株はどんな人に向くか
| 向く人 | 理由 |
|---|---|
| 事業再編で集中する銘柄に投資したい人 | ジョン・クレーンとフレックステックの2分野に集中する再編を進めている |
| 20株単位でまとめ買いできる人 | 手数料負担率が約0.63%まで下がる |
| 日本のジョン・クレーン事業の動向に関心がある人 | 日本事業の持分を49%から70%に引き上げた(報道) |
| 向かない人 | 理由 |
|---|---|
| 少額の1株買いをしたい人 | 手数料負担率が約12.69%と重い |
| 割高感を避けたい人 | 実績PERは34.8倍で、株価は52週高値圏 |
| NISAの非課税で持ちたい人 | サクソバンク証券はNISA非対応(IB証券という選択肢もある) |
よくある質問
スミス・グループ株はSBI証券や楽天証券で買えますか?
買えません。上場市場がロンドン証券取引所のみのためです。米国預託証券(SMGZY)はOTC市場のみの扱いで、楽天証券は「OTC市場の銘柄は新規の買付けを受け付けておりません」と明記しています。
最低いくらから買えますか?
1株約5,635円から購入できます。ただし手数料負担率は1株で約12.69%と重いため、20株単位(約112,700円)でのまとめ買いが前提です。
配当にかかる税金はどうなりますか?
イギリスは原則として現地源泉税はかからないとされますが、当サイトでは未確認です。証券会社によって扱いが異なる可能性があるため、口座開設時にご確認ください。日本側ではさらに配当額に20.315%が課税されます。
NISAで保有できますか?
サクソバンク証券はNISAに対応していません。特定口座または一般口座での取引となります。NISAの非課税枠で欧州株を持ちたい場合は、IB証券という選択肢もあります。
ADR(SMGZY)とスミス・グループ株(SMIN)の違いは何ですか?
SMGZYは米国のOTC市場でのみ取引される預託証券で、ニューヨーク証券取引所にもナスダックにも上場していません。本記事で扱うSMINはロンドン証券取引所に上場する原株で、日本からはサクソバンク証券などでこちらを直接購入することになります。
まとめ
- メリット:1株利益(EPS)+14.8%/既存事業ベースで増収増益(売上+8.9%・営業利益+13.1%)/日本のジョン・クレーン事業の持分を49%から70%に引き上げ
- デメリット:直近12ヶ月の純利益は-9.0%/実績PER34.8倍で株価は52週高値圏/事業売却で会社の規模と収益構造が変わる
- 買い方:SBI・楽天・マネックスでは買えず、サクソバンク証券なら1株約5,635円から。20株単位のまとめ買いで手数料負担率は約0.63%
この記事の検証方法
- 手数料はサクソバンク証券の公式手数料表から計算しています
- 株価・為替レートは本文記載の基準日に実測した値です
- 業績・配当は企業の公式IR資料(一次資料)を基本とし、公式資料で確認できなかった項目は本文中に出典を明記しています
- 筆者はヨーロッパ在住で、インタラクティブ・ブローカーズ(IBKR)の口座で欧州株を実際に保有しています
この記事を書いた人:Kawa
ヨーロッパ在住30代・サイドFIRE中の兼業投資家。日本の証券会社では買えない欧州株を、現地から実際の数字で解説しています。詳しいプロフィール
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免責事項
本記事は情報提供を目的としたものであり、特定の銘柄の売買を推奨するものではありません。記載の株価・為替レート・手数料・税制は2026年8月23日時点で確認した情報に基づいており、変更される場合があります。業績数値はスミス・グループ社の公表資料および報道に基づきます。実際の取引条件および税務の取扱いは、各証券会社の公式サイトおよび税務専門家にご確認ください。投資の最終判断はご自身の責任でお願いいたします。当サイトは本記事の情報に基づく損失について一切の責任を負いません。

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