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この記事の結論
- シンドラーはスイスのエレベーター大手で、日本事業は2016年にオーチスへ売却済みの会社です
- 魅力の核心:減収でも営業利益率は12.6%へ改善(前年11.3%)
- 最大のリスク:中国の新規受注が前年比30%超減(報道)
- 買うなら:SBI・楽天・マネックスでは買えない→サクソバンク証券で1株 約51,800円から(推奨ロット3株が目安/1株からでも手数料負担率は約2.11%と軽い)
日本のオフィスビルやマンションでエレベーターに乗るとき、扉の銘板に「OTIS」の文字を見たことがある人は多いはずです。そのオーチス(Otis Worldwide、ティッカーOTIS)は米国ニューヨーク証券取引所に上場しており、日本の証券会社でも購入できます。一方、世界のエレベーター市場でオーチスと競うスイスのシンドラー(Schindler)は、SIXスイス証券取引所に上場する会社です。シンドラー公式の発表によると、同社は2016年に日本国内の事業をオーチス・ジャパンへ売却しています。
直近の2025年12月期決算では、減収の中でも営業利益率が12.6%(前年11.3%)へ改善しました。一方で、報道によると中国での新規受注は前年比30%以上減少したとされ、逆風も抱えています。
新設に頼らない収益構造への転換を進めるシンドラーの「今」を、株価・業績・買い方の順に見ていきます。
シンドラー株の基本データ(2026年8月23日時点)
| 株価 | 261.00スイスフラン(1株 約51,800円) |
| 52週レンジ | 246.60〜315.80フラン |
| 時価総額 | 約274億フラン |
| PER | 約26.8倍(予想 約23.6倍) |
| 配当利回り | 2.61%(1株配当 6.8スイスフラン) |
| 上場市場 | SIXスイス証券取引所 |
| 1年の株価騰落 | -15.31% |
本記事の円換算は1スイスフラン=198.50円(2026年8月23日ECB参照レート)で計算しています。
シンドラー株を買うメリット
配当利回り2.61%、1株配当6.8スイスフラン
2026年8月23日時点の配当利回りは2.61%、1株配当は6.8スイスフランです。
投資家にとっては、保守事業という安定した収益源を背景に、配当が積み上がっていく銘柄として見られる水準だということです。
減収でも営業利益率12.6%へ改善(前年11.3%)
2025年12月期の売上高は109億4,700万フランで前年比-2.6%でしたが、現地通貨ベースでは+1.3%です。営業利益は13億8,400万フランで、営業利益率は12.6%と前年の11.3%から改善しました(出典:シンドラー公式)。
投資家にとっては、スイスフラン高で売上が目減りする中でも、収益性そのものは上向いているという点が確認できる数字です。
改修事業の受注16%増、保守収益が下支え
会社発表によると、改修(モダニゼーション)事業の受注は16%増と伸びており、保守事業も安定しています。
投資家にとっては、新設案件に頼らない収益構造への移行が進んでいることを示す数字です。
1株利益9.48フラン、前年8.83フランから増加
2025年12月期の純利益は10億7,300万フラン、1株利益は9.48フランで、前年の8.83フランから増加しました(出典:シンドラー公式)。
投資家にとっては、売上が減った年でも1株あたりの利益が伸びているという、株主にとって直接意味のある数字です。
シンドラー株を買うデメリット・リスク
中国の新規受注が前年比30%超減(報道)
報道によると、中国での新規受注は前年比30%以上減少したとされています。大型プロジェクトの不足が要因とされ、中国市場の不振が売上の重しになっています。
投資家にとっては、改修・保守事業が伸びていても、新設案件の大きな市場である中国の落ち込みは軽視できない逆風だということです。
SCHN(記名株式)とSCHP(参加証券)の2種類、証券会社の画面で必ず確認を
シンドラーには2種類の銘柄があります。議決権のある記名株式SCHNと、議決権のない参加証券(Participation Certificate)SCHPです。実測では、SCHNは株価255.00フラン・1株配当6.00フラン(利回り2.40%)、SCHPは株価261.00フラン・1株配当6.80フラン(利回り2.66%)と、株価も配当も異なります。
本記事で扱うのはSCHPです。どちらを買うかで議決権も配当額も変わるため、注文の際は証券会社の画面でどちらの銘柄かを必ず確認してください。また、1株配当6.80フランの内訳(特別配当を含むかどうか)は当サイトで確認しきれていないため、口座開設時・注文前に証券会社でご確認ください。
スイスの源泉税35%、税引き後利回りは1.35%まで下がる
スイスの現地源泉税は35%と欧州でも最重量級です。日瑞租税条約の限度税率10%を超える25%分は、スイス税務当局(ESTV)へ直接請求する必要があります。日本側ではさらに、現地源泉後の金額に20.315%が課税されます。
投資家にとっては、外国税額控除や現地還付請求をしない場合、税引き後の実質利回りの目安は約1.35%まで下がるという点です(計算式:2.61%×(1−0.35)×0.79685)。
PER26.8倍、株価は1年で-15.31%と52週安値に近い水準
実績PERは約26.8倍(予想約23.6倍)です。株価は1年で-15.31%と下落し、52週安値246.60フランに近い水準で推移しています。
投資家にとっては、業績の改善が進む一方で、株価そのものは1年間で大きく調整しているという事実を押さえておく必要があります。
シンドラーはどんな会社か
シンドラーは、スイスのエレベーター・エスカレーター大手です。新設、改修(モダニゼーション)、保守(サービス)の3つが事業の柱で、保守が安定した収益源になっています。
シンドラー公式の発表によると、同社は2016年に日本国内の事業をオーチス・ジャパンへ売却しています(2016年4月5日発表、出典:シンドラー公式 https://group.schindler.com/en/media/press-releases/schindler-completes-sale-of-its-operations-in-japan.html)。世界のエレベーター市場でシンドラーと競うオーチス(Otis Worldwide、ティッカーOTIS)は、米国ニューヨーク証券取引所に上場しており、日本の証券会社でも購入できます。
直近の2025年12月期決算では、売上高109億4,700万フラン(前年比-2.6%、現地通貨ベースでは+1.3%)、営業利益13億8,400万フラン(営業利益率12.6%、前年11.3%から改善)、純利益10億7,300万フラン、1株利益9.48フラン(前年8.83フラン)でした(出典:シンドラー公式 https://group.schindler.com/en/investor-relations/results.html)。会社発表によると、改修事業の受注は16%増と伸びており、保守事業も安定しています。一方、報道によると中国での新規受注は前年比30%以上減少したとされています。
同じスイスの企業としては、建築設備のゲベリット、建材のシーカがしばしば比較対象になります。
配当と税金
シンドラー(SCHP)の1株配当は6.8スイスフラン、表面利回りは2.61%です。
スイスの現地源泉税は35%です。日瑞租税条約の限度税率10%を超える25%分は、スイス税務当局(ESTV)へ直接請求する必要があります。日本側ではさらに、現地源泉後の金額に20.315%が課税されます。
外国税額控除や現地還付請求をしない場合、税引き後の実質利回りの目安は約1.35%です(計算式:2.61%×(1−0.35)×0.79685)。
最新の株価チャートで水準を確認する
本記事の株価は2026年8月23日時点のものです。発注前に必ず最新の水準を確認してください。
シンドラー株の日本からの買い方
シンドラーの上場市場はSIXスイス証券取引所のみで、本記事で扱う参加証券のティッカーは「SCHP」です(記名株式は「SCHN」)。米国預託証券(ADR、ティッカー:SHLRF・SHNDY)も存在しますが、これはOTC(店頭市場)でのみ取引されており、ニューヨーク証券取引所にもナスダックにも上場していません。
| 証券会社 | シンドラー株の取扱い |
|---|---|
| SBI証券 | × 取扱いなし |
| 楽天証券 | × 取扱いなし |
| マネックス証券 | × 取扱いなし |
企業の規模ではなく、上場している市場だけで買えるかどうかが決まります。この仕組みについてはなぜSBI証券・楽天証券では欧州株が買えないのかで詳しく解説しています。なお、同じエレベーター業界で競うオーチス(ティッカーOTIS)は米国ニューヨーク証券取引所に上場しており、日本の証券会社でも購入できます。
サクソバンク証券で買う流れ
- 口座開設を申し込む(オンラインで完結。マイナンバーと本人確認書類が必要)
- 審査・口座開設を待つ(通常は数営業日)
- 日本円を入金する
- スイスフランに両替する
- ティッカー「SCHP」で検索し、株数を指定して発注(記名株式のSCHNと間違えないよう、画面上の銘柄名を必ず確認してください)
手数料(サクソバンク証券クラシック)
| 買う株数 | 約定金額の目安 | 手数料 | 負担率 |
|---|---|---|---|
| 1株 | 約51,800円 | 1,092円 | 約2.11% |
| 3株 | 約155,400円 | 1,092円 | 約0.70% |
手数料は約定金額の0.132%、最低5.5スイスフラン(約1,092円)です。1株からでも手数料負担率は約2.11%と軽く、3株(約155,400円)まとめると負担率は約0.70%まで下がります。
シンドラー株はどんな人に向くか
| 向く人 | 理由 |
|---|---|
| 保守・改修中心の安定収益に投資したい人 | 改修事業の受注は16%増、保守事業も安定 |
| 配当利回り2.61%程度を狙いたい人 | 1株配当6.8スイスフラン |
| 1株からでも手数料負担を抑えたい人 | 1株の手数料負担率は約2.11%と軽い |
| 向かない人 | 理由 |
|---|---|
| NISAの非課税で持ちたい人 | サクソバンク証券はNISA非対応(IB証券という選択肢もある) |
| 中国事業の減速リスクを避けたい人 | 中国の新規受注は前年比30%超減(報道) |
| SCHNとSCHPの違いを確認する手間を避けたい人 | 議決権・配当が異なる2種類の株式があり、証券会社の画面での確認が必須 |
よくある質問
シンドラー株はSBI証券や楽天証券で買えますか?
買えません。上場市場がSIXスイス証券取引所のみのためです。米国預託証券(SHLRF・SHNDY)もOTC市場のみの扱いで、ニューヨーク証券取引所にもナスダックにも上場していません。
最低いくらから買えますか?
1株約51,800円から購入できます。手数料負担率は1株でも約2.11%と軽いため、1株単位からでも検討しやすい水準です。まとめて買う場合は3株(約155,400円)で負担率が約0.70%まで下がります。
配当にかかる税金はどうなりますか?
スイスの現地源泉税は35%です(条約の限度税率10%を超える25%分はスイス税務当局ESTVへ直接請求)。これに加えて日本側でさらに20.315%が課税されます。外国税額控除や現地還付請求をしない場合、税引き後の実質利回りの目安は約1.35%です。
NISAで保有できますか?
サクソバンク証券はNISAに対応していません。特定口座または一般口座での取引となります。NISAの非課税枠で欧州株を持ちたい場合は、IB証券という選択肢もあります。
SCHNとSCHP、ADR(SHLRF・SHNDY)の違いは何ですか?
SCHNは議決権のある記名株式(株価255.00フラン・1株配当6.00フラン)、SCHPは議決権のない参加証券(株価261.00フラン・1株配当6.80フラン)です。本記事で扱うのはSCHPで、注文時は証券会社の画面でどちらの銘柄かを必ず確認してください。ADR(SHLRF・SHNDY)は米国のOTC市場でのみ取引される預託証券で、ニューヨーク証券取引所にもナスダックにも上場していません。
まとめ
- メリット:配当利回り2.61%(1株配当6.8フラン)/改修事業の受注16%増で保守収益も安定/減収でも営業利益率12.6%へ改善(前年11.3%)
- デメリット:中国の新規受注が前年比30%超減(報道)/スイスの源泉税35%で税引き後利回りは1.35%まで低下/SCHNとSCHPの2種類があり証券会社の画面での確認が必須
- 買い方:SBI・楽天・マネックスでは買えず、サクソバンク証券なら1株約51,800円から。3株まとめると手数料負担率は約0.70%
この記事の検証方法
- 手数料はサクソバンク証券の公式手数料表から計算しています
- 株価・為替レートは本文記載の基準日に実測した値です
- 業績・配当は企業の公式IR資料(一次資料)を基本とし、公式資料で確認できなかった項目は本文中に出典を明記しています
- 筆者はヨーロッパ在住で、インタラクティブ・ブローカーズ(IBKR)の口座で欧州株を実際に保有しています
この記事を書いた人:Kawa
ヨーロッパ在住30代・サイドFIRE中の兼業投資家。日本の証券会社では買えない欧州株を、現地から実際の数字で解説しています。詳しいプロフィール
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免責事項
本記事は情報提供を目的としたものであり、特定の銘柄の売買を推奨するものではありません。記載の株価・為替レート・手数料・税制は2026年8月23日時点で確認した情報に基づいており、変更される場合があります。業績数値はシンドラー社の公表資料に基づきます。実際の取引条件および税務の取扱いは、各証券会社の公式サイトおよび税務専門家にご確認ください。投資の最終判断はご自身の責任でお願いいたします。当サイトは本記事の情報に基づく損失について一切の責任を負いません。

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