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この記事の結論
- ジュリアス・ベアはスイスの大手プライベートバンク(富裕層向け資産管理)。日本では野村證券との合弁会社を通じて日本の顧客に対応してきたと報じられています
- 魅力の核心:運用資産残高5,470億スイスフランで過去最高(会社発表)
- 最大のリスク:オーストリアの不動産グループ(シグナ)向け与信をめぐり、FINMA(スイス金融市場監督機構)の調査が継続中と報じられています(結論・最終的な損失額は当サイトで確認できていません)
- 買うなら:SBI・楽天・マネックスでは買えない→サクソバンク証券で1株 約1万4,800円から(推奨ロット10株が目安/1株だと手数料負担率は約7.38%と重く、10株単位が前提)
日本の投資家にとってジュリアス・ベアは、野村證券との合弁会社を通じて富裕層向けの資産管理サービスを提供してきたことで知られるスイスのプライベートバンクです。報道によると、この合弁を通じた日本の顧客対応には20年の実績があるとされています。
会社発表によると、2026年上半期の運用資産残高は5,470億スイスフランで過去最高を更新し、純新規資金も57億スイスフラン集まりました。純利益は前年同期比+128%の6億7,300万スイスフランです。
一方でこの会社には、オーストリアの不動産グループ(シグナ)向け与信をめぐる問題があります。株価・業績・買い方に加えて、このリスクの現状も含めて見ていきます。
ジュリアス・ベア株の基本データ(2026年8月22日時点)
| 株価 | 74.48スイスフラン(1株 約1万4,800円) |
| 52週レンジ | 51.76〜76.26スイスフラン |
| 時価総額 | 約153億スイスフラン |
| PER | 約13.4倍(予想 約12.2倍) |
| 配当利回り | 約3.49%(1株配当 2.6スイスフラン) |
| 上場市場 | SIXスイス証券取引所 |
| 1年の株価騰落 | +27.45% |
ジュリアス・ベア株を買うメリット
運用資産残高5,470億スイスフランで過去最高(会社発表)
会社発表によると、2026年上半期末の運用資産残高(AUM)は5,470億スイスフランで過去最高を更新しました。純新規資金も57億スイスフラン集まっています。
投資家にとっては、後述する与信問題を抱えながらも、本業であるプライベートバンキングへの資金流入自体は途切れていないことを示す数字です。
上半期純利益は前年同期比+128%の6億7,300万スイスフラン
2026年上半期の営業収益は22億7,600万スイスフラン(前年同期比+26%)、純利益は6億7,300万スイスフラン(同+128%)、1株利益は3.27スイスフランでした(出典:ジュリアス・ベア公式 https://www.juliusbaer.com/en/media/news-portal/presentation-of-the-2026-half-year-results-of-the-julius-baer-group/)。
投資家にとっては、収益が急回復していること自体はプラス材料です。ただし報道によると、この+128%という伸び率は前年に計上した与信損失の反動を含んでおり、通常の増益ペースを示す数字ではない点に注意が必要です(詳しくは後述のデメリットで解説します)。
コスト・インカム比率62.6%に改善、CET1比率も18.5%に上昇
会社発表によると、調整後のコスト・インカム比率は62.6%(前年同期68.2%)に改善し、自己資本の健全性を示すCET1比率も18.5%(前年同期17.4%)に上昇しました。
投資家にとっては、収益性と資本の両面で財務体質の立て直しが進んでいることを示す数字です。
野村證券との合弁で日本の顧客に20年の実績(報道)
報道によると、ジュリアス・ベアは野村證券との合弁会社を通じ、日本の顧客向けに20年の実績があるとされています。
投資家にとっては、単なる外国のプライベートバンクではなく、日本の大手証券会社と長期にわたって関係を築いてきた会社だという点が、他の欧州株にはない特徴です。
ジュリアス・ベア株を買うデメリット・リスク
シグナ向け与信問題、FINMAの調査が継続中(報道)
報道によると、ジュリアス・ベアはオーストリアの不動産グループ(シグナ)向け与信をめぐり、2023年に6億600万スイスフランを全額償却し、2025年にも与信損失を計上したとされています。スイス金融市場監督機構(FINMA)の調査が継続中で、自社株買いができない状態にあるとも報じられています。
投資家にとっては、この調査の結論や最終的な損失額がまだ確定していないという不確実性そのものがリスクです。調査の結論・最終的な損失額は、当サイトで確認できていません。金額や決着時期を断定できる段階ではなく、続報を確認しながら判断する必要があります。
2025年通期の純利益は前年から減少、上半期+128%はその反動という報道も
報道によると、2025年通期の純利益は前年から減少したとされています。2026年上半期の+128%という大幅増益は、この2025年の与信損失の反動を含んでいます。
投資家にとっては、直近の増益率をそのまま今後の成長ペースとして見込むのは危険だということです。反動要因を除いた実力ベースの収益力を見極める必要があります。
スイスの配当源泉税は35%、25%分は日本の外国税額控除の対象外
スイスの配当源泉税は35%と欧州でも最重量級です。日瑞租税条約の限度税率10%を超える25%分は日本の外国税額控除の対象外で、還付を受けるにはスイス税務当局(ESTV)へ直接請求する必要があります。
投資家にとっては、表面利回り3.49%がそのまま手取りになるわけではなく、税負担を差し引いた実質利回りで判断する必要がある、ということです。
1株買いの手数料負担率は約7.38%、10株単位が前提
サクソバンク証券クラシックで1株(約1万4,800円)を買う場合、最低手数料1,092円がかかり、負担率は約7.38%に達します。
投資家にとっては、1株単位での購入は手数料負けしやすく、10株単位(約14万7,800円)でのまとめ買いが前提になる、ということです。
ジュリアス・ベアはどんな会社か
ジュリアス・ベアはスイスの大手プライベートバンクで、富裕層向けの資産管理を専業としています。日本では野村證券との合弁会社を通じて日本の顧客に対応してきたと報じられており、20年の実績があるとされています。
直近の決算では、2026年上半期の営業収益は22億7,600万スイスフラン(前年同期比+26%)、純利益は6億7,300万スイスフラン(同+128%)、1株利益は3.27スイスフランでした(出典:ジュリアス・ベア公式 https://www.juliusbaer.com/en/media/news-portal/presentation-of-the-2026-half-year-results-of-the-julius-baer-group/)。会社発表によると、運用資産残高は5,470億スイスフランで過去最高、コスト・インカム比率も62.6%に改善しています。
一方で同社は、オーストリアの不動産グループ(シグナ)向け与信をめぐり、2023年に6億600万スイスフランを全額償却し、2025年にも与信損失を計上したと報じられています。スイス金融市場監督機構(FINMA)の調査は継続中とされており、調査の結論・最終的な損失額は当サイトで確認できていません。詳しくは前段の「デメリット・リスク」で解説しています。
配当と税金
ジュリアス・ベアの1株配当は2.6スイスフラン、表面利回りは約3.49%です。
スイスの現地源泉税は35%で、欧州株の中でも最重量級です。日瑞租税条約の限度税率10%を超える25%分は、日本の外国税額控除の対象外となります。この分の還付を受けるには、スイス税務当局(ESTV)へ直接請求する必要があります。日本側ではさらに、現地源泉後の金額に20.315%が課税されます。
外国税額控除や現地還付請求をしない場合、税引き後の実質利回りの目安は約1.81%です(計算式:3.49% ×(1−0.35)× 0.79685)。
最新の株価チャートで水準を確認する
本記事の株価は2026年8月22日時点のものです。発注前に必ず最新の水準を確認してください。
ジュリアス・ベア株の日本からの買い方
ジュリアス・ベアの上場市場はSIXスイス証券取引所のみで、ティッカーは「BAER」です。米国預託証券(ADR、ティッカー:JBAXY)も存在しますが、これはOTC(店頭市場)でのみ取引されており、ニューヨーク証券取引所にもナスダックにも上場していません。
| 証券会社 | ジュリアス・ベア株の取扱い |
|---|---|
| SBI証券 | × 取扱いなし |
| 楽天証券 | × 「OTC市場の銘柄は新規の買付けを受け付けておりません」と明記 |
| マネックス証券 | × 取扱いなし |
企業の規模ではなく、上場している市場だけで買えるかどうかが決まります。この仕組みについてはなぜSBI証券・楽天証券では欧州株が買えないのかで詳しく解説しています。
サクソバンク証券で買う流れ
- 口座開設を申し込む(オンラインで完結。マイナンバーと本人確認書類が必要)
- 審査・口座開設を待つ(通常は数営業日)
- 日本円を入金する
- スイスフランに両替する
- ティッカー「BAER」で検索し、株数を指定して発注
手数料(サクソバンク証券クラシック)
| 買う株数 | 約定金額の目安 | 手数料 | 負担率 |
|---|---|---|---|
| 1株 | 約1万4,800円 | 1,092円 | 約7.38% |
| 10株 | 約14万7,800円 | 1,092円 | 約0.74% |
手数料は約定金額の0.132%、最低5.5スイスフラン(約1,092円)です。1株買いだと手数料負担率は約7.38%と重く、10株単位のまとめ買いにすると負担率は約0.74%まで下がります。
ジュリアス・ベア株はどんな人に向くか
| 向く人 | 理由 |
|---|---|
| 配当利回り3%台を狙いたい人 | 表面利回りは約3.49% |
| 日本の証券会社との接点がある会社を選びたい人 | 野村證券との合弁で20年の実績(報道) |
| 10株単位でまとめ買いできる人 | 手数料負担率が約0.74%まで下がる |
| 向かない人 | 理由 |
|---|---|
| NISAの非課税で持ちたい人 | サクソバンク証券はNISA非対応(IB証券という選択肢もある) |
| 与信問題の帰趨がはっきりするまで様子を見たい人 | FINMAの調査が継続中で、結論・最終的な損失額は当サイトで確認できていない |
| 1株だけ試しに買いたい人 | 手数料負担率が約7.38%と重い |
よくある質問
ジュリアス・ベア株はSBI証券や楽天証券で買えますか?
買えません。上場市場がSIXスイス証券取引所のみのためです。米国預託証券(JBAXY)はOTC市場のみの扱いで、楽天証券は「OTC市場の銘柄は新規の買付けを受け付けておりません」と明記しています。
最低いくらから買えますか?
1株約1万4,800円から購入できます。ただし手数料負担率は1株で約7.38%と重いため、10株単位(約14万7,800円)でのまとめ買いが前提です。
配当にかかる税金はどうなりますか?
スイスの現地源泉税35%に加え、日本側でさらに20.315%が課税されます。外国税額控除や現地還付請求をしない場合、税引き後の実質利回りの目安は約1.81%です。
NISAで保有できますか?
サクソバンク証券はNISAに対応していません。特定口座または一般口座での取引となります。NISAの非課税枠で欧州株を持ちたい場合は、IB証券という選択肢もあります。
シグナ向け与信問題は解決したのですか?
報道によると、FINMA(スイス金融市場監督機構)の調査は継続中とされています。調査の結論・最終的な損失額は、当サイトで確認できていません。投資判断にあたっては、最新の報道や会社発表を必ずご自身で確認してください。
まとめ
- メリット:運用資産残高5,470億スイスフランで過去最高(会社発表)/上半期純利益は前年同期比+128%の6億7,300万スイスフラン/コスト・インカム比率62.6%に改善、CET1比率も18.5%に上昇
- デメリット:シグナ向け与信問題でFINMAの調査が継続中(結論・最終的な損失額は当サイトで確認できていない)/2025年通期純利益は前年から減少、上半期+128%はその反動という報道も/配当源泉税35%のうち25%は外国税額控除の対象外
- 買い方:SBI・楽天・マネックスでは買えず、サクソバンク証券なら1株約1万4,800円から。10株単位のまとめ買いで手数料負担率は約0.74%
この記事の検証方法
- 手数料はサクソバンク証券の公式手数料表から計算しています
- 株価・為替レートは本文記載の基準日に実測した値です
- 業績・配当は企業の公式IR資料(一次資料)を出典としています
- 筆者はヨーロッパ在住で、インタラクティブ・ブローカーズ(IBKR)の口座で欧州株を実際に保有しています
この記事を書いた人:Kawa
ヨーロッパ在住30代・サイドFIRE中の兼業投資家。日本の証券会社では買えない欧州株を、現地から実際の数字で解説しています。詳しいプロフィール
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免責事項
本記事は情報提供を目的としたものであり、特定の銘柄の売買を推奨するものではありません。記載の株価・為替レート・手数料・税制は2026年8月22日時点で確認した情報に基づいており、変更される場合があります。業績数値はジュリアス・ベア・グループの公表資料に基づきます。シグナ向け与信問題に関する記述は報道に基づくものであり、調査の結論・最終的な損失額について当サイトが独自に確認した事実ではありません。実際の取引条件および税務の取扱いは、各証券会社の公式サイトおよび税務専門家にご確認ください。投資の最終判断はご自身の責任でお願いいたします。当サイトは本記事の情報に基づく損失について一切の責任を負いません。

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