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この記事の結論
- アデコは世界最大級の人材サービス会社。日本でも「アデコ」の名前で人材紹介・派遣を展開しています
- 魅力の核心:配当利回り4.21%
- 最大のリスク:株価は1年で−10.47%
- 買うなら:SBI・楽天・マネックスでは買えない→サクソバンク証券で1株 約4,716円から(推奨ロット30株が目安/1株では手数料負担率が約23.15%と重くなります)
「アデコ」という社名を、駅前の店舗や求人サイトで見かけたことがある人は多いはずです。人材紹介・派遣の会社として日本でもおなじみのアデコですが、実はスイスに本社を置く世界最大級の人材サービスグループで、SIXスイス証券取引所に上場しています。
配当利回りは4.21%と欧州株のなかでも見劣りしない水準ですが、株価は1年で−10.47%と下落しています。人材サービスという業種は景気の波を受けやすく、日本でもリクルートホールディングスやパーソルといった同業種の企業がありますが、アデコは世界規模で事業を展開している点が異なります。
配当・業績・買い方の順に、アデコ株の魅力とリスクを数字で見ていきます。
アデコ株の基本データ(2026年8月22日時点)
| 株価 | 23.76スイスフラン(1株 約4,716円) |
| 52週レンジ | 14.54〜27.06スイスフラン |
| 時価総額 | 約41億スイスフラン |
| PER | 約14.9倍(予想 約9.3倍) |
| 配当利回り | 4.21%(1株配当 1スイスフラン) |
| 上場市場 | SIXスイス証券取引所 |
| 1年の株価騰落 | −10.47% |
アデコ株を買うメリット
配当利回り4.21%、1株配当1スイスフラン
2026年8月22日時点の配当利回りは4.21%で、1株配当は1スイスフランです。
投資家にとっては、株価が下落している局面でも、配当という形でのリターンが一定水準で確保されているということです。
2026年上半期EBITAは前年同期比+21%、利益率2.8%に改善
2026年上半期のEBITA(特別項目除く)は1億6,500万ユーロで、前年同期比+21%、利益率は2.8%でした。売上高は95億6,000万ユーロ(報告ベース+3%、既存事業ベース+5%)、調整後1株利益は0.61ユーロ(同+31%)です(出典:アデコ公式IR)。
投資家にとっては、売上の伸び以上に利益が伸びており、コスト構造の改善が進んでいることを示す数字です。
会社発表によると市場シェア拡大、5四半期連続の既存事業ベース成長
会社発表によると、グループ全体で市場シェアを拡大しており、5四半期連続で既存事業ベースの成長を達成しています。地域別では米州が+12%、アジア太平洋が+10%です(出典:アデコ公式IR)。
投資家にとっては、単発の好決算ではなく、複数四半期にわたって成長基調が続いていることが確認できる材料です。
日本法人は約100拠点、VSN社買収で事業拡大(会社発表)
会社発表によると、アデコの日本法人は約100拠点を展開しており、専門人材派遣を手がけるVSN社を買収して日本事業を拡大しています(出典:アデコ公式)。
投資家にとっては、日本でも名前を目にする企業であり、拠点数という具体的な数字で事業の広がりを確認できるということです。
アデコ株を買うデメリット・リスク
株価は1年で−10.47%、景気連動性の高さが背景
2026年8月22日時点の株価は23.76スイスフランで、1年間では−10.47%の下落です。人材サービスは景気に業績が連動しやすい構造で、景気減速局面では派遣・紹介の需要そのものが落ちる傾向があります。
投資家にとっては、配当利回りの高さだけを見て投資判断をすると、景気後退局面での株価下落・需要減という構造的なリスクを見落とすことになる、ということです。
PERは実績14.9倍、予想9.3倍とのギャップは期待の先行
実績PERは約14.9倍である一方、予想PERは約9.3倍です。
投資家にとっては、市場が今後の増益を織り込んで株価を評価しているということです。実際の増益ペースがこの期待に届かない場合、株価が調整する余地があります。
スイスの源泉税35%は欧州最重量級
スイスの配当源泉税は35%で、欧州のなかでも最も重い水準です。日瑞租税条約の限度税率10%を超える25%分は、スイス税務当局(ESTV)へ直接請求しなければ還付されません。
投資家にとっては、表面利回り4.21%の配当も、還付請求をしなければ実際に手元へ残る金額はかなり目減りする、ということです。
1株買いの手数料負担率は23.15%と重い
サクソバンク証券クラシックの手数料は約定金額の0.132%、最低5.5スイスフラン(約1,092円)です。1株(約4,716円)だけを買うと、手数料負担率は23.15%に達します。
投資家にとっては、少額での1株買いはコスト面で明らかに不利であり、まとめ買いを前提にしないと手数料に利益を大きく削られる、ということです。
アデコはどんな会社か
アデコ(Adecco Group)は世界最大級の人材サービス会社です。人材紹介・派遣を中核事業とし、日本でも「アデコ」の名前で長く事業を展開しています。会社発表によると、日本法人は約100拠点を展開しており、専門人材派遣を手がけるVSN社を買収して日本国内での事業を拡大しました。
直近の決算では、2026年上半期の売上高は95億6,000万ユーロ(報告ベース+3%、既存事業ベース+5%)、EBITA(特別項目除く)は1億6,500万ユーロ(前年同期比+21%、利益率2.8%)、調整後1株利益は0.61ユーロ(同+31%)でした(出典:アデコ公式IR https://www.adeccogroup.com/en/our-group/media/press-releases/q2-2026-results)。会社発表によると、グループ全体で市場シェアを拡大しており、5四半期連続で既存事業ベースの成長を達成しています。
一方で、人材サービスという業種の性質上、景気減速局面では需要が落ちやすい構造があります。実際に株価は1年で−10.47%と下落しており、業績の好調さと株価の動きが必ずしも一致していない状態です。なお、アデコは2007年にニューヨーク証券取引所の上場を廃止しており、現在の米国での取引はOTC市場のみです(出典:アデコ公式)。
配当と税金
アデコの1株配当は1スイスフラン、表面利回りは4.21%です。
スイスの現地源泉税は35%で、欧州のなかでも最も重い水準です。日瑞租税条約の限度税率10%を超える25%分は、日本の外国税額控除の対象外となります。この分の還付を受けるには、スイス税務当局(ESTV)へ直接請求する必要があります。日本側ではさらに、現地源泉後の金額に20.315%が課税されます。
外国税額控除や現地還付請求をしない場合、税引き後の実質利回りの目安は約2.18%です(計算式:4.21% ×(1−0.35)× 0.79685)。
最新の株価チャートで水準を確認する
本記事の株価は2026年8月22日時点のものです。発注前に必ず最新の水準を確認してください。
アデコ株の日本からの買い方
アデコの上場市場はSIXスイス証券取引所のみで、ティッカーは「ADEN」です。米国預託証券(ADR、ティッカー:AHEXY)も存在しますが、これはOTC(店頭市場)でのみ取引されており、ニューヨーク証券取引所にもナスダックにも上場していません(2007年にNYSE上場を廃止)。
| 証券会社 | アデコ株の取扱い |
|---|---|
| SBI証券 | × 取扱いなし |
| 楽天証券 | × 「OTC市場の銘柄は新規の買付けを受け付けておりません」と明記 |
| マネックス証券 | × 取扱いなし |
企業の規模ではなく、上場している市場だけで買えるかどうかが決まります。この仕組みについてはなぜSBI証券・楽天証券では欧州株が買えないのかで詳しく解説しています。
サクソバンク証券で買う流れ
- 口座開設を申し込む(オンラインで完結。マイナンバーと本人確認書類が必要)
- 審査・口座開設を待つ(通常は数営業日)
- 日本円を入金する
- スイスフランに両替する
- ティッカー「ADEN」で検索し、株数を指定して発注
手数料(サクソバンク証券クラシック)
| 買う株数 | 約定金額の目安 | 手数料 | 負担率 |
|---|---|---|---|
| 1株 | 約4,716円 | 1,092円 | 23.15% |
| 30株 | 約141,500円 | 1,092円 | 0.77% |
手数料は約定金額の0.132%、最低5.5スイスフラン(約1,092円)です。1株だけの購入では手数料負担率が23.15%にもなるため、30株単位のまとめ買いにすることで負担率を0.77%まで下げるのが現実的です。
アデコ株はどんな人に向くか
| 向く人 | 理由 |
|---|---|
| 日本でも馴染みのある企業に投資したい人 | 日本法人は約100拠点を展開 |
| 配当利回りを重視する人 | 配当利回りは4.21% |
| 30株単位でまとめ買いできる人 | 手数料負担率が0.77%まで下がる |
| 向かない人 | 理由 |
|---|---|
| 株価の値上がり益を重視する人 | 株価は1年で−10.47% |
| 景気敏感株を避けたい人 | 人材サービスは景気に業績が連動しやすい |
| NISAの非課税で持ちたい人 | サクソバンク証券はNISA非対応(IB証券という選択肢もある) |
よくある質問
アデコ株はSBI証券や楽天証券で買えますか?
買えません。上場市場がSIXスイス証券取引所のみのためです。米国預託証券(AHEXY)はOTC市場のみの扱いで、楽天証券は「OTC市場の銘柄は新規の買付けを受け付けておりません」と明記しています。
最低いくらから買えますか?
1株約4,716円から購入できます。ただし手数料負担率は1株で23.15%と重いため、30株単位(約141,500円)でのまとめ買いが目安です。
配当にかかる税金はどうなりますか?
スイスの現地源泉税35%に加え、日本側でさらに20.315%が課税されます。外国税額控除や現地還付請求をしない場合、税引き後の実質利回りの目安は約2.18%です。
NISAで保有できますか?
サクソバンク証券はNISAに対応していません。特定口座または一般口座での取引となります。NISAの非課税枠で欧州株を持ちたい場合は、IB証券という選択肢もあります。
米国預託証券(ADR)とスイス本国上場株の違いは何ですか?
アデコの米国預託証券(AHEXY)はOTC市場でのみ取引されており、ニューヨーク証券取引所にもナスダックにも上場していません。日本の証券会社を通じて買うには、SIXスイス証券取引所に上場している本国株(ティッカー:ADEN)を、サクソバンク証券のような欧州株を取り扱う証券会社で購入する必要があります。
まとめ
- メリット:配当利回り4.21%/2026年上半期EBITAは前年同期比+21%で利益率2.8%に改善/日本法人は約100拠点を展開しVSN社買収で事業拡大
- デメリット:株価は1年で−10.47%と景気連動性の高さが背景/PERは実績14.9倍で予想9.3倍との差は期待の先行/スイスの源泉税35%は欧州最重量級
- 買い方:SBI・楽天・マネックスでは買えず、サクソバンク証券なら1株約4,716円から。30株単位のまとめ買いで手数料負担率は0.77%
この記事の検証方法
- 手数料はサクソバンク証券の公式手数料表から計算しています
- 株価・為替レートは本文記載の基準日に実測した値です
- 業績・配当は企業の公式IR資料(一次資料)を出典としています
- 筆者はヨーロッパ在住で、インタラクティブ・ブローカーズ(IBKR)の口座で欧州株を実際に保有しています
この記事を書いた人:Kawa
ヨーロッパ在住30代・サイドFIRE中の兼業投資家。日本の証券会社では買えない欧州株を、現地から実際の数字で解説しています。詳しいプロフィール
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免責事項
本記事は情報提供を目的としたものであり、特定の銘柄の売買を推奨するものではありません。記載の株価・為替レート・手数料・税制は2026年8月22日時点で確認した情報に基づいており、変更される場合があります。業績数値はアデコグループ社の公表資料に基づきます。実際の取引条件および税務の取扱いは、各証券会社の公式サイトおよび税務専門家にご確認ください。投資の最終判断はご自身の責任でお願いいたします。当サイトは本記事の情報に基づく損失について一切の責任を負いません。

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