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この記事の結論
- 欧州株の決算発表は7〜8月と10〜11月に二山ができることを別記事で実測しましたが、この二山は国ごとの山が重なった結果だと分かりました
- 8月に集中するのはドイツ33社・デンマーク18社・スイス12社、10月に集中するのはフランス20社・スペイン15社、11月に集中するのはイギリス15社・イタリア13社です
- 権利落ちの月も国で違い、独仏伊は5月、英瑞は4月に寄る一方、スペインは7月、デンマークは3月と外れます
- 持っている国が偏っていると、確認すべき月も偏ります。国を分散すると、確認する月はむしろ増えると思います
当サイトでは以前、欧州株の決算発表が7〜8月と10〜11月に集中することを実測しました。ただ、あの記事は欧州全体をまとめた集計です。実際に欧州株を保有していると、見るべき月は保有している国によって違うのではないかと思い、今回は国別に分けて調べ直しました。
調べてみると、「7〜8月と10〜11月の二山」という全体の形は、国ごとの決算月がずれて重なった結果だったことが分かりました。この記事では、国別にどの月に決算が集まるのか、権利落ちの月とどう違うのかを見ていきます。
決算が集まる月は国で違う——独丁瑞は8月、仏西は10月、英伊は11月
2026年9月3日時点で次回決算発表予定日が判明している260社を、国別・月別に集計しました。各国で最も社数が多い月とその次を並べると、次のようになります。
| 国 | 最も多い月 | 2番目 | 3番目 |
|---|---|---|---|
| ドイツ | 8月 33社 | 10月 8社 | 7月 6社 |
| フランス | 10月 20社 | 7月 13社 | 2月 3社 |
| デンマーク | 8月 18社 | 10月 3社 | — |
| イギリス | 11月 15社 | 8月 8社 | 9月 6社 |
| スペイン | 10月 15社 | 7月 7社 | 11月 5社 |
| イタリア | 11月 13社 | 7月 10社 | 8月 7社 |
| スイス | 8月 12社 | 10月 9社 | 3月 4社 |
表を見ると、7か国が3つのグループに分かれていることが分かります。8月に集中するのはドイツ・デンマーク・スイス(33社・18社・12社)、10月に集中するのはフランス・スペイン(20社・15社)、11月に集中するのはイギリス・イタリア(15社・13社)です。以前の記事で見た「7〜8月と10〜11月の二山」は、この3つのグループの山が時期ごとに重なって、全体として二山に見えていただけだったということになります。
言い換えると、ドイツ株を中心に持っている方は8月、フランス株を中心に持っている方は10月、イギリス株を中心に持っている方は11月が、決算を確認する主な時期になります。全体の集計だけを見ていると、自分が保有している国の決算がいつ出るのか、かえって見えにくくなるかもしれません。
権利落ちの月も国で違う——スペインは7月、デンマークは3月と外れる
決算だけでなく、配当の権利落ち月も国によって違います。配当が5月に集中する理由を調べた記事では欧州全体で4〜5月に権利落ちが集中すると書きましたが、これも国別に分けると次のようになります。
| 国 | 権利落ちが最も多い月 |
|---|---|
| ドイツ | 5月 35社 |
| フランス | 5月 23社 |
| イタリア | 5月 22社 |
| イギリス | 4月 17社 |
| スイス | 4月 17社 |
| スペイン | 7月 17社 |
| デンマーク | 3月 8社 |
ドイツ・フランス・イタリアは5月、イギリス・スイスは4月に権利落ちが最も多く、この4か国は決算の月とは別の時期に権利落ちが来ます。一方でスペインは7月、デンマークは3月と、他の国とは違う月に権利落ちが集中しています。スペインの場合、7月は決算(10月が最多、7月は2番目)とも重なる時期にあたるため、権利落ちと決算の確認が近い時期に来ることになります。
実務としてどう使うか——国を分散すると確認する月も分散する
ここまでの結果を実務に落とすと、まず言えるのは持っている国が偏っていると、確認する月も偏るということです。ドイツ株中心なら8月、フランス株中心なら10月、イギリス株中心なら11月に決算をまとめて確認することになり、それ以外の月はさほど慌てる必要がないと思います。
一方で、国を分散して保有していると、決算を確認する月もそのぶん分散します。ドイツ・フランス・イギリスの株を1社ずつ持っていれば、8月・10月・11月のすべてで決算チェックが発生することになり、手間としてはむしろ増えるというのが正直なところだと思います。分散投資は値動きのリスクを抑える効果がある一方で、決算を追う手間まで減らしてくれるわけではありません。
また、配当と決算を1年の流れで見た記事でも触れたとおり、権利落ちは4〜5月に集中する一方、決算は7〜8月と10〜11月に来るため、配当を確認する月と決算を確認する月はもともと分かれています。今回のように国別に見ても、この構造は変わりません。ただしスペインのように、権利落ち(7月)と決算(10月が最多、7月が2番目)が近い時期に重なる国もあるため、保有している国の組み合わせによっては、確認の山が集中する時期とそうでない時期の差が出ます。
ここで一つ、必ず断っておきたいことがあります。決算予定日は企業側の都合で変更されることがあり、この集計はあくまで「いま予定されている日」であって、確定した日程ではありません。権利落ち日も年によって前後します。カレンダーに月単位の目印をつけておくのは有効だと思いますが、実際の予定日は決算発表が近づいたタイミングで、その都度確認したほうが確実です。
まとめ:持っている国によって、見るべき月が変わる
- 決算が集まる月は国で違う:ドイツ・デンマーク・スイスは8月、フランス・スペインは10月、イギリス・イタリアは11月
- 権利落ちの月も国で違う:独仏伊は5月、英瑞は4月に寄る一方、スペインは7月、デンマークは3月と外れる
- 持っている国が偏っていると、確認する月も偏る。国を分散すると、確認する月はむしろ分散して手間が増える
- 決算予定日・権利落ち日はどちらも変更される可能性がある。この記事の月は傾向として読むもの
持っている国によって、見るべき月は変わります。すべての月を気にする必要はなく、自分が保有している国の決算月と権利落ち月に、カレンダーで2〜3か月だけ印をつけておけば十分だと思います。
この記事の検証方法
- 次回決算発表予定日は、2026年9月3日時点で判明している260社を国別・月別に集計しました
- 権利落ち月は、権利落ち履歴が取得できている銘柄を国別・月別に集計したものです
- 決算予定日は企業側の都合で変更されることがあります。この記事の数字は調査時点で予定されている日程であり、確定した日程ではありません
- 権利落ち日も年によって前後します。この記事の月は過去の実績にもとづく傾向として読むものです
- 集計対象は今回調査した銘柄に限った結果であり、欧州市場全体を代表するものではありません
- 7か国以外の国は、対象銘柄数が少ないため今回の集計からは除いています
- 筆者はポルトガル在住で、インタラクティブ・ブローカーズ(IBKR)の口座から欧州株ETFを中心に保有しています(本記事に登場する国の銘柄を保有しているとは限りません)
この記事を書いた人:Kawa
ヨーロッパ在住30代・サイドFIRE中の兼業投資家。日本の証券会社では買えない欧州株を、現地から実際の数字で解説しています。詳しいプロフィール
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免責事項
本記事は情報提供を目的としたものであり、特定の金融商品の売買を推奨するものではありません。記載の決算予定月・権利落ち月は2026年9月3日時点で当サイトが取得した情報にもとづく傾向であり、実際の日付は銘柄・年によって変更される場合があります。特定の国・銘柄への投資を推奨するものではありません。投資の最終判断はご自身の責任でお願いいたします。当サイトは本記事の情報に基づく損失について一切の責任を負いません。

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