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欧州株の配当が入る月は毎年同じか|229社をさかのぼった【2026年】

欧州株の配当が入る月は毎年同じか|229社をさかのぼった【2026年】

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この記事の結論

  • 2026年9月3日時点で取得している欧州株の権利落ち履歴をさかのぼり、判定できた229社のうち160社(69.9%)は毎年おなじ月に権利落ちが来ていました
  • 一方で55社(24.0%)は月がずれる年があり、14社(6.1%)は支払回数そのものが変わっていました
  • 国別ではイタリア86%・スイス83%が高く、スペインは48%と半分を切っています
  • 履歴は1銘柄あたり最大10件までしか取得できないため、判定は「取れた範囲での安定性」にとどまります

欧州株の配当は4〜5月に集中している、という話を以前の記事で取り上げました。では、去年その銘柄の配当が4月に入ったなら、今年も4月に入ると当てにしてよいのでしょうか。「毎年同じ月に来る」のか、それとも「年によって動く」のかは、実際に家計や資金の予定を立てるうえで気になるところだと思います。

そこで、2026年9月3日に実測した欧州株264銘柄について、権利落ち日の履歴(1銘柄あたり最大10件)を使い、権利落ちの月が年をまたいで同じかどうかを実測しました。この記事では、その結果と、結果をどう受け止めればよいかをまとめます。

目次

実測結果——229社中160社は毎年おなじ月

今回の判定では、各銘柄の履歴のうち最も古い年と最も新しい年は判定から外しました。履歴が途中で切れている可能性があるためです。10件しか取得できない仕組み上、年2回払いの会社では実質的に約5年分の履歴にしかならない点にも注意が必要です。残った年のうち、支払回数が最も多いパターンと一致する年だけを比べ、月の組み合わせが同じかどうかを判定しました。この方法で判定できたのは229社です。

判定社数割合
毎年おなじ月に権利落ちが来ている160社69.9%
月がずれる年がある55社24.0%
支払回数そのものが変わる14社6.1%
2026年9月3日時点の権利落ち履歴(1銘柄あたり最大10件)をもとに機械的に判定

約7割は当てにできる一方、残り3割はずれる、という結果になりました。支払回数別に見ると、年1回の会社は140社中107社が同じ月(76%)、年2回の会社は68社中49社が同じ月(72%)でした。年1回のほうがわずかに安定している程度で、大きな差はありません。

国で差がある——イタリア86%、スペイン48%

「毎年おなじ月」だった割合を国別に見ると、はっきりとした差が出ました。

判定できた社数毎年おなじ変わる同じ割合
イタリア35社30社5社86%
スイス36社30社6社83%
ドイツ42社31社11社74%
イギリス39社25社14社64%
デンマーク14社9社5社64%
フランス36社22社14社61%
スペイン27社13社14社48%
2026年9月3日時点の権利落ち履歴をもとに機械的に判定

イタリアとスイスは8割以上が毎年同じ月に権利落ちが来ており、比較的当てにしやすい国だといえそうです。一方でスペインは48%と半分を切っており、同じ銘柄でも年によって月が動く会社が半数近くを占めています。フランスとイギリスも6割台にとどまっており、大陸欧州のなかでも国によって安定度に差があることがうかがえます。

ずれた会社は何が起きているのか

月がずれた実例をいくつか見てみます。少しずつ動いた例もあれば、1年だけ大きくずれて翌年に戻った例もあります。

銘柄回数権利落ち月の推移
セバーン・トレントイギリス年2回2022年6・12月 → 2023年6・11月 → 2024年5・11月 → 2025年5・11月
JDスポーツイギリス年2回2023年7・12月 → 2024年6・11月 → 2025年6・10月
セージイギリス年2回2023年1・6月 → 2024年1・5月 → 2025年1・5月
フルイドラスペイン年2回2023年7・12月 → 2024年7・11月 → 2025年6・12月
ロイヤル・ウニブリューデンマーク年1回2023年4月 → 2024年10月 → 2025年4月
アントファガスタイギリス年2回2023年4・8月 → 2024年4・9月 → 2025年4・9月
権利落ち履歴をもとに機械的に抽出した実例

セバーン・トレントのように、2年かけて1か月ずつ前へ動いた例があります。ロイヤル・ウニブリューのように、1年だけ半年ほどずれて、翌年にはまた元の月へ戻った例もあります。こうした変化がなぜ起きたのかについて、当サイトでは個社の判断理由を推測していません。権利落ち日は会社の決定と株主総会の承認を経て決まるものであり、外部からは経緯までは分からないためです。

回数そのものが変わる会社もある

月がずれるだけでなく、年間の支払回数そのものが変わった会社もありました。

銘柄推移
バンコBPMイタリア2023年1回(4月)→ 2024年2回(4・11月)→ 2025年2回(5・11月)
バンキンテルスペイン2022〜23年4回 → 2024年3回 → 2025年3回
プロセグールスペイン2022年5回(1・4・7・10・12月)→ 2023年1回(12月)→ 2024年1回(12月)
ダンスケ銀行デンマーク2023年1回(7月)→ 2024年3回 → 2025年1回(3月)
権利落ち履歴をもとに機械的に抽出した実例

プロセグールのように、年5回から年1回へ大きく減った会社もあります。銀行株で支払回数の変化が目立つ点については、規制当局が銀行の配当支払いに一時的な制限を求めた時期があったことが背景として考えられますが、この記事では個社ごとの判断理由までは断定しません。回数の変化は月のずれ以上に、翌年の受け取り方を大きく変える要素なので、年1回・年2回という前提そのものを固定して考えないほうがよいと思います。

この結果を生活にどう使うか

今回の実測から言えるのは、「月単位」で当てにできる割合はおよそ7割、という水準です。裏を返せば、3割ほどは月がずれるか、回数自体が変わります。したがって、「今年もこの月に配当が入るはず」と決めつけて、その月の支払いや家計の予定に直接組み込むのは避けたほうがよいと思います。

一方で、「春にまとまって配当が入りやすい」という年単位のおおまかな傾向は、今回のような月単位のずれがあっても大きくは崩れません。月を1か月単位でぴったり当てにするのではなく、年単位・季節単位で「このあたりに入ってきそうだ」とゆるく構えておくくらいが、実測結果に見合った付き合い方だと考えられます。

まとめ:7割は当てにできるが、月単位の予定には組み込まない

  • 判定できた229社のうち160社(69.9%)は毎年おなじ月に権利落ちが来ていた
  • 55社(24.0%)は月がずれる年があり、14社(6.1%)は支払回数そのものが変わった
  • 国別ではイタリア86%・スイス83%が高く、スペインは48%と半分を切る
  • 年1回と年2回の会社で、同じ月だった割合に大きな差はなかった(76%と72%)
  • 履歴は1銘柄あたり最大10件までしか取得できず、年2回払いの会社では実質約5年分の判定にとどまる

「何月に入るか」は7割ほどの確からしさだと分かった以上、月単位の家計の予定に組み込むのは避けたほうがよいと思います。年単位で「春にまとまって入る」くらいの構え方をしておくのが、今回の実測結果には見合っているのではないかと思います。

今回の判定はあくまで当サイトが取得できた履歴の範囲内でのものであり、それ以前の傾向までは分かりません。過去に同じ月だったことが、将来も同じ月であることを保証するものでもありません。1つの参考情報として受け止めていただければと思います。

この記事の検証方法

  • 2026年9月3日に実測した欧州株264銘柄の権利落ち日の履歴(1銘柄あたり最大10件)をもとに集計しました
  • 各銘柄の最も古い年と最も新しい年は、履歴が途中で切れている可能性があるため判定から除外しました。取得できる履歴が10件までのため、年2回払いの会社では実質約5年分しか見られていません。判定は「取れた範囲での安定性」であり、それ以前の傾向は分かりません
  • 残った年のうち、支払回数が最も多いパターンと一致する年だけを比べ、月の組み合わせが同じかどうかを判定しました。この方法で判定できたのは229社です
  • 権利落ち日は会社の決定と株主総会の承認で決まるため、過去に同じ月だったことが将来を保証するものではありません
  • 一部の銘柄では同じ月の記録が重複して入っているケースがありました(ビドララの2024年など)。機械的に取得したデータであることを明記します
  • 銀行株で支払回数が変化した背景については、規制環境の変化が影響した可能性はありますが、個社ごとの判断理由は推測していません
  • この記事の数値は当サイトが対象とした銘柄に限った集計であり、各市場の上場企業全体を代表するものではありません
  • 筆者はポルトガル在住で、インタラクティブ・ブローカーズ(IBKR)の口座から欧州株ETFを中心に保有しています(本記事に登場する銘柄を保有しているとは限りません)

この記事を書いた人:Kawa

ヨーロッパ在住30代・サイドFIRE中の兼業投資家。日本の証券会社では買えない欧州株を、現地から実際の数字で解説しています。詳しいプロフィール

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免責事項
本記事は情報提供を目的としたものであり、特定の金融商品の売買を推奨するものではありません。記載の社数・割合などは2026年9月3日に実測した権利落ち履歴にもとづいており、その後の情報更新により変更される場合があります。過去に同じ月だったことが将来の権利落ち月を保証するものではなく、個別銘柄の値上がり・値下がりや配当の継続を示すものでもありません。投資の最終判断はご自身の責任でお願いいたします。当サイトは本記事の情報に基づく損失について一切の責任を負いません。

Kawa
サイドFIRE生活中
ヨーロッパ在住30代。兼業投資家として株式投資、FX、不動産投資を行う。株式投資やFX取引では、ダウ理論とグランビルの法則を用いたテクニカル分析メインで、ファンダメンタルズ分析も組み合わせて投資判断を行う。欧州の不動産市場にも注力し、賃貸収入やキャピタルゲインを狙った長期的な投資を狙う。夢はボルゾイを飼うこと。
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