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この記事の結論
- JDスポーツはナイキやアディダスの主要な販売先である英国のスポーツ用品小売チェーンです
- 魅力の核心:PERは実績約9.9倍・予想約7.6倍
- 最大のリスク:増収なのに調整後税引前利益は−4.0%、報告ベースでは−11.8%
- 買うなら:SBI・楽天・マネックスでは買えない→サクソバンク証券で1株 約183円から(推奨ロット1,000株が目安/1株だと手数料負担率は約390%と重く、1,000株単位が前提)
JDスポーツは、ナイキやアディダスのスニーカー・スポーツウェアを扱う英国最大級の小売チェーンです。ナイキやアディダスにとって主要な販売網のひとつであり、両社の直接の競合ではなく取引先という立ち位置にあります。
現在のPERは実績で約9.9倍、予想では約7.6倍です。株価は1年で−9.41%下落しており、報道によると北米事業の不振やナイキ・アディダスからの商品供給タイミングの乱れが響いたとされています。
一方で売上高自体は前期に+10.2%増えており、事業規模の拡大は止まっていません。この「増収」と「利益」のギャップ、そして低PERの背景を、数字で見ていきます。
JDスポーツ株の基本データ(2026年8月23日時点)
JDスポーツはロンドン証券取引所に上場しており、株価はペンス(GBX)表示です。「84.54」と表示されていても0.8454ポンドであり、100倍で誤読しないよう注意してください。
| 株価 | 84.54ペンス(0.8454ポンド、1株 約183円) |
| 52週レンジ | 63.98 〜 106.18ペンス |
| 時価総額 | 約41億ポンド |
| PER | 約9.9倍(予想 約7.6倍) |
| 配当利回り | 約1.18%(1株配当 1.00ペンス) |
| 上場市場 | ロンドン証券取引所 |
| 1年の株価騰落 | −9.41% |
JDスポーツ株を買うメリット
PERは実績約9.9倍・予想約7.6倍と割安な水準
2026年8月23日時点の実績PERは約9.9倍、予想PERは約7.6倍です。
投資家にとっては、株価が業績に対して割安に評価されている水準だということです。特に予想PERが実績PERを下回っている点は、市場が今後の利益回復をある程度織り込んでいることを示しています。
売上高は前期+10.2%(為替一定ベース+12.0%)と拡大が続く
会社発表によると、2025年2月期の売上高は114億5,800万ポンドで、前年比+10.2%(為替一定ベースでは+12.0%)の増収でした。
投資家にとっては、後述する利益面の弱さとは別に、事業規模そのものは拡大を続けているということです。
買収を除く既存事業の有機成長も+5.8%
会社発表によると、買収した企業を除いた有機的な売上成長は+5.8%(既存店+0.3%、新規出店+5.5%)でした。
投資家にとっては、M&Aによる見かけ上の成長だけでなく、既存の店舗網でも新規出店を中心に成長が続いていることを示す数字です。
次期配当は1.20ペンスへ+20%の増配を提案(会社発表)
1株配当は1.00ペンスですが、会社発表によると次期は1.20ペンスへの増配(+20%)が提案されています。
投資家にとっては、後述する利益減少のなかでも増配の姿勢を示している点は材料になります。ただし実測の表面利回り自体は約1.18%と高くありません。
JDスポーツ株を買うデメリット・リスク
増収なのに調整後税引前利益は−4.0%、報告ベースでは−11.8%
2025年2月期は、売上高が前年比+10.2%増えた一方で、会社発表によると調整後税引前利益は−4.0%、報告ベースの税引前利益は−11.8%でした。調整後1株利益も12.39ペンスと前年比−3.4%です。
投資家にとっては、売上の拡大がそのまま利益の拡大につながっていない「増収減益」の状態だということです。事業規模が伸びていることと、収益性が改善していることは別問題だと理解しておく必要があります。
北米事業が不振、報道によると供給タイミングの乱れと若年層の購買力低下が要因
報道によると、売上の約38%を占める最大地域である北米事業の売上が直近の半期で−6.8%減少しています。要因として、ナイキやアディダスからの商品供給のタイミングが乱れて品揃えに影響が出たこと、インフレで主要顧客である若年層の購買力が落ちていることが挙げられています。
投資家にとっては、最大市場である北米の不振が株価下落(1年−9.41%)の直接の要因になっているということです。仕入れ先の事情に業績が左右される、小売業ならではのリスクでもあります。
配当利回りは約1.18%と低水準
1株配当は1.00ペンスで、表面利回りは約1.18%です。
投資家にとっては、PERの割安さに比べると配当面での還元は大きくないということです。増配の提案はあるものの、インカムゲインを重視する投資対象としては物足りない水準です。
1株の株価が約183円と低く、1株買いの手数料負担率は約390%と極端に重い
2026年8月23日時点の株価は1株約183円です。サクソバンク証券の最低手数料715円と比べると、1株買いの手数料負担率は約390.35%にもなります。
投資家にとっては、この銘柄は事実上1株単位では買えないということです。1,000株単位(約18万3,000円)が現実的な最低ロットになります。詳しい手数料の実測は後述の「日本からの買い方」で表にしています。
JDスポーツはどんな会社か
JDスポーツ・ファッション(JD Sports Fashion)は、スニーカーやスポーツウェアを扱う英国のスポーツ用品小売チェーンです。ナイキやアディダスの主要な販売先のひとつであり、両ブランドの製品を店頭で数多く取り扱っています。
直近の決算(2025年2月期)では、売上高が114億5,800万ポンド(前年比+10.2%、為替一定ベース+12.0%)と増収した一方、会社発表によると調整後税引前利益は9億2,300万ポンドで−4.0%、報告ベースの税引前利益は7億1,500万ポンドで−11.8%でした。買収を除く有機的な売上成長は+5.8%(既存店+0.3%、新規出店+5.5%)です。
報道によると、売上の約38%を占める最大地域の北米事業は直近の半期で売上が−6.8%と落ち込んでいます。要因はナイキ・アディダスからの商品供給タイミングの乱れによる品揃えへの影響と、インフレによる若年層の購買力低下とされています。会社発表によると、買収した米ヒベットと仏クーリールの統合で年2,500万ドル以上のコスト削減を目指すとしています。
配当と税金
JDスポーツの1株配当は1.00ペンス、表面利回りは約1.18%です。会社発表によると、次期は1.20ペンスへの増配(+20%)が提案されています。
イギリスは原則として現地源泉税はかからないとされますが、当サイトでは未確認です。証券会社によって扱いが異なる可能性があるため、口座開設時にご確認ください。日本側では、現地源泉後の金額にさらに20.315%が課税されます。
最新の株価チャートで水準を確認する
本記事の株価は2026年8月23日時点のものです。発注前に必ず最新の水準を確認してください。
※下のチャートは米国ADR(JDSPY・米ドル建て)です。原株とほぼ同じ値動きをしますが、表示通貨が異なります。
JDスポーツ株の日本からの買い方
JDスポーツの上場市場はロンドン証券取引所のみで、ティッカーは「JD」です。米国預託証券(ADR、ティッカー:JDSPY)も存在しますが、これはOTC(店頭市場)でのみ取引されており、ニューヨーク証券取引所にもナスダックにも上場していません。
| 証券会社 | JDスポーツ株の取扱い |
|---|---|
| SBI証券 | × 取扱いなし |
| 楽天証券 | × 「OTC市場の銘柄は新規の買付けを受け付けておりません」と明記 |
| マネックス証券 | × 取扱いなし |
企業の規模ではなく、上場している市場だけで買えるかどうかが決まります。この仕組みについてはなぜSBI証券・楽天証券では欧州株が買えないのかで詳しく解説しています。
サクソバンク証券で買う流れ
- 口座開設を申し込む(オンラインで完結。マイナンバーと本人確認書類が必要)
- 審査・口座開設を待つ(通常は数営業日)
- 日本円を入金する
- ポンドに両替する
- ティッカー「JD」で検索し、株数を指定して発注
手数料(サクソバンク証券クラシック)
| 買う株数 | 約定金額の目安 | 手数料 | 負担率 |
|---|---|---|---|
| 1株 | 約183円 | 715円 | 約390.35% |
| 1,000株 | 約18万3,200円 | 715円 | 約0.39% |
手数料は約定金額の0.088%、最低3.3ポンド(約715円)です。1株の株価が約183円と低いため、1株買いの手数料負担率は約390%と極端に重くなります。現実的には1,000株単位(約18万3,000円)でのまとめ買いが前提になる銘柄です。
JDスポーツ株はどんな人に向くか
| 向く人 | 理由 |
|---|---|
| 割安なPERの銘柄を探している人 | 実績PER約9.9倍、予想PER約7.6倍 |
| 1,000株単位でまとめ買いできる人 | 手数料負担率が約0.39%まで下がる |
| ナイキ・アディダスの供給網の動向に関心がある人 | 両ブランドの主要な販売先 |
| 向かない人 | 理由 |
|---|---|
| NISAの非課税で持ちたい人 | サクソバンク証券はNISA非対応(IB証券という選択肢もある) |
| 高い配当利回りを狙う人 | 配当利回りは約1.18%と高くない |
| 少額の1株投資をしたい人 | 1株買いの手数料負担率は約390%と極端に重い |
よくある質問
JDスポーツ株はSBI証券や楽天証券で買えますか?
買えません。上場市場がロンドン証券取引所のみのためです。米国預託証券(JDSPY)はOTC市場のみの扱いで、楽天証券は「OTC市場の銘柄は新規の買付けを受け付けておりません」と明記しています。
最低いくらから買えますか?
1株約183円から購入自体は可能です。ただし手数料負担率が約390%と極端に重いため、現実的な最低ロットは1,000株単位(約18万3,000円)になります。
配当にかかる税金はどうなりますか?
イギリスは原則として現地源泉税はかからないとされますが、当サイトでは未確認です。証券会社によって扱いが異なる可能性があるため、口座開設時にご確認ください。日本側ではさらに20.315%が課税されます。
NISAで保有できますか?
サクソバンク証券はNISAに対応していません。特定口座または一般口座での取引となります。NISAの非課税枠で欧州株を持ちたい場合は、IB証券という選択肢もあります。
米国ADR(JDSPY)とロンドン上場株(JD)は何が違いますか?
どちらも同じJDスポーツの株式に裏付けられていますが、JDSPYはOTC市場のみで取引され米ドル建て、JDはロンドン証券取引所に上場しペンス建てです。本記事のチャートはJDSPYを使用していますが、日本からサクソバンク証券で実際に買うのはロンドン上場のJD株です。
まとめ
- メリット:PERは実績約9.9倍・予想約7.6倍と割安/売上高は前期+10.2%増収/買収を除く有機成長も+5.8%
- デメリット:増収なのに調整後税引前利益−4.0%・報告ベース−11.8%/北米事業の不振(報道)/1株買いの手数料負担率は約390%と極端に重い
- 買い方:SBI・楽天・マネックスでは買えず、サクソバンク証券なら1株約183円から。現実的には1,000株単位(約18万3,000円)が前提
この記事の検証方法
- 手数料はサクソバンク証券の公式手数料表から計算しています
- 株価・為替レートは本文記載の基準日に実測した値です
- 業績・配当は企業の公式IR資料(一次資料)を基本とし、公式資料で確認できなかった項目は本文中に出典を明記しています
- 筆者はヨーロッパ在住で、インタラクティブ・ブローカーズ(IBKR)の口座で欧州株を実際に保有しています
この記事を書いた人:Kawa
ヨーロッパ在住30代・サイドFIRE中の兼業投資家。日本の証券会社では買えない欧州株を、現地から実際の数字で解説しています。詳しいプロフィール
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免責事項
本記事は情報提供を目的としたものであり、特定の銘柄の売買を推奨するものではありません。記載の株価・為替レート・手数料・税制は2026年8月23日時点で確認した情報に基づいており、変更される場合があります。業績数値はJDスポーツ・ファッション社の公表資料および報道に基づきます。実際の取引条件および税務の取扱いは、各証券会社の公式サイトおよび税務専門家にご確認ください。投資の最終判断はご自身の責任でお願いいたします。当サイトは本記事の情報に基づく損失について一切の責任を負いません。

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