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この記事の結論
- ナトゥルジーは天然ガスの調達から発電・小売までを手がける、スペインのガス・電力大手です
- 魅力の核心:配当利回り6.01%はスペイン株でも最高水準
- 最大のリスク:規制当局CNMCが配電網の許容利回りを決めるため規制変更が利益を左右し、株価は52週高値圏にあります
- 買うなら:SBI・楽天・マネックスでは買えない→サクソバンク証券で1株 約5,466円から(推奨ロット30株が目安/1株では手数料負担率約18.68%と重いため避ける)
スペイン株のなかで、配当利回り6.01%はいま最高水準にあります。その持ち主が、ガスと電力の両方を手がけるエネルギー大手ナトゥルジーです。
会社発表によると、2026年上半期はEBITDA29億7,500万ユーロ(前年同期比+5%)、純利益12億1,500万ユーロ(同+6%)と増収増益で着地し、通期ガイダンスをEBITDA55億ユーロ超・純利益21億ユーロ超に上方修正しています。配当についても、2026年は1.80ユーロ、2027年は1.90ユーロへ引き上げる方針を示しています。
高い配当利回りとガイダンス上方修正という魅力の裏側で、規制当局の判断が利益を左右する構造や、株価が52週高値圏にある点は見過ごせません。株価・業績・買い方の順に見ていきます。
ナトゥルジー株の基本データ(2026年8月22日時点)
| 株価 | 29.44ユーロ(1株 約5,466円) |
| 52週レンジ | 24.30 〜 30.04ユーロ |
| 時価総額 | 約273億ユーロ |
| PER | 約12.9倍(予想 約13.8倍) |
| 配当利回り | 約6.01%(1株配当 1.77ユーロ) |
| 上場市場 | マドリード証券取引所(BME) |
| 1年の株価騰落 | +7.84% |
ナトゥルジー株を買うメリット
配当利回り6.01%、スペイン株で最高水準
2026年8月22日時点の表面利回りは6.01%(1株配当1.77ユーロ)で、スペイン株のなかでも最高水準にあります。
投資家にとっては、インカムゲインを重視する投資先として、スペイン市場のなかで有力な選択肢の一つになり得るということです。
2026年上半期は増収増益、通期ガイダンスも上方修正(会社発表)
2026年上半期のEBITDAは29億7,500万ユーロ(前年同期比+5%)、純利益は12億1,500万ユーロ(同+6%)でした(出典:ナトゥルジー公式IR)。会社発表によると、この結果を受けて通期ガイダンスをEBITDA55億ユーロ超・純利益21億ユーロ超へ上方修正しています。
投資家にとっては、上半期の増収増益が会社自身の通期見通し引き上げにつながっている、という裏付けのある成長です。
増配方針|2026年1.80ユーロ、2027年1.90ユーロへ引き上げ(会社発表)
会社発表によると、1株配当を2026年に1.80ユーロ、2027年に1.90ユーロへ段階的に引き上げる方針です。現在の1.77ユーロからさらに増える計画になります。
投資家にとっては、すでに高水準の利回りが今後さらに積み上がっていく可能性がある、ということです。
再生可能エネルギー8.4GW稼働、2030年までに2.1GW追加へ64億ユーロ投資(会社発表)
会社発表によると、再生可能エネルギーの導入済み容量は8.4GWで、2026年中に1.0GW、2027〜2030年にさらに2.1GW(うち蓄電池1.2GW)を追加する計画です。2025〜2027年には64億ユーロを投資し、その75%をスペイン国内に振り向けます。
投資家にとっては、既存の発電・小売事業に加えて、再生可能エネルギーへの拡張投資が具体的な数字で計画されているということです。
ナトゥルジー株を買うデメリット・リスク
規制当局CNMCが配電網の許容利回りを決める、規制変更が利益を左右する
ナトゥルジーの配電事業は、スペインの規制当局CNMC(全国市場競争委員会)が定める許容利回りの枠組みのなかで収益が決まります。
投資家にとっては、事業努力だけでなく規制当局の判断そのものが利益水準を左右するということで、規制変更のたびに業績見通しが揺れるリスクがある、ということです。
株価は52週高値圏(30.04ユーロ)に接近、1年で+7.84%
2026年8月22日時点の株価は29.44ユーロで、1年間では+7.84%の上昇となっています。52週レンジは24.30〜30.04ユーロで、現在値は高値圏にあります。
投資家にとっては、すでに評価されたあとの水準から買うことになるため、新規の悪材料が出た場合の値幅の余地が乏しい、ということです。
PERは実績12.9倍・予想13.8倍、市場は増益ペースの鈍化を織り込む
実績PERは約12.9倍である一方、予想PERは約13.8倍と実績を上回っています。
投資家にとっては、予想PERが実績PERより高いということは、市場が今後の増益ペースの鈍化をすでに織り込みつつあることを意味します。上半期の増収増益がそのまま続く保証はない、ということです。
配当源泉税19%、日本側でさらに20.315%課税される
スペインの配当源泉税は19%です。日西租税条約(2021年発効)の限度税率は5%とされますが、適用は証券会社の手続き次第のため、口座開設時に必ず確認する必要があります。日本側ではさらに、現地源泉後の金額に20.315%が課税されます。
投資家にとっては、表面利回り6.01%という数字がそのまま手元に残るわけではなく、税負担を差し引いた実質利回りで考える必要がある、ということです。
ナトゥルジーはどんな会社か
ナトゥルジーは、天然ガスの調達から発電・小売までを一貫して手がけるスペインのガス・電力大手です。同業にはエンデサやイベルドローラがあり、この3社がスペインの電力・エネルギー市場を代表する銘柄群です。
直近の決算では、2026年上半期のEBITDAは29億7,500万ユーロ(前年同期比+5%)、純利益は12億1,500万ユーロ(同+6%)でした(出典:ナトゥルジー公式IR https://www.naturgy.com/en/press-release/naturgy-improves-first-half-results-and-upgrades-its-2026-guidance/)。会社発表によると、この結果を受けて2026年通期のガイダンスをEBITDA55億ユーロ超・純利益21億ユーロ超へ上方修正し、2025〜2027年には64億ユーロを投資する計画(75%をスペイン国内に振り向け)で、再生可能エネルギーの導入容量も8.4GWから段階的に拡大していく方針です。
配当と税金
ナトゥルジーの1株配当は1.77ユーロ、表面利回りは約6.01%です。会社発表によると、2026年は1.80ユーロ、2027年は1.90ユーロへ引き上げる方針です。
スペインの現地源泉税は19%です。日西租税条約(2021年発効)の限度税率は5%とされていますが、適用は証券会社の手続き次第のため、口座開設時に必ず確認してください。日本側ではさらに、現地源泉後の金額に20.315%が課税されます。
外国税額控除や現地還付請求をしない場合、税引き後の実質利回りの目安は約3.88%です(計算式:6.01% ×(1−0.19)× 0.79685)。
最新の株価チャートで水準を確認する
本記事の株価は2026年8月22日時点のものです。発注前に必ず最新の水準を確認してください。
ナトゥルジー株の日本からの買い方
ナトゥルジーの上場市場はマドリード証券取引所(BME)のみで、ティッカーは「NTGY」です。米国預託証券(ADR、ティッカー:GASNY)も存在しますが、これはOTC(店頭市場)でのみ取引されており、ニューヨーク証券取引所にもナスダックにも上場していません。
| 証券会社 | ナトゥルジー株の取扱い |
|---|---|
| SBI証券 | × 取扱いなし |
| 楽天証券 | × 「OTC市場の銘柄は新規の買付けを受け付けておりません」と明記 |
| マネックス証券 | × 取扱いなし |
企業の規模ではなく、上場している市場だけで買えるかどうかが決まります。この仕組みについてはなぜSBI証券・楽天証券では欧州株が買えないのかで詳しく解説しています。
サクソバンク証券で買う流れ
- 口座開設を申し込む(オンラインで完結。マイナンバーと本人確認書類が必要)
- 審査・口座開設を待つ(通常は数営業日)
- 日本円を入金する
- ユーロに両替する
- ティッカー「NTGY」で検索し、株数を指定して発注
手数料(サクソバンク証券クラシック)
| 買う株数 | 約定金額の目安 | 手数料 | 負担率 |
|---|---|---|---|
| 1株 | 約5,466円 | 1,021円 | 約18.68% |
| 30株 | 約164,000円 | 1,021円 | 約0.62% |
手数料は約定金額の0.132%、最低5.5ユーロ(約1,021円)です。1株だけの購入は手数料負担率が約18.68%と重く、現実的ではありません。まとめ買いをするなら30株単位が目安で、この場合の負担率は約0.62%まで下がります。
ナトゥルジー株はどんな人に向くか
| 向く人 | 理由 |
|---|---|
| 配当利回りを重視したい人 | 表面利回り6.01%はスペイン株でも最高水準 |
| ガス・電力インフラに投資したい人 | 天然ガス調達から発電・小売までを一貫して手がける |
| 30株単位でまとめ買いできる人 | 手数料負担率が約0.62%まで下がる |
| 向かない人 | 理由 |
|---|---|
| 1株単位で少額から試したい人 | 1株の手数料負担率は約18.68%と重い |
| NISAの非課税で持ちたい人 | サクソバンク証券はNISA非対応(IB証券という選択肢もある) |
| 規制リスクを避けたい人 | 配電事業の利益はCNMCの規制判断に左右される |
よくある質問
ナトゥルジー株はSBI証券や楽天証券で買えますか?
買えません。上場市場がマドリード証券取引所(BME)のみのためです。米国預託証券(GASNY)はOTC市場のみの扱いで、楽天証券は「OTC市場の銘柄は新規の買付けを受け付けておりません」と明記しています。
最低いくらから買えますか?
1株約5,466円から購入できます。ただし手数料負担率は1株で約18.68%と重いため、30株単位(約164,000円)でのまとめ買いが現実的な目安です。
配当にかかる税金はどうなりますか?
スペインの現地源泉税19%に加え、日本側でさらに20.315%が課税されます。日西租税条約の限度税率は5%とされますが、適用は証券会社の手続き次第のため口座開設時に確認が必要です。外国税額控除や現地還付請求をしない場合、税引き後の実質利回りの目安は約3.88%です。
NISAで保有できますか?
サクソバンク証券はNISAに対応していません。特定口座または一般口座での取引となります。NISAの非課税枠で欧州株を持ちたい場合は、IB証券という選択肢もあります。
米国ADR(GASNY)と現地(BME)上場株の違いは何ですか?
GASNYは米国のOTC(店頭市場)でのみ取引される預託証券で、ニューヨーク証券取引所にもナスダックにも上場していません。日本の主要ネット証券はOTC銘柄を扱わないため、GASNYを保有するにはBME上場の現地株(ティッカー:NTGY)をサクソバンク証券などで購入する必要があります。
まとめ
- メリット:配当利回り6.01%はスペイン株でも最高水準/2026年上半期は増収増益で通期ガイダンスを上方修正/増配方針で2026年1.80ユーロ・2027年1.90ユーロへ引き上げ
- デメリット:規制当局CNMCが配電網の許容利回りを決めるため規制変更が利益を左右する/株価は52週高値圏(30.04ユーロ)に接近/配当源泉税19%に加え日本側でさらに20.315%課税
- 買い方:SBI・楽天・マネックスでは買えず、サクソバンク証券なら1株約5,466円から。ただし1株の手数料負担率は約18.68%と重く、30株単位のまとめ買いで約0.62%まで下がる
この記事の検証方法
- 手数料はサクソバンク証券の公式手数料表から計算しています
- 株価・為替レートは本文記載の基準日に実測した値です
- 業績・配当は企業の公式IR資料(一次資料)を出典としています
- 筆者はヨーロッパ在住で、インタラクティブ・ブローカーズ(IBKR)の口座で欧州株を実際に保有しています
この記事を書いた人:Kawa
ヨーロッパ在住30代・サイドFIRE中の兼業投資家。日本の証券会社では買えない欧州株を、現地から実際の数字で解説しています。詳しいプロフィール
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免責事項
本記事は情報提供を目的としたものであり、特定の銘柄の売買を推奨するものではありません。記載の株価・為替レート・手数料・税制は2026年8月22日時点で確認した情報に基づいており、変更される場合があります。業績数値はナトゥルジー社の公表資料に基づきます。実際の取引条件および税務の取扱いは、各証券会社の公式サイトおよび税務専門家にご確認ください。投資の最終判断はご自身の責任でお願いいたします。当サイトは本記事の情報に基づく損失について一切の責任を負いません。

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