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この記事の結論
- ポステ・イタリアーネは「郵便局」だが収益の柱は金融・保険の会社。イタリア経済財務省と預金供託公庫(CDP)が株式を保有する実質的な国有企業です
- 魅力の核心:1年で株価+34.06%、配当利回り4.60%
- 最大のリスク:報道によるとテレコム・イタリア(TIM)買収は108億ユーロ規模で2026年第3四半期に決着する見通しですが、成否は不確実です
- 買うなら:SBI・楽天・マネックスでは買えない→サクソバンク証券で1株 約5,050円から(推奨ロット30株が目安/1株だと手数料負担率は約20.22%と重くなります)
「ポステ・イタリアーネ」は名前のとおりイタリアの郵便会社ですが、実際に稼いでいるのは郵便ではありません。郵便・配送に加えて金融サービス・保険・決済まで手がける複合グループで、日本郵政と同じように郵便局網を金融の窓口として使っている点が共通します。
その株価は1年で+34.06%上昇し、配当利回りは4.60%です。一方で、通信大手テレコム・イタリア(TIM)への買収提案が報じられており、成否と時期はまだ確定していません。
「郵便局」という見た目の裏にある収益構造と、株価・業績・買い方の順に見ていきます。
ポステ・イタリアーネ株の基本データ(2026年8月22日時点)
| 株価 | 27.20ユーロ(1株 約5,050円) |
| 52週レンジ | 19.13 〜 29.48ユーロ |
| 時価総額 | 約352億ユーロ |
| PER | 約14.7倍(予想 約14.1倍) |
| 配当利回り | 4.60%(1株配当 1.25ユーロ) |
| 上場市場 | イタリア証券取引所(ミラノ) |
| 1年の株価騰落 | +34.06% |
ポステ・イタリアーネ株を買うメリット
1年で株価+34.06%上昇、52週レンジの上寄りで推移
2026年8月22日時点の株価は27.20ユーロで、1年間では+34.06%の上昇となっています。52週レンジは19.13〜29.48ユーロで、現在値はレンジの上寄りにあります。
投資家にとっては、この1年の値動きがすでに株価の実数値として確認できる状態にある、ということです。
1株配当は前年比+16%の増配で1.25ユーロ、利回り4.60%
2026年の1株配当は中間0.40ユーロ+期末0.85ユーロの合計1.25ユーロで、前年から+16%の増配となりました(出典:決算説明の報道)。表面利回りは約4.60%です。
投資家にとっては、配当額そのものが直近で増えている、という事実が確認できます。
会社発表によると上半期は5期連続の最高益、EBIT成長+7%が売上成長+6%を上回る
会社発表によると、2026年上半期の売上高は68億ユーロ(前年同期比+6%)、調整後EBITは18億ユーロ(同+7%)、純利益は12億ユーロ(同+4%)で、5期連続で過去最高を更新しました。売上成長+6%を上回るEBIT成長+7%で、営業効率が改善しています。
投資家にとっては、売上の伸び以上に利益が伸びている状態が複数期にわたって続いている、ということです。
郵便・金融・保険・決済の4分野で収益源を分散
ポステ・イタリアーネはイタリアの郵政グループで、郵便・配送だけでなく金融サービス・保険・決済まで手がけています。日本郵政と同じように、郵便局網を金融の窓口として活用している点が共通しますが、実際の収益の柱は郵便ではなく金融・保険にあります。
投資家にとっては、郵便事業単体の浮き沈みが業績全体を直撃しにくい、収益源が分散した構造だということです。
ポステ・イタリアーネ株を買うデメリット・リスク
株価は1年+34.06%で52週高値圏、PERも約14.7倍
52週レンジ19.13〜29.48ユーロに対し、現在の株価27.20ユーロはレンジの上寄りです。PERは実績約14.7倍、予想約14.1倍です。
投資家にとっては、すでに大きく買われたあとの水準からの参入になる、ということです。今後の決算がこの1年の上昇ペースに届かない場合、株価が調整する余地があります。
TIM買収は報道によると108億ユーロ規模、成否は2026年第3四半期まで不確実
報道によると、ポステ・イタリアーネは通信大手テレコム・イタリア(TIM)に対し108億ユーロ規模の買収提案を行っており、2026年第3四半期に決着する見通しとされています。ただし規制当局の承認が必要で、成立するかどうか・時期とも本記事の時点では確定していません。
投資家にとっては、買収が成立すれば負債が増える一方、不成立に終わる可能性もあり、どちらの結果になるか分からない状態が当面続く、ということです。
配当源泉税は最大26%、条約適用の15%になるかは証券会社の手続き次第
イタリアの配当源泉税は最大26%とされていますが、日伊租税条約が適用されれば15%になるとされています。ただし実際にどちらの税率が適用されるかは証券会社の手続き次第で、当サイトでは確定できません。口座開設時に証券会社へ必ず確認する必要があります。
投資家にとっては、配当利回り4.60%がそのまま手元に残るわけではなく、税率がどちらになるか自体を事前に確認しておく必要がある、ということです。
1株買いの手数料負担率は約20.22%
サクソバンク証券クラシックの手数料は約定金額の0.132%、最低5.5ユーロ(約1,021円)です。ポステ・イタリアーネは1株約5,050円と買いやすい価格ですが、1株だけを買うと約定金額に対する手数料負担率は約20.22%に達します。
投資家にとっては、1株単位の少額購入が現実的でない銘柄だということです。30株単位(約定金額約15万1,500円)にすると負担率は約0.67%まで下がります。
ポステ・イタリアーネはどんな会社か
ポステ・イタリアーネはイタリアの郵政グループです。事業は郵便・配送に加えて、金融サービス、保険、決済まで手がけており、収益の柱は郵便ではなく金融・保険にあります。郵便局網を金融の窓口として活用している点は日本郵政と共通しますが、両社は資本関係のない別々の会社です。
株主構成では、イタリア経済財務省が約29%、預金供託公庫(CDP)が約35%を保有しており、両者を合わせると過半に近い株式を国側が握る、実質的な国有企業です(出典:報道)。
会社発表によると、直近の2026年上半期は売上高68億ユーロ(前年同期比+6%)、調整後EBIT18億ユーロ(同+7%)、純利益12億ユーロ(同+4%)で、5期連続の過去最高益でした。同社は現在、通信大手テレコム・イタリア(TIM)に対して108億ユーロ規模の買収提案を行っており、報道によると2026年第3四半期に決着する見通しとされています。
配当と税金
ポステ・イタリアーネの1株配当は1.25ユーロ(中間0.40ユーロ+期末0.85ユーロ)で、前年から+16%の増配でした。表面利回りは約4.60%です。
イタリアの現地源泉税は最大26%とされていますが、日伊租税条約が適用されれば15%になるとされています。ただし、実際にどちらの税率が適用されるかは証券会社の手続き次第であり、口座開設時に必ず確認してください。日本側ではさらに、現地源泉後の金額に20.315%が課税されます。
現地源泉税の適用税率が確定していないため、税引き後の実質利回りの目安はここでは計算していません。
最新の株価チャートで水準を確認する
本記事の株価は2026年8月22日時点のものです。発注前に必ず最新の水準を確認してください。
ポステ・イタリアーネ株の日本からの買い方
ポステ・イタリアーネの上場市場はイタリア証券取引所(ミラノ)のみで、ティッカーは「PST」です。米国預託証券(ADR、ティッカー:PITAF)も存在しますが、これはOTC(店頭市場)でのみ取引されており、ニューヨーク証券取引所にもナスダックにも上場していません。
| 証券会社 | ポステ・イタリアーネ株の取扱い |
|---|---|
| SBI証券 | × 取扱いなし |
| 楽天証券 | × 「OTC市場の銘柄は新規の買付けを受け付けておりません」と明記 |
| マネックス証券 | × 取扱いなし |
企業の規模ではなく、上場している市場だけで買えるかどうかが決まります。この仕組みについてはなぜSBI証券・楽天証券では欧州株が買えないのかで詳しく解説しています。
サクソバンク証券で買う流れ
- 口座開設を申し込む(オンラインで完結。マイナンバーと本人確認書類が必要)
- 審査・口座開設を待つ(通常は数営業日)
- 日本円を入金する
- ユーロに両替する
- ティッカー「PST」で検索し、株数を指定して発注
手数料(サクソバンク証券クラシック)
| 買う株数 | 約定金額の目安 | 手数料 | 負担率 |
|---|---|---|---|
| 1株 | 約5,050円 | 1,021円 | 約20.22% |
| 30株 | 約15万1,500円 | 1,021円 | 約0.67% |
手数料は約定金額の0.132%、最低5.5ユーロ(約1,021円)です。1株だけの購入は手数料負担率が約20.22%と重いため、30株単位のまとめ買いが現実的な目安です。
ポステ・イタリアーネ株はどんな人に向くか
| 向く人 | 理由 |
|---|---|
| 「郵便局」の意外な収益構造に関心がある人 | 収益の柱は郵便でなく金融・保険 |
| 増配傾向にある高配当株を探している人 | 配当利回り4.60%、前年比+16%増配 |
| 30株単位でまとめ買いできる人 | 手数料負担率が約0.67%まで下がる |
| 向かない人 | 理由 |
|---|---|
| NISAの非課税で持ちたい人 | サクソバンク証券はNISA非対応(IB証券という選択肢もある) |
| 1株単位の少額から試したい人 | 1株買いの手数料負担率は約20.22%と重い |
| TIM買収の不確実性を避けたい人 | 報道によると108億ユーロ規模の買収の成否・時期は未確定 |
よくある質問
ポステ・イタリアーネ株はSBI証券や楽天証券で買えますか?
買えません。上場市場がイタリア証券取引所(ミラノ)のみのためです。米国預託証券(PITAF)はOTC市場のみの扱いで、楽天証券は「OTC市場の銘柄は新規の買付けを受け付けておりません」と明記しています。
最低いくらから買えますか?
1株約5,050円から購入できます。ただし手数料負担率は1株で約20.22%のため、30株単位(約15万1,500円)でのまとめ買いが現実的な目安です。
配当にかかる税金はどうなりますか?
イタリアの現地源泉税は最大26%とされ、日伊租税条約が適用されれば15%になるとされています。ただし実際にどちらが適用されるかは証券会社の手続き次第のため、口座開設時に確認が必要です。日本側ではさらに20.315%が課税されます。
NISAで保有できますか?
サクソバンク証券はNISAに対応していません。特定口座または一般口座での取引となります。NISAの非課税枠で欧州株を持ちたい場合は、IB証券という選択肢もあります。
米国のADR(PITAF)と何が違いますか?
PITAFはポステ・イタリアーネの米国預託証券ですが、OTC(店頭市場)でのみ取引されており、ニューヨーク証券取引所にもナスダックにも上場していません。この扱いのため楽天証券などでは新規購入ができません。ミラノ上場の原株(ティッカー:PST)とは別の証券で、サクソバンク証券ではミラノ上場の原株を買います。
まとめ
- メリット:1年で株価+34.06%上昇/配当は前年比+16%増配で利回り4.60%/会社発表によると上半期は5期連続の最高益
- デメリット:株価は52週高値圏でPER約14.7倍/TIM買収は108億ユーロ規模で成否が未確定/1株買いの手数料負担率は約20.22%
- 買い方:SBI・楽天・マネックスでは買えず、サクソバンク証券なら1株約5,050円から。30株単位のまとめ買いで手数料負担率は約0.67%
この記事の検証方法
- 手数料はサクソバンク証券の公式手数料表から計算しています
- 株価・為替レートは本文記載の基準日に実測した値です
- 業績・配当は企業の公式IR資料(一次資料)を出典としています
- 筆者はヨーロッパ在住で、インタラクティブ・ブローカーズ(IBKR)の口座で欧州株を実際に保有しています
この記事を書いた人:Kawa
ヨーロッパ在住30代・サイドFIRE中の兼業投資家。日本の証券会社では買えない欧州株を、現地から実際の数字で解説しています。詳しいプロフィール
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免責事項
本記事は情報提供を目的としたものであり、特定の銘柄の売買を推奨するものではありません。記載の株価・為替レート・手数料・税制は2026年8月22日時点で確認した情報に基づいており、変更される場合があります。業績数値はポステ・イタリアーネ社の公表資料・報道に基づきます。実際の取引条件および税務の取扱いは、各証券会社の公式サイトおよび税務専門家にご確認ください。投資の最終判断はご自身の責任でお願いいたします。当サイトは本記事の情報に基づく損失について一切の責任を負いません。

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