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この記事の結論
- ドルマカバは、ドアクローザーや鍵、自動ドア、オフィスのセキュリティゲート、ホテルのカードキーシステムを作るスイスのメーカーです
- 魅力の核心:会社発表によると、2025年6月期の純利益は前期の4,220万フランから9,790万フランへ増加しました
- 最大のリスク:実績PER27.80倍に対し予想PER16.78倍で、直近の利益には一時的な要因が含まれている可能性があります
- 買うなら:SBI・楽天・マネックスでは買えない→サクソバンク証券で1株 約11,500円から(推奨ロット8株が目安/1株だと手数料負担率は約9.47%と重く、8株単位が前提)
2025年10月29日、1株を10株にする株式分割を実施。ドルマカバは、ドアクローザーや鍵、自動ドア、オフィスのセキュリティゲート、ホテルのカードキーシステムを作るスイスのメーカーです。この分割の影響で、会社の年次報告書に記載されている配当額はそのままでは今の株価と比較できません。本記事では、分割後のいまの1株にあたる実際の配当額である0.920フランで統一して解説します。
会社発表によると、2025年6月期の純利益は前期の4,220万フランから9,790万フランへ増加しました。会社は、コスト削減策「Shape4Growth」と事業所売却益が寄与したと説明しています。
同業種の対比先としては、衛生設備のゲベリット(瑞)や電設資材のルグラン(仏)がしばしば挙げられます。ドルマカバの「今」を、株価・業績・買い方の順に見ていきます。
ドルマカバ株の基本データ(2026年8月25日時点)
| 株価 | 58.10スイスフラン(1株 約11,500円) |
| 52週レンジ | 47.15〜77.00フラン |
| 時価総額 | 約24.2億フラン |
| PER | 約27.80倍(予想 約16.78倍) |
| 配当利回り | 1.58%(1株配当 0.920フラン) |
| 上場市場 | SIXスイス証券取引所 |
| 1年の株価騰落 | −23.65% |
配当+15.0%回復という事実|ドルマカバ株の魅力
1株配当は前期比+15.0%の0.920フランへ回復(会社発表)
直近の配当は2025年10月23日が権利落ちの1株0.920フランで、前年の0.800フランから+15.0%となりました。表面利回りは株価58.10フランに対し約1.58%です。
投資家にとっては、配当が増加に転じたという実測の事実を確認できる材料です(今後の増配を保証するものではありません。詳しい経緯は「リスク」節と「配当と税金」節で扱います)。
2025年6月期の有機成長+4.1%、調整後EBITDAマージン15.5%(会社発表)
会社発表によると、2025年6月期の有機成長は+4.1%(数量+2.4%・価格+1.7%)で、調整後EBITDAは4億4,500万フラン(マージン15.5%)、調整後EBITは3億6,610万フランでした(出典:ドルマカバ公式 https://www.dormakabagroup.com/en/news/)。
投資家にとっては、成長の中身が数量・価格の両方で積み上がっているという事実を確認できます(今後の水準を保証するものではありません)。
純利益は前期の4,220万フランから9,790万フランへ増加(実測)
実測の年次損益によると、2025年6月期の売上高は28億7,000万フラン(前年比+1.16%)、純利益は9,790万フラン(前年4,220万フラン)、EPSは2.32フランでした。会社発表によると、この増益には2023年7月に始めた構造改革「Shape4Growth」による年間1億4,800万フランのコスト削減と、カナダ・モントリオールの事業所売却益が寄与したとされています。
投資家にとっては、純利益が前期から大きく増えたという事実と、その中身がコスト削減と一時的な売却益を含むという事実の両方を確認しておく必要がある、ということです(詳しくは次節のリスクで扱います)。
株価−23.65%という事実|先に知っておきたいリスク
実績PER27.80倍に対し予想PER16.78倍、直近利益には一時的要因も
実測のPERは27.80倍、予想PERは16.78倍で、両者には差があります。この差は、直近の利益に一時的な要因が含まれている可能性を示しています。前述のとおり、2025年6月期の純利益(前期4,220万フラン→9,790万フラン)には、コスト削減策「Shape4Growth」(年間1億4,800万フラン)に加えて、カナダ・モントリオールの事業所売却益が寄与したと会社は説明しています。
投資家にとっては、この増益の中身に一時的な要因が含まれているという事実を踏まえて、実績PERの数字だけで割高・割安を判断しない必要がある、ということです。
株価は1年で−23.65%、背景に半期減益と米国2社の買収発表
実測の1年騰落率は−23.65%です。報道によると、背景には2025年7月から始まった2026年6月期上半期の決算で、売上高が28億フラン規模だったのに対し純利益が4,050万フランと前年同期から減少したこと、および2026年8月18日に発表した米国のAzure Access・Apollo Security2社の買収に対する実行リスクへの懸念が挙げられています。買収の金額は当サイトで確認できていません。
投資家にとっては、株価下落の背景にある減益と買収発表という事実関係を把握したうえで判断する必要がある、ということです(当サイトでは今後の株価についての見通しは述べません)。
配当は2021年から4年連続で減少した実績(分割調整後)
実測の配当履歴(分割調整後)によると、1株配当は2021年1.250フラン→2022年1.150フラン→2023年0.950フラン→2024年0.800フランと4年連続で減少しました。2025年10月に0.920フランへ回復しましたが、この4年間にわたり減配が続いた理由は当サイトで確認できていません。
投資家にとっては、直近の回復だけでなく、その前に4年連続の減配があったという実績も踏まえておく必要がある、ということです。
スイスの源泉税35%と、1株購入時の手数料負担率9.47%
スイス株の配当源泉税率は35%で、欧州で最も重い水準です。日瑞租税条約の限度税率10%を超える25%は日本の外国税額控除の対象外で、取り戻すにはスイス税務当局(ESTV)へ直接請求する必要があります。日本側ではさらに、現地源泉後の金額に20.315%が課税されます。加えて、1株58.10フラン(約11,500円)を買う場合の手数料は最低5.50フラン(約1,091円)で、負担率は約9.47%と重く、8株単位が前提になります。
投資家にとっては、表面利回り1.58%という数字だけでなく、税金と手数料の両方を差し引いた実質的な取り分を確認しておく必要がある、ということです。
ドルマカバはドアクローザーと入退室管理で稼ぐ会社
ドルマカバはスイスのメーカーで、ドアクローザーや鍵、自動ドア、オフィスのセキュリティゲート、ホテルのカードキーシステムを作っています。上場市場はSIXスイス証券取引所(ティッカー:DOKA)で、時価総額は約24.2億フランです。
会社発表によると、2026年6月期の見通しは有機ベースで+3〜5%の増収、調整後EBITDAマージン16%以上とされています(出典:ドルマカバ公式 https://www.dormakabagroup.com/en/news/)。
日本との接点としては、ドルマカバジャパン株式会社が存在します。1981年9月設立、東京都大田区に本社を置く同社グループの子会社で、多機能ピンシリンダーやセキュリティゲート、入退室管理システム、ドアハードウェアを供給しているとされています(出典:報道)。日本での売上規模は当サイトで確認できていません。
会社の年次報告によると、創業家などによる株主プール(27.7%)があり、プール株主が27%以上の議決権を売却する場合には買い手に全株主への公開買付を義務づける取り決めが2030年4月29日まで有効とされています。また報道によると、同社は競合のGEZEを自動回転ドアの特許侵害でデュッセルドルフ地方裁判所に提訴しており、判決は2027年初めの予定とされています。結論も金額も当サイトでは確認できていません。
同業種の対比先としては、衛生設備のゲベリット(瑞)や電設資材のルグラン(仏)がしばしば挙げられます。国・事業内容・配当方針は銘柄ごとに異なります。
1株配当0.920フランと、スイスの源泉税35%
ドルマカバの1株配当は0.920フラン、実測の表面利回りは約1.58%です。直近は2025年10月23日が権利落ち日で、前年の0.800フランから+15.0%となりました。ただし配当履歴(分割調整後)を長めに見ると、2021年1.250フラン→2022年1.150フラン→2023年0.950フラン→2024年0.800フランと4年連続で減少したあとの回復にあたります。この4年間にわたり減配が続いた理由は当サイトで確認できていないため、推測は書きません。
会社の年次報告書に記載されている配当額と、本記事の0.920フランが違って見える場合の理由にも触れておきます。同社は2025年10月29日に1株を10株にする株式分割を実施しました(旧株式の最終売買日は2025年10月28日)。年次報告書に記載されている配当額は分割前の1株あたりの金額であるため、分割比率1:10でそのまま10分の1に換算すると、いまの1株にあたる実際の配当額である0.920フランになります。本記事の数字はすべて分割後のいまの1株を基準にしています。
スイス株の配当源泉税率は35%です。日瑞租税条約の限度税率10%を超える25%は、日本の外国税額控除の対象外となり、取り戻すにはスイス税務当局(ESTV)へ直接請求する必要があります。日本側ではさらに、現地源泉後の金額に20.315%が課税されます。
外国税額控除や現地還付請求をしない場合の税引き後の目安は0.82%です(1.58%×(1−0.35)×0.79685で計算)。
チャートでドルマカバ株(DOKA)の今を見る
本記事の株価は2026年8月25日時点のものです。発注前に必ず最新の水準を確認してください。
日本から買う方法と、1株あたりの手数料負担率9.47%
ドルマカバの上場市場はSIXスイス証券取引所のみで、ティッカーは「DOKA」です。米国預託証券(ADR、ティッカー:DRMKY)も存在しますが、これはOTC(店頭市場)でのみ取引されており、ニューヨーク証券取引所にもナスダックにも上場していません。
| 証券会社 | ドルマカバ株の取扱い |
|---|---|
| SBI証券 | × 取扱いなし |
| 楽天証券 | × 「OTC市場の銘柄は新規の買付けを受け付けておりません」と明記 |
| マネックス証券 | × 取扱いなし |
企業の規模ではなく、上場している市場だけで買えるかどうかが決まります。この仕組みについてはなぜSBI証券・楽天証券では欧州株が買えないのかで詳しく解説しています。
サクソバンク証券で買う流れ
- 口座開設を申し込む(オンラインで完結。マイナンバーと本人確認書類が必要)
- 審査・口座開設を待つ(通常は数営業日)
- 日本円を入金する
- スイスフランに両替する
- ティッカー「DOKA」で検索し、株数を指定して発注
手数料(サクソバンク証券クラシック)
| 買う株数 | 約定金額の目安 | 手数料 | 負担率 |
|---|---|---|---|
| 1株 | 約11,500円 | 1,091円 | 約9.47% |
| 8株 | 約92,200円 | 1,091円 | 約1.18% |
手数料は約定金額の0.132%、最低5.5スイスフラン(約1,091円)です。1株だと手数料負担率は約9.47%と重く、8株(約92,200円)まとめると1.18%まで下がります。8株単位が前提になります。
ドルマカバ株が向く人・向かない人
| 向く人 | 理由 |
|---|---|
| 分割後の実際の配当額を正しく把握したい人 | 2025年10月の1:10分割で、いまの1株配当は0.920フラン |
| 配当が回復傾向にある銘柄を確認したい人 | 1株配当は前期比+15.0%の0.920フランへ回復(4年連続減配のあと) |
| 会社の実測データでコスト削減の効果を確認したい人 | 純利益は前期の4,220万フランから9,790万フランへ増加 |
| 向かない人 | 理由 |
|---|---|
| 実績PERだけで割安・割高を判断したい人 | 実績PER27.80倍に対し予想PER16.78倍で、直近利益に一時的要因を含む可能性 |
| 高い配当源泉税を避けたい人 | スイスの配当源泉税は35%で欧州最重量級 |
| NISAの非課税枠で持ちたい人 | サクソバンク証券はNISA非対応(IB証券という選択肢もある) |
ドルマカバ株のよくある質問
ドルマカバ株はSBI証券や楽天証券で買えますか?
買えません。上場市場がSIXスイス証券取引所のみのためです。米国預託証券(DRMKY)はOTC市場のみの扱いで、楽天証券は「OTC市場の銘柄は新規の買付けを受け付けておりません」と明記しています。
会社の年次報告に書かれている配当額と、本記事の0.920フランが違って見えるのはなぜですか?
同社は2025年10月29日に1株を10株にする株式分割を実施しました(旧株式の最終売買日は2025年10月28日)。年次報告書の配当額は分割前の1株あたりの金額のため、分割比率1:10で単純に10分の1に換算すると、いまの1株にあたる実際の配当額である0.920フランになります。本記事の数字はすべて分割後のいまの1株を基準にしています。
実績PER27.80倍と予想PER16.78倍で数字が違うのはなぜですか?
実測のPERは27.80倍、予想PERは16.78倍です。会社発表によると、2025年6月期の純利益(前期4,220万フラン→9,790万フラン)には、コスト削減策「Shape4Growth」(年間1億4,800万フランの削減)に加えて、カナダ・モントリオールの事業所売却益が寄与したとされています。この差は、直近の利益に一時的な要因が含まれている可能性を示しています。今後の利益水準について当サイトで見通しは述べません。
株価はなぜ1年で−23.65%も下がったのですか?
報道によると、2025年7月から始まった2026年6月期上半期の決算で、売上高が28億フラン規模だったのに対し純利益が4,050万フランと前年同期から減少したこと、および2026年8月18日に発表した米国のAzure Access・Apollo Security2社の買収に対する実行リスクへの懸念が背景として挙げられています。買収の金額は当サイトで確認できていません。
配当は今後も4年連続減配前の水準に戻りますか?
当サイトでは分かりません。1株配当は2021年1.250フランから2024年0.800フランまで4年連続で減少したあと、2025年10月に0.920フランへ回復しました。この4年間にわたり減配が続いた理由も当サイトで確認できていないため、今後の配当方針についての見通しは述べません。
まとめ:純利益は伸びたが、中身は一時的要因を含む
- メリット:2025年6月期の純利益は前期の4,220万フランから9,790万フランへ増加/1株配当は前期比+15.0%の0.920フランへ回復/有機成長+4.1%・調整後EBITDAマージン15.5%
- デメリット:実績PER27.80倍に対し予想PER16.78倍で直近利益に一時的要因を含む可能性/株価は1年で−23.65%/配当は2021年から4年連続で減少した実績があり、スイスの源泉税は35%
- 買い方:SBI・楽天・マネックスでは買えず、サクソバンク証券なら1株約11,500円から。8株まとめると手数料負担率は1.18%
この記事の検証方法
- 手数料はサクソバンク証券の公式手数料表から計算しています
- 株価・為替レートは本文記載の基準日に実測した値です
- 業績・配当は企業の公式IR資料(一次資料)を基本とし、公式資料で確認できなかった項目は本文中に出典を明記しています
- 筆者はポルトガル在住で、インタラクティブ・ブローカーズ(IBKR)の口座から欧州株ETFを中心に保有しています(本記事の銘柄を保有しているとは限りません)
この記事を書いた人:Kawa
ヨーロッパ在住30代・サイドFIRE中の兼業投資家。日本の証券会社では買えない欧州株を、現地から実際の数字で解説しています。詳しいプロフィール
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免責事項
本記事は情報提供を目的としたものであり、特定の銘柄の売買を推奨するものではありません。記載の株価・為替レート・手数料・税制は2026年8月25日時点で確認した情報に基づいており、変更される場合があります。業績数値はドルマカバの公表資料および報道に基づきます。実際の取引条件および税務の取扱いは、各証券会社の公式サイトおよび税務専門家にご確認ください。投資の最終判断はご自身の責任でお願いいたします。当サイトは本記事の情報に基づく損失について一切の責任を負いません。

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