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サクソバンク証券の評判とデメリット|NISA非対応・欧州は7取引所のみ【2026年】

サクソバンク証券の評判とデメリット|NISA非対応・欧州は7取引所のみ【2026年】

※本記事にはアフィリエイト広告(プロモーション)が含まれます。

この記事の結論

  • サクソバンク証券はNISA・新NISAに非対応。売却益・配当には約20.315%が課税される
  • 欧州で取引できるのは独仏英伊西瑞丁の7取引所のみ(アムステルダム・ストックホルムは未確認)
  • 少額買付は最低手数料の壁にかかる(例:イタリア株を100EURで買うと実質手数料率5.50%)
  • 2020年に個人情報漏えいで行政処分を受けた過去がある(改善策の実施完了は同社が公表済み)

当サイトでは、SBI証券・楽天証券・マネックス証券では買えない欧州の個別株を40本以上取り上げ、そのすべてでサクソバンク証券を購入先として案内してきました。ただし、この証券会社は万人向けではありません。

この記事では、公式サイトと公式の手数料表(PDF)で確認できた数字だけを使って、サクソバンク証券の手数料・デメリット・口座開設の条件を整理します。NISAが使えないこと、少額買付では最低手数料に負けること、欧州で取引できるのが7取引所に限られること——都合の悪い事実を先に書きます。

証券会社どうしの横並び比較は欧州株が買えるネット証券の比較記事にまとめてあります。この記事はサクソバンク証券1社の中身を掘る内容です。

目次

結論:サクソバンク証券が向いている人・向いていない人

判断軸向いている人向いていない人
買いたいものLVMH・ネスレ・ラインメタルなど米国に上場していない欧州株を現物で持ちたい米国株・投資信託が中心。日本の大手ネット証券で足りる
1回の投資額1回の買付を数十万円単位でまとめられる1回数千円〜1万円台を積み上げたい
非課税枠課税口座(特定口座)で構わないNISAの非課税枠で持ちたい
対象市場独・仏・英・伊・西・瑞・丁の7市場で足りるアムステルダム・ストックホルムなど7市場以外の欧州銘柄を買いたい

右の列に1つでも当てはまるなら、口座開設の前に読み進めてください。以下、根拠となる数字を順に出します。

手数料の実額:欧州7取引所の料率と最低手数料

サクソバンク証券の公式手数料表(税込表示)に載っている欧州の取引所は次の7つです。数値はすべて標準ステージ「クラシック」のものです。

取引所手数料率最低手数料
ユーロネクスト・パリフランス0.088%2.20 EUR
ドイツ取引所、フランクフルト証券取引所ドイツ0.088%3.30 EUR
ロンドン証券取引所イギリス0.088%3.30 GBP
イタリア証券取引所イタリア0.132%5.50 EUR
マドリード証券取引所スペイン0.132%5.50 EUR
スイス証券取引所スイス0.132%5.50 CHF
ナスダック・コペンハーゲン証券取引所デンマーク0.132%38.50 DKK

参考までに、米国(ニューヨーク証券取引所・NASDAQ・NYSE American・BATS_BZX)は0.088%・最低手数料1.10 USDです。欧州は米国より最低手数料が高く設定されています。この差が、あとで説明する「少額買付の壁」になります。

クラシック・プラチナ・VIPの3ステージ

サクソバンク証券にはアカウントステージが3段階あり、上がると料率が下がります。口座開設時は「クラシック」です。

取引所クラシックプラチナVIP
パリ/ドイツ/ロンドン0.088%0.055%0.033%
イタリア/マドリード/スイス/コペンハーゲン0.132%0.088%0.055%
最低手数料3ステージとも同額(変わらない)

ここは見落とされがちですが重要です。ステージが上がっても最低手数料は1円も下がりません。パリは全ステージで2.20 EUR、スイスは全ステージで5.50 CHFのままです。つまり少額買付をする人にとって、ステージを上げるメリットはありません。

デメリット:先に知っておくべき7つ

1. NISA・新NISAに対応していない

これが最大の弱点です。サクソバンク証券の公式FAQには「NISA/新NISAの取り扱いはありますか」という項目があり、取り扱いはないと回答されています。

結果として、売却益・配当には約20.315%の日本の税金が最後までかかり続けます。欧州株は現地の源泉税も重く、たとえばドイツは26.375%、スイスは35%です。詳しくは欧州株の配当税を国別に比較した記事にまとめました。非課税で持つことを最優先するなら、この証券会社は候補から外れます。

2. 少額買付では最低手数料に負ける

手数料は「約定代金×料率」と「最低手数料」の大きいほうが適用されます。約定代金が小さいと、料率は無関係で最低手数料が丸ごと乗ります。

イタリア証券取引所(0.132%・最低5.50 EUR)で計算すると、実質的な手数料率はこうなります。

約定代金実際に払う手数料実質の手数料率
100 EUR5.50 EUR5.50%
300 EUR5.50 EUR約1.83%
1,000 EUR5.50 EUR0.55%
約4,167 EUR5.50 EUR0.132%(ここが分岐点)
10,000 EUR13.20 EUR0.132%

料率が最低手数料を上回る「分岐点」は、取引所ごとに次のとおりです。これ以下の金額で買うと、実質の手数料率は表示の料率より高くなります。

取引所最低手数料料率分岐点となる約定代金
ユーロネクスト・パリ2.20 EUR0.088%2,500 EUR
ドイツ取引所、フランクフルト3.30 EUR0.088%3,750 EUR
ロンドン3.30 GBP0.088%3,750 GBP
イタリア5.50 EUR0.132%約4,167 EUR
マドリード5.50 EUR0.132%約4,167 EUR
スイス5.50 CHF0.132%約4,167 CHF
ナスダック・コペンハーゲン38.50 DKK0.132%約29,167 DKK

実例で見るとインパクトが分かります。イタリア株のカンパリを1株だけ買うと、手数料負担率は92%に達します。同じイタリアのフェラガモも1株買いで57%です。株価が安い銘柄ほど、1株買いの負担率は跳ね上がります。少額から始めたい方は、1株1万円以下で買える欧州株の記事で同じ罠を詳しく解説しています。

逆に、エルメスのような1株の単価が高い銘柄は、1株買っただけで分岐点を超えるため、最低手数料の影響をほとんど受けません。「単価の高い銘柄を少数」か「まとめ買い」のどちらかにするのが、この手数料体系での正解です。

3. 欧州で取引できるのは7取引所だけ

公式の手数料表に欧州として掲載されているのは、前掲の7取引所のみです。ここにアムステルダム(ユーロネクスト・アムステルダム)とストックホルムは含まれていません。

そのため、ハイネケン・アディエン・プロサス(蘭)やH&M・ボルボ・アトラスコプコ(瑞典)といった銘柄について、当サイトでは「サクソバンク証券で買える」とは書いていません。手数料表に載っていない以上、確認が取れないためです。これらを狙っている方は、口座開設前にサクソバンク証券へ直接お問い合わせください。

4. 出金は月3回まで。4回目から自己負担

公式FAQによると、送金手数料は月3回までは会社負担、同一月内でそれを超えた分は顧客負担です。また出金は通常は日本円のみの対応とされています。頻繁に出し入れする使い方には向きません。

5. 円口座からの取引には両替手数料0.25%

公式の解説ページでは、円口座の両替手数料は0.25%と説明されています。米ドル口座を使えば米ドル建て取引の両替手数料はかからない一方、円口座から米ドル口座へ資金を移す時点で0.25%がかかる、という整理です。

なお、この公式解説は米国株を前提にした説明です。ユーロ・ポンド・スイスフラン・デンマーククローネ建ての欧州株について、口座通貨をどう設定できるかは公式ページで明示を確認できませんでした。欧州株での実際の両替コストは、口座開設後に取引ツール上で必ずご自身で確認してください。

6. 過去に行政処分を受けている

評判を調べる上で避けて通れない事実です。金融庁の公表資料によると、2020年9月18日、サクソバンク証券株式会社は個人情報漏えい事案に関して行政処分を受けています。理由として「個人情報保護のためのシステムリスク管理態勢及び外部委託先管理態勢に不十分な点が認められた」ことが挙げられています。

同社の発表によれば、原因は2020年7月に外部からの不正アクセスを受け、外部ベンダーが同社向けに開発した入出金ツールを格納するサーバー内の個人情報が流出したことです。

その後の対応についても、同社は公表しています。発表によれば、当局に提出した業務改善計画で定めた23項目の改善策について、内部監査の指摘事項への継続的な対応を除きすべて実施済みとされ、業務改善報告書を当局へ提出したと報告されています。具体策として外部委託先の選定審査と定期モニタリングの強化、ID・パスワード管理態勢の強化、外部監査法人による監査と客観的な評価取得、2022年8月の代表取締役社長交代と同年10月の取締役会刷新が挙げられています。

6年前の事実であり、同社は改善策の実施完了を公表している——ここまでが確認できる事実です。当サイトはこの改善の実効性を独自に検証できる立場にはないため、評価はご自身で判断してください。

7. 証券会社を変えても現地の配当源泉税は軽くならない

これはサクソバンク証券固有の欠点ではありませんが、期待値を正しく持つために書いておきます。ドイツ26.375%、スイス35%といった現地の配当源泉税は、どの証券会社を使っても変わりません。表面利回り5%の銘柄が、手取りベースでは2〜3%台になることは珍しくありません。計算方法は配当税の比較記事にあります。

メリット:それでも選ばれる理由

他社では買えない欧州個別株を「現物」で買える

最大の理由はこれに尽きます。公式サイトによると、サクソバンク証券は欧州株1,700銘柄以上を取り扱い、米国株5,800銘柄以上と合わせて全体で10,000銘柄以上としています。

SBI証券・楽天証券・マネックス証券が扱う外国株は、基本的にニューヨーク証券取引所とNASDAQに上場している銘柄です。LVMH・エルメス・ネスレ・ラインメタルのように現地市場にしか上場していない企業は、この条件を満たしません。理由の詳細はなぜSBI証券・楽天証券では欧州株が買えないのかの記事で解説しています。

また、IG証券が提供しているのはCFD(差金決済取引)で、株式そのものを保有する取引ではありません。「欧州の会社の株主になる」という目的に対しては、現物を扱える選択肢が必要です。

特定口座(源泉徴収あり)に対応している

公式FAQによると、特定口座の「源泉徴収あり」「源泉徴収なし」を選べます。源泉徴収ありを選べば、売買益の申告の手間を省けます。特定口座の申込は口座開設後、取引ツール内の口座管理から行い、申込前にマイナンバー情報の提出が必要です。また特定口座は円決済と米ドル決済のどちらかを選べ、米ドル決済は2024年5月14日に開始されています。

日本の金融商品取引業者として登録されている

サクソバンク証券株式会社は金融商品取引業者 関東財務局長(金商)第239号として登録された日本法人で、日本証券業協会・一般社団法人金融先物取引業協会・日本投資者保護基金・日本商品先物取引協会に加入しています。

顧客資産の保全について公式サイトが明記しているのは、取引証拠金を信託財産として日証金信託銀行に預け入れているという点です。外国株式の現物がどのように保管されるかについては、公式ページで具体的な記載を確認できませんでした。気になる方は口座開設前に直接ご確認ください。

取引ツールとチャート環境

公式サイトに記載されている取引ツールはSaxoTraderGO(ブラウザ・アプリ)とSaxoTraderPRO(デスクトップ)で、外部ツールとしてTradingView・マルチチャート・OpenAPI for Excelとの連携が挙げられています。

口座開設の必要書類と流れ

以下は公式FAQに記載されている内容のみです。実際の申込画面の細かな手順は当サイトでは確認していないため、記載しません。

必要書類(いずれか1つ)

  • マイナンバーカードの読取(暗証番号が必要)
  • マイナンバーカードの撮影
  • 運転免許証+通知カードの撮影
  • 運転免許証+マイナンバー記載の住民票の撮影

申込方法と所要日数

項目公式サイトの記載
申込方法オンラインフォーム入力と本人確認書の提出。オンラインで完結(書面での申込は非対応)
外国証券取引等の口座0〜2営業日程度
外国為替証拠金取引等の口座申込受付から30分程度
特定口座口座開設後、取引ツールの口座管理から申込。事前にマイナンバー情報の提出が必要

欧州株を買う目的なら、必要なのは「外国証券取引等」の口座です。最低入金額については、日本法人の公式ページで明確な記載を確認できませんでした。

よくある質問

Q. サクソバンク証券でNISAは使えますか?

使えません。公式FAQの「NISA/新NISAの取り扱いはありますか」という項目で、取り扱いがないことが示されています。利用できるのは特定口座と一般口座で、いずれも利益に約20.315%が課税されます。非課税での保有が絶対条件なら、証券会社の比較記事で他の選択肢を確認してください。

Q. いくら以上で買えば手数料負けしませんか?

表示の料率どおりになるのは、パリで2,500 EUR、ドイツで3,750 EUR、イタリア・マドリード・スイスで約4,167(EUR/CHF)以上の約定代金です。これを下回ると最低手数料が適用され、実質の手数料率は上がります。

ただし「分岐点を超えないと損」という意味ではありません。目安として、実質1%以内に収めたいなら、パリなら220 EUR以上、イタリア・マドリード・スイスなら550(EUR/CHF)以上が1回の買付ラインになります。それ以下の金額を頻繁に買うと、コストが利益を削ります。

Q. 口座管理料はかかりますか?

公式の取引手数料表には、口座管理料の項目そのものが載っていません。ただし「口座管理料は無料」と明記した公式ページも確認できませんでした。当サイトとしては「無料」とも「有料」とも断定しません。口座開設前に、契約締結前交付書面または公式サポートで直接ご確認ください。

Q. ハイネケン(オランダ)やH&M(スウェーデン)は買えますか?

当サイトでは確認できていません。公式の手数料表にアムステルダムとストックホルムの記載がないためです。取扱いがある可能性は否定できませんが、裏付けが取れないものを「買える」とは書けません。これらの銘柄が目的の方は、口座開設前にサクソバンク証券へ直接お問い合わせください。

Q. ステージをプラチナやVIPに上げる価値はありますか?

まとまった金額で売買する人には価値がありますが、少額投資家にはありません。ステージが上がると料率は下がります(パリ・ドイツ・ロンドンは0.088%→0.055%→0.033%)が、最低手数料は3ステージとも同額のままです。分岐点未満の金額で買っている限り、支払う手数料は1円も変わりません。

まとめ

  • NISA・新NISAには対応していない。利益には約20.315%が課税され続ける
  • 欧州の手数料はクラシックで0.088%(パリ・ドイツ・ロンドン)/0.132%(伊・西・瑞・丁)
  • 最低手数料はパリ2.20 EUR/ドイツ3.30 EUR/伊・西5.50 EUR/瑞5.50 CHF/丁38.50 DKK。ステージが上がっても下がらない
  • 料率どおりになる分岐点はパリ2,500 EUR、ドイツ3,750 EUR、伊・西・瑞は約4,167。少額買付ほど実質負担率が跳ね上がる
  • 欧州で取引できるのは独・仏・英・伊・西・瑞・丁の7取引所のみ。アムステルダム・ストックホルムは手数料表に記載がない
  • 出金は月3回まで会社負担、4回目以降は自己負担。円口座の両替手数料は0.25%
  • 2020年9月18日に個人情報漏えい事案で行政処分を受けた経緯がある(同社は改善策の実施完了を公表済み)
  • それでも、米国に上場していない欧州個別株を現物で買える国内の選択肢は限られる。欧州株1,700銘柄以上を扱い、特定口座(源泉徴収あり)にも対応している
こんな人はやり方
まとまった金額でまとめ買いできるサクソバンク証券で現物
NISAの非課税で持ちたいIB証券という選択肢もある(比較記事へ)
短期の値動きだけ取りたいCFD(現物保有はできない)

「非課税を捨ててでも、その会社の株主になりたい」——サクソバンク証券が答えになるのは、この条件に納得できる人だけです。当てはまるなら、口座開設は0〜2営業日程度で完了します。

この記事の検証方法

  • 手数料はサクソバンク証券の公式手数料表から計算しています
  • 株価・為替レートは本文記載の基準日に実測した値です
  • 業績・配当は企業の公式IR資料(一次資料)のみを出典としています
  • 筆者はヨーロッパ在住で、インタラクティブ・ブローカーズ(IBKR)の口座で欧州株を実際に保有しています

この記事を書いた人:Kawa

ヨーロッパ在住30代・サイドFIRE中の兼業投資家。日本の証券会社では買えない欧州株を、現地から実際の数字で解説しています。詳しいプロフィール

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免責事項
本記事は情報提供を目的としたものであり、特定の証券会社や金融商品の利用を推奨・保証するものではありません。記載の手数料・取扱銘柄数・取扱取引所・口座開設条件・NISA対応状況は、2026年8月14日時点でサクソバンク証券の公式サイトおよび公式の取引手数料表、ならびに金融庁の公表資料で確認できた情報に基づきます。手数料の分岐点および実質手数料率は、公表されている料率と最低手数料から当サイトが算出した概算であり、実際の請求額は約定内容・為替・その他費用により異なります。各社の規定は変更される場合がありますので、口座開設および取引の前に必ず公式サイトで最新の情報をご確認ください。投資の最終判断はご自身の責任でお願いいたします。当サイトは本記事の情報に基づく損失について一切の責任を負いません。

Kawa
サイドFIRE生活中
ヨーロッパ在住30代。兼業投資家として株式投資、FX、不動産投資を行う。株式投資やFX取引では、ダウ理論とグランビルの法則を用いたテクニカル分析メインで、ファンダメンタルズ分析も組み合わせて投資判断を行う。欧州の不動産市場にも注力し、賃貸収入やキャピタルゲインを狙った長期的な投資を狙う。夢はボルゾイを飼うこと。
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