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この記事の結論
- サンロレンツォは、全長24メートルを超える高級モーターヨットを受注生産するイタリアの会社です
- 魅力の核心:受注残高は12億2,570万ユーロで、その9割はすでに最終顧客に販売済みです
- 最大のリスク:発行済み株式のうち浮動株はわずか約27.7%で、時価総額も約13.7億ユーロと小さめです
- 買うなら:SBI・楽天・マネックスでは買えない→サクソバンク証券で1株 約7,198円から(推奨ロット10株が目安/1株だと手数料負担率は約14.18%と重く、10株単位が前提)
受注残高12億2,570万ユーロ、その9割はすでに買い手が決まっています。サンロレンツォは、全長24メートルを超える高級モーターヨットを受注生産するイタリアの会社です。フィンランドのセーリングヨットメーカー、ナウター・スワン(Nautor Swan)や小型艇のブルーゲーム(Bluegame)も傘下に持ちます。
一方で、株価は38.78ユーロと52週高値40.00ユーロに近い水準にあり、1年の株価騰落は+21.51%です。時価総額は約13.7億ユーロと小さく、浮動株も発行済み株式の約27.7%にとどまります。
国内の高級ブランド関連銘柄との対比では、ブルネロ・クチネリやモンクレールがしばしば挙げられます。サンロレンツォの「今」を、株価・業績・買い方の順に見ていきます。
サンロレンツォ株の基本データ(2026年8月24日時点)
| 株価 | 38.78ユーロ(1株 約7,198円) |
| 52週レンジ | 28.05〜40.00ユーロ |
| 時価総額 | 約13.7億ユーロ |
| PER | 約12.61倍(予想 約12.53倍) |
| 配当利回り | 2.71%(1株配当 1.05ユーロ) |
| 上場市場 | イタリア証券取引所(ミラノ) |
| 1年の株価騰落 | +21.51% |
受注残高12億2,570万ユーロ、9割は販売済み|サンロレンツォ株の魅力
受注残高は12億2,570万ユーロ、前年同期比+2.3%(2026年3月31日時点・報道)
報道によると、2026年3月31日時点の受注残高は12億2,570万ユーロで、前年同期比+2.3%です。
投資家にとっては、造船業で最も重視される受注残高が積み上がっていることを示す数字で、当面の生産量を見通す材料の一つになる、ということです(将来の受注動向を保証するものではありません)。
受注残高の90%はすでに最終顧客に販売済み(報道)
報道によると、この受注残高12億2,570万ユーロのうち90%はすでに最終顧客に販売済みとされています。
投資家にとっては、単なる見込み案件ではなく、契約済みの受注が積み上がっていることを意味します(受注がキャンセルされる可能性については後述のリスク節で触れます)。
1株配当は2022年の0.600ユーロから2026年は1.05ユーロへ、5年連続の増配(実測)
実測の配当履歴によると、1株配当は2022年0.600ユーロ→2023年0.660ユーロ→2024年1.000ユーロ→2025年1.000ユーロ→2026年1.050ユーロと増えています。直近は前年比+5%の増配でした。
投資家にとっては、配当額が複数年にわたって増加基調にあることを、実際の支払い実績で確認できる材料です(今後の増配を保証するものではありません)。
PERは約12.61倍、純利益は前年の1億0,312万ユーロから1億0,742万ユーロへ増加(実測)
実測のPERは約12.61倍(予想約12.53倍)です。2025年12月期の純利益は前年の1億0,312万ユーロから1億0,742万ユーロへ増加しました。
投資家にとっては、利益が増加している事実とあわせてPERの水準を確認できる材料です(割安かどうかの判断は当サイトではしていません)。
浮動株はわずか27.7%|先に知っておきたいリスク
浮動株は発行済み株式3,538万株のうち979万株、約27.7%と少なく、売買が細くなりやすい(実測)
実測(stockanalysis.comのstatistics)によると、発行済み株式3,538万株に対し、浮動株は979万株、約27.7%にとどまります。時価総額も約13.7億ユーロと小さめです。
投資家にとっては、市場に出回る株数が少ないため、まとまった注文で株価が動きやすく、売買が細くなりやすいという事実を踏まえておく必要がある、ということです(将来の値動きを予測するものではありません)。
株価38.78ユーロは52週高値40.00ユーロに近く、1年で+21.51%上昇(実測)
株価は38.78ユーロで、52週高値40.00ユーロのすぐ下という水準です(実測)。1年の株価騰落は+21.51%です。
投資家にとっては、受注残高という好材料がある一方で、株価自体はすでに52週高値に近い水準にあるという事実を踏まえておく必要がある、ということです(将来の株価を予測するものではありません)。
受注残高は積み上がっているが、受注はキャンセルされうる
高級ヨットの需要は景気や富裕層の資産価格に左右されます。報道によると、米国の輸入関税をめぐる不確実性が2025年前半に米国顧客の購買意欲へ一時的に影響したと会社が述べています。受注残高12億2,570万ユーロは積み上がっていますが、受注はキャンセルされうる点は踏まえておく必要があります。
投資家にとっては、受注残高の90%が販売済みという事実は心強い材料である一方、それが将来すべて売上として実現することを保証するものではない、ということです。
1株の手数料負担率は約14.18%と重く、10株単位が前提(実測)
1株38.78ユーロ(約7,198円)に対し、1株買うときの手数料は最低5.50ユーロ(約1,021円)で、負担率は約14.18%です。
投資家にとっては、1株単位で買うと手数料負けしやすく、10株単位でまとめて買うことが前提になる、という実務上の注意点です(詳しい手数料表は後述します)。
サンロレンツォは受注生産の高級ヨットで稼ぐ会社
サンロレンツォは、全長24メートルを超える高級モーターヨットを受注生産するイタリアの会社です。フィンランドのセーリングヨットメーカー、ナウター・スワン(Nautor Swan)と、小型艇を手がけるブルーゲーム(Bluegame)を傘下に持ちます。
実測(年次損益)によると、2025年12月期の総売上高は10億3,100万ユーロ(前年比+4.52%)、営業利益1億3,974万ユーロ、純利益1億0,742万ユーロ(前年1億0,312万ユーロ)、EPS3.02ユーロでした。部門別では、Yacht部門4億9,141万ユーロ(前年5億1,964万ユーロ)、Superyacht部門2億8,152万ユーロ(前年2億8,020万ユーロ)、Bluegame部門8,546万ユーロ(前年9,226万ユーロ)です。
なお、会社が経営指標として使う「新造艇の純売上高」は総売上高とは別の数字です。報道によると、2025年通期の新造艇の純売上高は9億6,040万ユーロ(前年比+3.2%)、EBITDAは1億8,060万ユーロ(マージン18.8%)でした。2026年第1四半期は新造艇の純売上高2億2,210万ユーロ(前年同期比+4%)、EBITDA3,850万ユーロ(マージン17.3%)、純利益2,230万ユーロです。2026年通期の見通しは、新造艇の純売上高9億8,000万〜10億2,000万ユーロ、EBITDA1億8,000万〜1億9,200万ユーロ、純利益1億0,800万〜1億1,400万ユーロとされています(いずれも出典:報道)。総売上高(10億3,100万ユーロ)と「新造艇の純売上高」(9億6,040万ユーロ)は別の指標である点にご注意ください。
報道によると、サンロレンツォは2024年8月にフィンランドのナウター・スワンを100%・総額8,090万ユーロで取得することに合意しました。支払いは6割(4,850万ユーロ)が先行し、残りは2028年4月までとされています。
報道によると、湘南サニーサイドマリーナとの提携で「Sanlorenzo Japan」が立ち上げられ、販売相談・技術支援・アフターサービスを提供するとされています(出典:報道 https://marineindustrynews.co.uk/sanlorenzo-apac-launches-sanlorenzo-japan/)。日本での受注実績や販売隻数については、当サイトでは確認できていません。
国内の高級ブランド関連銘柄との対比では、ブルネロ・クチネリ(高級衣料・伊)やモンクレール(高級衣料・伊)がしばしば挙げられます。業種・事業内容・配当方針は銘柄ごとに異なります。
1株配当1.05ユーロと、イタリアの源泉税は最大26%
サンロレンツォの1株配当は1.05ユーロ、表面利回りは約2.71%です。実測の配当履歴では、2022年0.600ユーロ→2023年0.660ユーロ→2024年1.000ユーロ→2025年1.000ユーロ→2026年1.050ユーロと増えており、直近は前年比+5%の増配でした。
イタリア株の配当源泉税は最大26%とされ、日伊租税条約を適用できる場合は15%とされています。ただし、実際にどちらの税率が適用されるかは証券会社の手続き次第のため、口座開設時に必ず確認してください。具体的な適用税率を本記事で断定することはできません。日本側ではさらに、現地源泉後の金額に20.315%が課税されます。税引き後の目安については、源泉税率が未確定のため本記事では計算していません。
チャートで今の株価水準を見る
本記事の株価は2026年8月24日時点のものです。発注前に必ず最新の水準を確認してください。
日本から買う方法と、1株あたりの手数料負担率14.18%
サンロレンツォの上場市場はイタリア証券取引所(ミラノ)のみで、ティッカーは「SL」です。米国預託証券(ADR、ティッカー:SNLRF)も存在しますが、これはOTC(店頭市場)でのみ取引されており、ニューヨーク証券取引所にもナスダックにも上場していません。
| 証券会社 | サンロレンツォ株の取扱い |
|---|---|
| SBI証券 | × 取扱いなし |
| 楽天証券 | × 「OTC市場の銘柄は新規の買付けを受け付けておりません」と明記 |
| マネックス証券 | × 取扱いなし |
企業の規模ではなく、上場している市場だけで買えるかどうかが決まります。この仕組みについてはなぜSBI証券・楽天証券では欧州株が買えないのかで詳しく解説しています。
サクソバンク証券で買う流れ
- 口座開設を申し込む(オンラインで完結。マイナンバーと本人確認書類が必要)
- 審査・口座開設を待つ(通常は数営業日)
- 日本円を入金する
- ユーロに両替する
- ティッカー「SL」で検索し、株数を指定して発注
手数料(サクソバンク証券クラシック)
| 買う株数 | 約定金額の目安 | 手数料 | 負担率 |
|---|---|---|---|
| 1株 | 約7,198円 | 1,021円 | 約14.18% |
| 10株 | 約72,000円 | 1,021円 | 約1.42% |
手数料は約定金額の0.132%、最低5.5ユーロ(約1,021円)です。1株だと手数料負担率は約14.18%と重く、10株(約72,000円)単位でまとめると約1.42%まで下がります。
サンロレンツォ株が向く人・向かない人
| 向く人 | 理由 |
|---|---|
| 受注残高の確度を重視する人 | 受注残高12億2,570万ユーロのうち90%はすでに販売済み |
| 配当の増加傾向を確認したい人 | 1株配当は2022年0.600ユーロから2026年1.05ユーロへ5年連続の増配 |
| PERの水準を確認して判断したい人 | PERは約12.61倍で、純利益は前年から増加 |
| 向かない人 | 理由 |
|---|---|
| 売買のしやすさを重視する人 | 浮動株は発行済み株式の約27.7%と少なく、時価総額も約13.7億ユーロと小さい |
| 割安な水準で買いたい人 | 株価は52週高値40.00ユーロに近い38.78ユーロ |
| NISAの非課税で持ちたい人 | サクソバンク証券はNISA非対応(IB証券という選択肢もある) |
サンロレンツォ株のよくある質問
サンロレンツォ株はSBI証券や楽天証券で買えますか?
買えません。上場市場がイタリア証券取引所(ミラノ)のみのためです。米国預託証券(SNLRF)はOTC市場のみの扱いで、楽天証券は「OTC市場の銘柄は新規の買付けを受け付けておりません」と明記しています。
NISAで保有できますか?
サクソバンク証券はNISAに対応していません。特定口座または一般口座での取引となります。NISAの非課税枠で欧州株を持ちたい場合は、IB証券という選択肢もあります。
総売上高と「新造艇の純売上高」は何が違いますか?
2025年12月期の総売上高は10億3,100万ユーロ(実測・年次損益)で、会社が経営指標として使う「新造艇の純売上高」は9億6,040万ユーロ(報道)です。この2つは別の指標のため、本文では混同しないよう明記しています。
受注残高12億2,570万ユーロは取り消されることがありますか?
受注残高の90%はすでに最終顧客に販売済みとされていますが、受注はキャンセルされうる点は本文のリスク節で触れたとおりです。高級ヨットの需要は景気や富裕層の資産価格に左右されるため、受注残高がすべて将来の売上として実現することを保証するものではありません。
浮動株が少ないと、投資する上で何に注意が必要ですか?
発行済み株式3,538万株のうち浮動株は979万株、約27.7%にとどまり、時価総額も約13.7億ユーロと小さめです。市場に出回る株数が少ないため、まとまった注文で株価が動きやすく、売買が細くなりやすい点に注意が必要です。
まとめ:受注残は積み上がっているが、株価も1年で+21.51%上昇
- メリット:受注残高は12億2,570万ユーロで、その90%はすでに最終顧客に販売済み/1株配当は2022年0.600ユーロから2026年1.05ユーロへ5年連続の増配/PERは約12.61倍で、純利益は前年から増加
- デメリット:浮動株は発行済み株式の約27.7%と少なく、時価総額も約13.7億ユーロと小さい/株価は52週高値40.00ユーロに近い38.78ユーロで1年+21.51%上昇/1株の手数料負担率は約14.18%と重く、10株単位が前提
- 買い方:SBI・楽天・マネックスでは買えず、サクソバンク証券なら1株約7,198円から。10株まとめると手数料負担率は約1.42%
この記事の検証方法
- 手数料はサクソバンク証券の公式手数料表から計算しています
- 株価・為替レートは本文記載の基準日に実測した値です
- 業績・配当は企業の公式IR資料(一次資料)を基本とし、公式資料で確認できなかった項目は本文中に出典を明記しています
- 筆者はポルトガル在住で、インタラクティブ・ブローカーズ(IBKR)の口座から欧州株ETFを中心に保有しています(本記事の銘柄を保有しているとは限りません)
この記事を書いた人:Kawa
ヨーロッパ在住30代・サイドFIRE中の兼業投資家。日本の証券会社では買えない欧州株を、現地から実際の数字で解説しています。詳しいプロフィール
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免責事項
本記事は情報提供を目的としたものであり、特定の銘柄の売買を推奨するものではありません。記載の株価・為替レート・手数料・税制は2026年8月24日時点で確認した情報に基づいており、変更される場合があります。業績数値はサンロレンツォの公表資料および報道に基づきます。実際の取引条件および税務の取扱いは、各証券会社の公式サイトおよび税務専門家にご確認ください。投資の最終判断はご自身の責任でお願いいたします。当サイトは本記事の情報に基づく損失について一切の責任を負いません。

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