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この記事の結論
- A2Aは発電・廃棄物処理・水道をまとめて手がけるイタリアの電力・環境サービス会社です
- 魅力の核心:配当利回り4.54%・5年連続増配、会社は2025〜2035年にかけて年間最低4%の増配方針を明示
- 最大のリスク:1株が約425円と安く、1株買いの手数料負担率は約240.07%
- 買うなら:SBI・楽天・マネックスでは買えない→サクソバンク証券で1株 約425円から(推奨ロット300株が目安/1株だと手数料負担率は約240.07%と重く、300株単位が前提)
A2Aは、イタリアの電力・ガス販売に加え、廃棄物処理では国内最大規模とされ、水道や地域熱供給も手がける電力・環境サービス会社です。会社発表によると、実測の配当利回りは約4.54%で、配当は0.0904→0.0958→0.100→0.104ユーロと5年連続で増えています。さらに会社は2025年から2035年にかけて年間最低4%の増配を方針として掲げています。
一方で、A2Aの株価は1株わずか約425円です。サクソバンク証券の最低手数料と比べると、1株だけを買った場合の手数料負担率は約240.07%にのぼり、手数料の方が投資額を大きく上回ります。「少額から買える」とは言えない銘柄です。
同業種の対比相手としては、電力のエネル、送電のテルナ、同じ電力・環境サービスのヘラが挙げられます。A2Aの「今」を、株価・業績・買い方の順に見ていきます。
A2A株の基本データ(2026年8月24日時点)
| 株価 | 2.291ユーロ(1株 約425円) |
| 52週レンジ | 2.071〜2.744ユーロ |
| 時価総額 | 約71.1億ユーロ |
| PER | 約10.38倍(予想 約10.89倍) |
| 配当利回り | 4.54%(1株配当 0.104ユーロ) |
| 上場市場 | イタリア証券取引所(ミラノ) |
| 1年の株価騰落 | +4.19% |
為替レートは1ユーロ=185.60円(ECB参照レート、2026年8月24日時点)で円換算しています。
5年連続増配・利回り4.54%|A2A株の魅力
配当利回り4.54%、実測の配当は5年連続で増加
A2Aの1株配当は0.104ユーロ(2026年5月18日権利落ち)で、実測の表面利回りは約4.54%(配当性向55.75%)です。実測の配当履歴を見ると、0.0904→0.0958→0.100→0.104ユーロと5年連続で増えています。なお特別配当は含まれません。
投資家にとっては、単年の利回りの高さだけでなく、増配が継続してきた実績があるということです。景気やエネルギー価格の変動を経ても、配当を減らさずに増やし続けてきた点は評価材料になります。
会社は2025〜2035年に「年間最低4%」の増配方針を明示
会社発表によると、A2Aは2025年から2035年にかけて年間最低4%の増配を方針として掲げています(出典:A2A公式 https://www.gruppoa2a.it/en/investors/stock-performance)。
投資家にとっては、会社側が今後10年にわたる増配の下限を自ら示しているということです。もちろん方針はあくまで方針であり、実際にその通りに実現するかは今後の決算で確認していく必要がありますが、経営側の意思表示としては明確です。
2024〜2035年で総額230億ユーロを投資する中期計画
会社発表によると、A2Aは2024〜2035年の戦略計画で総額230億ユーロの投資を掲げており、うちエネルギー転換に160億ユーロ、循環経済に70億ユーロを充てるとされます。2035年の目標はEBITDA 36億ユーロ、純利益11億ユーロ以上で、電力網の整備に40億ユーロ、データセンター開発に16億ユーロを見込むとしています(出典:A2A公式 https://www.gruppoa2a.it/en/media/press-releases/a2a-unveils-new-2024-2035-strategic-plan)。
投資家にとっては、増配方針の裏付けとして、具体的な投資額と2035年の利益目標が示されているということです。ただしこれは会社発表の計画であり、実現を保証するものではありません。
2024年12月期は純利益が前年比+29%
会社発表によると、2024年12月期は売上高128億5,700万ユーロ(前年比−13%)だった一方、EBITDAは23億2,800万ユーロ(同+18%)、純利益は8億1,600万ユーロ(同+29%)でした。売上が減った理由は電力・ガスの卸売価格の下落とされています(出典:A2A公式 https://www.gruppoa2a.it/en/media/press-releases/a2a-results-31-december-2024)。
投資家にとっては、売上高だけを見て事業が縮小したと判断するのは早計だということです。仕入れ・販売の両方の単価が下がったことによる見た目の減収であり、EBITDA・純利益はどちらも増えています。
1株買いの手数料負担率240.07%|先に知っておきたいリスク
1株が約425円、1株買いの手数料負担率は約240.07%
2026年8月24日時点の株価は1株約425円です。サクソバンク証券クラシックの手数料は約定金額の0.132%、最低5.5ユーロ(約1,021円)のため、1株だけを買うと手数料負担率は約240.07%にのぼり、手数料の方が投資額よりはるかに大きくなります。
投資家にとっては、この銘柄を1株単位で買うことは実質的に選択肢にならないということです。300株単位(約12万7,600円)でようやく負担率が0.80%まで下がります。詳しい手数料の実測は後述の「日本からの買い方」で表にしています。
ミラノ市・ブレシア市で株式の50%を保有、自治体保有は合計54.5%
会社発表によると、ミラノ市とブレシア市がそれぞれ25%(合計50%)を保有し、他の自治体を含めると54.5%が自治体の保有とされます。また、ミラノ市・ブレシア市を除き、個別の株主は5%を超えて保有できません(出典:A2A公式 https://www.gruppoa2a.it/en/investors/shareholding)。
投資家にとっては、経営の意思決定が自治体の意向に左右されやすい構造だということです。安定株主がいることは経営の継続性にはプラスに働く一方、経営の自由度や、自治体の政策判断が会社運営に影響する可能性はデメリットとして押さえておく必要があります。
報道によるARERAからの500万ユーロの制裁、結論は未確定
報道によると、2022年の電力市場での取引をめぐり、イタリアの規制当局ARERAから500万ユーロの制裁を受けたとされています。ガス火力発電所の市場への参加を制限し、電力価格の上昇を招いたとされていますが、会社は異議を申し立てる意向と報じられており、結論は未確定です。当サイトでは詳細を確認できていません。
投資家にとっては、規制当局との関係において、こうした事例が過去にあったという事実だけを押さえておくべきだということです。異議申し立ての結果や、同種の事例が今後も起きるかどうかは、当サイトでは分からず、推測もできません。
直近12か月の純利益は前年比−14.34%、要因は未確認
実測によると、直近12か月ベースの純利益は前年比−14.34%でした。この減少の要因は当サイトでは確認できていません。
投資家にとっては、通期決算(前年比+29%)と直近12か月ベースの数字の方向が異なっている点に注意が必要だということです。理由を推測して断定することはできないため、気になる方は最新の決算発表を直接確認することをおすすめします。
A2Aは発電から廃棄物処理まで手がけるイタリアの公益会社
A2Aは、イタリアの電力・環境サービス会社です。発電と電力・ガスの販売に加え、廃棄物処理では国内最大規模とされ、水道や地域熱供給も手がけています。当サイトでは、日本の企業や自治体との具体的な事業上の接点は確認できていません。
直近の決算では、会社発表によると2024年12月期の売上高は128億5,700万ユーロ(前年比−13%)、EBITDAは23億2,800万ユーロ(同+18%)、純利益は8億1,600万ユーロ(同+29%)でした。売上が減った理由は電力・ガスの卸売価格の下落とされ、事業の規模が縮んだわけではありません。
会社発表によると、2024〜2035年の戦略計画では総額230億ユーロの投資を掲げ、うちエネルギー転換に160億ユーロ、循環経済に70億ユーロを充てるとされます。2035年の目標はEBITDA 36億ユーロ、純利益11億ユーロ以上で、電力網の整備に40億ユーロ、データセンター開発に16億ユーロを見込むとしています。
株主構成では、会社発表によるとミラノ市とブレシア市がそれぞれ25%(合計50%)を保有し、他の自治体を含めると54.5%が自治体の保有です。ミラノ市・ブレシア市を除き、個別の株主は5%を超えて保有できません。安定株主が多い一方で、経営の自由度は自治体の意向に左右されやすい面があります。
同じイタリアの電力・環境サービスの会社としては、電力のエネル、送電のテルナ、廃棄物処理・電力・水道を手がけるヘラがしばしば比較対象になります。いずれもイタリアの規制インフラを軸にしていますが、事業の範囲や株主構成は会社ごとに異なります。
1株配当0.104ユーロと、イタリアの源泉税(最大26%)
A2Aの1株配当は0.104ユーロで、会社発表によると2026年5月18日権利落ちです。実測の表面利回りは約4.54%(配当性向55.75%)で、配当は0.0904→0.0958→0.100→0.104ユーロと5年連続で増えています。会社は2025〜2035年にかけて年間最低4%の増配を方針として掲げています。
イタリアの現地源泉税は最大26%とされ、日伊租税条約を適用できる場合は15%になるとされています。ただし、実際にどちらの税率が適用されるかは証券会社の手続き次第のため、口座開設時に必ず確認してください。日本側ではさらに、現地源泉後の金額に20.315%が課税されます。
源泉税率が確定していないため、本記事では税引き後の実質利回りの目安は計算していません。
チャートで今の株価水準を見る
本記事の株価は2026年8月24日時点のものです。発注前に必ず最新の水準を確認してください。
日本から買う方法と、300株単位が前提になる手数料
A2Aの上場市場はイタリア証券取引所(ミラノ)のみで、ティッカーは「A2A」です。米国預託証券(ADR、ティッカー:AEMMY)も存在しますが、これはOTC(店頭市場)でのみ取引されており、ニューヨーク証券取引所にもナスダックにも上場していません。
| 証券会社 | A2A株の取扱い |
|---|---|
| SBI証券 | × 取扱いなし |
| 楽天証券 | × 「OTC市場の銘柄は新規の買付けを受け付けておりません」と明記 |
| マネックス証券 | × 取扱いなし |
企業の規模ではなく、上場している市場だけで買えるかどうかが決まります。この仕組みについてはなぜSBI証券・楽天証券では欧州株が買えないのかで詳しく解説しています。
サクソバンク証券で買う流れ
- 口座開設を申し込む(オンラインで完結。マイナンバーと本人確認書類が必要)
- 審査・口座開設を待つ(通常は数営業日)
- 日本円を入金する
- ユーロに両替する
- ティッカー「A2A」で検索し、株数を指定して発注
手数料(サクソバンク証券クラシック)
| 買う株数 | 約定金額の目安 | 手数料 | 負担率 |
|---|---|---|---|
| 1株 | 約425円 | 1,021円 | 240.07% |
| 300株 | 約127,600円 | 1,021円 | 0.80% |
手数料は約定金額の0.132%、最低5.5ユーロ(約1,021円)です。A2Aは1株約425円と株価が非常に安いため、1株買いの手数料負担率は240.07%と重く、手数料の方が投資額を大きく上回ります。現実的には300株単位(約12万7,600円)でのまとめ買いが前提になり、その場合の負担率は0.80%まで下がります。
A2A株が向く人・向かない人
| 向く人 | 理由 |
|---|---|
| 配当の継続性・増配方針を重視する人 | 実測5年連続増配、会社は2035年まで年間最低4%の増配方針を明示 |
| 300株単位でまとめ買いできる人 | 手数料負担率が0.80%まで下がる |
| イタリアの公益インフラ関連株に関心がある人 | 発電・廃棄物処理・水道を手がける総合公益企業 |
| 向かない人 | 理由 |
|---|---|
| NISAの非課税で持ちたい人 | サクソバンク証券はNISA非対応(IB証券という選択肢もある) |
| 少額の1株投資をしたい人 | 1株買いの手数料負担率は約240.07%と極めて重い |
| 経営の自由度・独立性を重視する人 | ミラノ市・ブレシア市で株式の50%を保有(自治体合計54.5%) |
A2A株のよくある質問
A2A株はSBI証券や楽天証券で買えますか?
買えません。上場市場がイタリア証券取引所(ミラノ)のみのためです。米国預託証券(AEMMY)はOTC市場のみの扱いで、楽天証券は「OTC市場の銘柄は新規の買付けを受け付けておりません」と明記しています。
なぜ1株買いだと手数料負担率が240%にもなるのですか?
A2Aの株価が1株約425円と非常に安いためです。サクソバンク証券の最低手数料(約1,021円)が株価そのものを大きく上回ってしまい、1株買いでは手数料の方が投資額を大きく上回ります。現実的には300株単位(約12万7,600円、負担率0.80%)でのまとめ買いが前提です。
ミラノ市・ブレシア市が株式の50%を保有しているとは、どういうことですか?
会社発表によると、ミラノ市とブレシア市がそれぞれ25%(合計50%)を保有し、他の自治体を含めると54.5%が自治体の保有です。ミラノ市・ブレシア市を除き、個別の株主は5%を超えて保有できません。安定株主が多い一方で、経営の意思決定が自治体の意向に左右されやすい構造でもあり、経営の自由度という観点ではデメリットとして押さえておく必要があります。
ARERAから制裁を受けたとされる件は、どういう意味ですか?
報道によると、2022年の電力市場での取引をめぐり、規制当局ARERAから500万ユーロの制裁を受けたとされています。会社は異議を申し立てる意向と報じられており、結論は未確定です。当サイトでは詳細を確認できておらず、今後同様の事例が起きるかどうかについても分かりません。
NISAで保有できますか?
サクソバンク証券はNISAに対応していません。特定口座または一般口座での取引となります。NISAの非課税枠で欧州株を持ちたい場合は、IB証券という選択肢もあります。
まとめ:利回り4.54%の裏側にある、自治体保有と手数料の重さ
- メリット:配当利回り4.54%・実測5年連続増配/会社は2025〜2035年に年間最低4%の増配方針を明示/2024年12月期は純利益+29%
- デメリット:ミラノ市・ブレシア市で株式の50%を保有(自治体合計54.5%)/報道によるARERAからの500万ユーロの制裁(結論未確定)/1株買いの手数料負担率は約240.07%と極めて重い
- 買い方:SBI・楽天・マネックスでは買えず、サクソバンク証券なら1株約425円から。現実的には300株単位(約12万7,600円)が前提
この記事の検証方法
- 手数料はサクソバンク証券の公式手数料表から計算しています
- 株価・為替レートは本文記載の基準日に実測した値です
- 業績・配当は企業の公式IR資料(一次資料)を基本とし、公式資料で確認できなかった項目は本文中に出典を明記しています
- 筆者はポルトガル在住で、インタラクティブ・ブローカーズ(IBKR)の口座から欧州株ETFを中心に保有しています(本記事の銘柄を保有しているとは限りません)
この記事を書いた人:Kawa
ヨーロッパ在住30代・サイドFIRE中の兼業投資家。日本の証券会社では買えない欧州株を、現地から実際の数字で解説しています。詳しいプロフィール
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免責事項
本記事は情報提供を目的としたものであり、特定の銘柄の売買を推奨するものではありません。記載の株価・為替レート・手数料・税制は2026年8月24日時点で確認した情報に基づいており、変更される場合があります。業績数値はA2A社の公表資料および報道に基づきます。実際の取引条件および税務の取扱いは、各証券会社の公式サイトおよび税務専門家にご確認ください。投資の最終判断はご自身の責任でお願いいたします。当サイトは本記事の情報に基づく損失について一切の責任を負いません。

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