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この記事の結論
- クレピエールは欧州26カ国でショッピングセンターを運営する、日本のイオンモールに近い立ち位置の商業用不動産会社です
- 魅力の核心:会社発表によると稼働率97.1%、賃料は上げても入る状態が続いています
- 最大のリスク:予想PERは13.6倍で、実績8.1倍から上昇——市場は増益ペースの鈍化を織り込んでいます
- 買うなら:SBI・楽天・マネックスでは買えない→サクソバンク証券で1株 約7,207円から(推奨ロット10株が目安/1株買いは手数料負担率約5.67%と重い)
日本でショッピングモールといえばイオンモールですが、ヨーロッパにも同じような存在があります。フランスのクレピエールは、欧州26カ国でショッピングセンターを運営する商業用不動産会社です。当サイトで欧州のREIT系銘柄を扱うのは今回が初めてです。
会社発表によると、稼働率は97.1%、契約更新時の賃料引き上げ率は+5%と、実店舗への需要は供給を上回る状況が続いています。配当利回りは4.89%です。
商業用不動産という業態ならではの魅力とリスクを、株価・業績・買い方の順に見ていきます。
クレピエール株の基本データ(2026年8月22日時点)
| 株価 | 38.82ユーロ(1株 約7,207円) |
| 52週レンジ | 30.86〜40.38ユーロ |
| 時価総額 | 約111億ユーロ |
| PER | 約8.1倍(予想 約13.6倍) |
| 配当利回り | 4.89%(1株配当 1.9ユーロ) |
| 上場市場 | ユーロネクスト・パリ |
| 1年の株価騰落 | +9.72% |
クレピエール株を買うメリット
稼働率97.1%、賃料引き上げ+5%——需要が供給を上回る(会社発表)
会社発表によると、クレピエールが運営するショッピングセンターの稼働率は97.1%、契約更新時の賃料引き上げ率は+5%です。
投資家にとっては、テナントの退去が少なく、賃料を上げても契約が続いている状態であることを示す数字です。商業用不動産にとって稼働率と賃料改定は収益の土台にあたる部分です。
1年で株価+9.72%上昇、52週レンジの上寄りで推移
2026年8月22日時点の株価は38.82ユーロで、1年間では+9.72%の上昇となっています。52週レンジは30.86〜40.38ユーロで、現在値はレンジの上寄りにあります。
投資家にとっては、稼働率や賃料の底堅さが株価の実数値としても確認できる状態にある、ということです。
配当利回り4.89%、欧州REITとして高水準の還元
1株配当は1.9ユーロで、表面利回りは4.89%です。
投資家にとっては、賃料収入を原資とする配当を継続的に受け取れる可能性がある水準だということです。ただし税引き後の実質利回りは別途確認が必要です(詳細は後述)。
通期EBITDAガイダンスを11億5,000万ユーロ以上に上方修正(会社発表)
会社発表によると、クレピエールは2026年通期のEBITDAガイダンスを11億5,000万ユーロ以上に上方修正しました。
投資家にとっては、上半期の増収・増益ペースが会社側の見通しにも反映され、通期を通じて続くと会社自身が判断していることを示す材料です。
クレピエール株を買うデメリット・リスク
会社発表によると、eコマース台頭で実店舗テナントの採算が悪化する構造的リスクがある
会社発表によると、eコマースの台頭により実店舗テナントの採算が悪化する構造的リスクが指摘されています。
投資家にとっては、稼働率97.1%という現時点の数字が、今後もそのまま続く保証にはならないということです。オンライン消費への移行は商業用不動産という業態そのものに関わる長期的な圧力です。
会社発表によると、商業用不動産向け融資審査は厳格化傾向にある
会社発表によると、商業用不動産向けの融資審査は厳格化する傾向にあります。
投資家にとっては、施設の新規開発や既存物件の借り換えにかかるコストが上昇しやすい環境にあるということです。REIT系の会社にとって資金調達条件は収益に直結する要素です。
予想PERは13.6倍、実績8.1倍から上昇——増益ペース鈍化の織り込み
実績PERは約8.1倍である一方、予想PERは約13.6倍です。
投資家にとっては、市場が実績よりも慎重な利益成長を織り込んでいるということです。予想PERが実績より高いという方向は、増益ペースの鈍化を市場が想定していることを意味します。
1株買いの手数料負担率は5.67%、10株単位のまとめ買いが目安
サクソバンク証券クラシックの手数料は約定金額の0.088%、最低2.2ユーロ(約408円)です。1株(約7,207円)だけを買う場合、手数料負担率は約5.67%に達します。
投資家にとっては、1株単位での購入は手数料負担が重く、割に合わないということです。10株単位(約72,100円)でまとめて買えば、負担率は約0.57%まで下がります。
クレピエールはどんな会社か
クレピエールは、フランスに本社を置き、欧州26カ国でショッピングセンターを運営する商業用不動産会社です。日本のイオンモールに近い、大型商業施設の開発・運営・賃貸を手がける業態にあたります。
直近の決算では、2026年上半期の純賃貸収入は5億7,190万ユーロ(前年同期比+4.4%)、EBITDAは5億3,080万ユーロ(同+4.8%、利益率86.7%)、1株当たり純現金収益は1.36ユーロ(同+3.0%)でした(出典:クレピエール公式IR https://www.klepierre.com/en/finance/resultats-semestriels-2026)。
モール内の広告・メディア収入(Mall Income)は+13.4%と急成長しており、賃貸収入の1割を占める新たな収益源になりつつあります。会社発表によると、こうした流れを受けて2026年通期のEBITDAガイダンスは11億5,000万ユーロ以上に上方修正されています。
配当と税金
クレピエールの1株配当は1.9ユーロ、表面利回りは約4.89%です。
フランスの配当源泉税は、日仏租税条約の限度税率10%です。ドイツ(26.375%)やスイス(35%)と比べると有利な税率です。日本側ではさらに、現地源泉後の金額に20.315%が課税されます。
外国税額控除や現地還付請求をしない場合、税引き後の実質利回りの目安は約3.51%です(計算式:4.89% ×(1−0.10)× 0.79685)。
最新の株価チャートで水準を確認する
本記事の株価は2026年8月22日時点のものです。発注前に必ず最新の水準を確認してください。
※下のチャートは米国ADR(クレピエール・米ドル建て)です。原株とほぼ同じ値動きをしますが、表示通貨が異なります
クレピエール株の日本からの買い方
クレピエールの上場市場はユーロネクスト・パリのみで、ティッカーは「LI」です。米国預託証券(ADR、ティッカー:KLPEF)も存在しますが、これはOTC(店頭市場)でのみ取引されており、ニューヨーク証券取引所にもナスダックにも上場していません。
| 証券会社 | クレピエール株の取扱い |
|---|---|
| SBI証券 | × 取扱いなし |
| 楽天証券 | × 「OTC市場の銘柄は新規の買付けを受け付けておりません」と明記 |
| マネックス証券 | × 取扱いなし |
企業の規模ではなく、上場している市場だけで買えるかどうかが決まります。この仕組みについてはなぜSBI証券・楽天証券では欧州株が買えないのかで詳しく解説しています。
サクソバンク証券で買う流れ
- 口座開設を申し込む(オンラインで完結。マイナンバーと本人確認書類が必要)
- 審査・口座開設を待つ(通常は数営業日)
- 日本円を入金する
- ユーロに両替する
- ティッカー「LI」で検索し、株数を指定して発注
手数料(サクソバンク証券クラシック)
| 買う株数 | 約定金額の目安 | 手数料 | 負担率 |
|---|---|---|---|
| 1株 | 約7,207円 | 408円 | 約5.67% |
| 10株 | 約72,100円 | 408円 | 約0.57% |
手数料は約定金額の0.088%、最低2.2ユーロ(約408円)です。1株だけの購入は手数料負担率が約5.67%と重く、10株単位のまとめ買いにすると負担率は約0.57%まで下がります。
クレピエール株はどんな人に向くか
| 向く人 | 理由 |
|---|---|
| 商業用不動産(REIT系)に分散投資したい人 | 会社発表によると稼働率97.1%で賃料も上げられている |
| 配当利回りを重視する人 | 表面利回り4.89%、税引き後目安でも約3.51% |
| 10株単位でまとめ買いできる人 | 手数料負担率が約0.57%まで下がる |
| 向かない人 | 理由 |
|---|---|
| NISAの非課税で持ちたい人 | サクソバンク証券はNISA非対応(IB証券という選択肢もある) |
| eコマース台頭の構造的リスクを避けたい人 | 会社発表によると実店舗テナントの採算悪化リスクが指摘されている |
| 1株だけ試したい人 | 手数料負担率が約5.67%と重い |
よくある質問
クレピエール株はSBI証券や楽天証券で買えますか?
買えません。上場市場がユーロネクスト・パリのみのためです。米国預託証券(KLPEF)はOTC市場のみの扱いで、楽天証券は「OTC市場の銘柄は新規の買付けを受け付けておりません」と明記しています。
最低いくらから買えますか?
1株約7,207円から購入できます。ただし手数料負担率は1株で約5.67%と重いため、10株単位(約72,100円)でのまとめ買いが目安です。
配当にかかる税金はどうなりますか?
フランスの現地源泉税10%に加え、日本側でさらに20.315%が課税されます。外国税額控除や現地還付請求をしない場合、税引き後の実質利回りの目安は約3.51%です。
NISAで保有できますか?
サクソバンク証券はNISAに対応していません。特定口座または一般口座での取引となります。NISAの非課税枠で欧州株を持ちたい場合は、IB証券という選択肢もあります。
米国ADR(KLPEF)とクレピエール株(LI)はどう違いますか?
クレピエールの本来の上場先はユーロネクスト・パリ(ティッカー:LI)です。米国ADR(KLPEF)はOTC市場のみの扱いで、NYSE・ナスダックには上場しておらず、表示通貨も米ドルとユーロで異なります。サクソバンク証券ではLIを直接購入します。
まとめ
- メリット:会社発表によると稼働率97.1%・賃料引き上げ+5%/1年で株価+9.72%上昇/配当利回り4.89%
- デメリット:会社発表によるとeコマース台頭で実店舗テナントの採算悪化という構造的リスク/予想PER13.6倍は実績8.1倍から上昇/1株買いの手数料負担率は約5.67%と重い
- 買い方:SBI・楽天・マネックスでは買えず、サクソバンク証券なら1株約7,207円から。10株単位のまとめ買いで手数料負担率は約0.57%
この記事の検証方法
- 手数料はサクソバンク証券の公式手数料表から計算しています
- 株価・為替レートは本文記載の基準日に実測した値です
- 業績・配当は企業の公式IR資料(一次資料)を出典としています
- 筆者はヨーロッパ在住で、インタラクティブ・ブローカーズ(IBKR)の口座で欧州株を実際に保有しています
この記事を書いた人:Kawa
ヨーロッパ在住30代・サイドFIRE中の兼業投資家。日本の証券会社では買えない欧州株を、現地から実際の数字で解説しています。詳しいプロフィール
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免責事項
本記事は情報提供を目的としたものであり、特定の銘柄の売買を推奨するものではありません。記載の株価・為替レート・手数料・税制は2026年8月22日時点で確認した情報に基づいており、変更される場合があります。業績数値はクレピエール社の公表資料に基づきます。実際の取引条件および税務の取扱いは、各証券会社の公式サイトおよび税務専門家にご確認ください。投資の最終判断はご自身の責任でお願いいたします。当サイトは本記事の情報に基づく損失について一切の責任を負いません。

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