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市場が減益を見込んでいる欧州株34社|公益とインフラが目立つ【2026年】

市場が減益を見込んでいる欧州株34社|公益とインフラが目立つ【2026年】

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この記事の結論

  • 2026年9月3日時点の実測で、対象254社のうち34社(13%)は予想PERが実績PERより高くなっています。これは市場が来期の減益を見込んでいるサインだと考えられます
  • 業種でみると不動産・住宅建設が3社、公益・インフラが目立ちます
  • 実績PERが低い会社も複数含まれており、低PERの一部は市場が減益を見込んでいることの裏返しという読み方ができます
  • 予想PERはアナリストの予想にもとづく数字であり、確定した事実ではありません。この記事は市場がいまどう見ているかを示すもので、将来を保証するものではない点にご注意ください

当サイトでは以前、実績PERと予想PERを比べた記事で、対象254社のうち220社が来期の増益を見込まれていると書きました。今回はその裏側、つまり予想PERが実績PERより高く、市場が来期の減益を見込んでいる34社だけを切り出して見ていきます。

大多数の会社が増益を見込まれているなかで、この34社は市場の見方が他と違うという意味で目立ちます。どんな業種が多いのか、どのくらいの差がついているのかを実測データで確認します。

目次

254社のうち34社(13%)——市場が来期の減益を見込んでいる会社

予想PERが実績PERより高いということは、株価が変わらないと仮定した場合、来期の利益が今期より小さく見込まれていることを意味します。今回の実測では、PERが算出できた254社のうち34社がこのパターンに当てはまりました。全体の13%にあたります。

34社の業種を整理すると、住宅建設2社・空港運営2社・電力2社・再保険2社がそれぞれ複数社ずつ含まれています。そのほか、高圧電力ケーブル・医薬品受託製造・銀行・オンライン証券・食品・電力環境サービスなどが各1社という顔ぶれです。特定の業種に偏っているというより、いくつかの業種にまとまって存在している、という見え方です。

不動産・住宅建設が3社——実績PERに評価益が入るためという読み方

34社のなかで気になるのが、フォノビア・クレピエール・テイラー・ウィンピーという不動産・住宅建設の3社です。不動産・住宅株を別にまとめた記事でも書きましたが、不動産会社の実績PERには、保有物件の評価益が利益に混ざって計上されることがあります。評価益が乗った期の利益は大きく見えるため、実績PERは低く出やすくなります。

予想PERがそれより高くなるのは、来期にはその評価益の分が同じようには見込まれていないためだと考えられます。つまりこの3社については、「減益が心配される」というより、「実績PERの計算に含まれていた評価益が、来期の予想には織り込まれていない」という会計上の性質が反映されている可能性があります。ただし、これはあくまで一つの読み方であり、各社の業績予想の具体的な根拠まではここでは分かりません。

減益幅が大きい上位10社

実績PERと予想PERの差が大きい順に、上位10社を並べました。差が大きいほど、市場が来期の利益をより小さく見込んでいることになります。

会社実績PER→予想PER業種
フォノビア4.4倍 → 10.2倍−57%住宅賃貸(不動産)
イージージェット12.4倍 → 21.6倍−42%格安航空
クレピエール7.9倍 → 13.1倍−40%商業用不動産
バヴァリアン・ノルディック11.4倍 → 18.9倍−40%ワクチン
BMW5.8倍 → 8.4倍−31%自動車
RWE12.8倍 → 18.5倍−31%電力
テイラー・ウィンピー11.8倍 → 15.4倍−23%住宅建設
レキットベンキーザー11.7倍 → 15.0倍−22%家庭用品
ロビ西16.5倍 → 20.5倍−19%医薬品・受託製造
ブルクハルト・コンプレッション15.5倍 → 19.0倍−19%往復動圧縮機
2026年9月3日時点、当サイトが実測。差は実績PERから予想PERへの変化率

上位10社のうち3社が不動産・住宅建設で、前の見出しで触れた評価益の話が当てはまります。残りは航空・ワクチン・自動車・電力・家庭用品・医薬品受託製造・機械と業種はばらばらで、共通の理由を一つに絞ることは難しいというのが実測から見える範囲です。

実績PERが低い会社ほど注意——「PER10倍未満17社」との重なり

今回の34社には、実績PERがもともと低い会社も含まれています。フォノビア4.4倍・BMW5.8倍・クレピエール7.9倍がその例です。別記事では実績PERが10倍未満の欧州株は17社と整理しましたが、そのうち3社がこの34社にも入っています。

実績PERが低いというだけを見ると割安に映りますが、そのなかの一部は、市場がすでに来期の減益を見込んでいることの裏返しだと考えられます。実績PERの低さだけで判断せず、予想PERも合わせて見ておくと、見え方が変わることがあるようです。

もう一つ目立つのが、公益・インフラ系です。RWE(電力)のほか、空港運営2社、電力環境サービスなどが34社に含まれています。業種別に実測した別記事では、当サイトが取り上げている業種のなかで公益が最も社数の多い業種でした。社数が多い分、そのなかから減益見込みの会社も出てきている、という見え方ができます。

まとめ:34社は少数派だからこそ目立つ

  • 254社のうち34社(13%)は、予想PERが実績PERより高く、市場が来期の減益を見込んでいます
  • 業種は不動産・住宅建設(3社)と公益・インフラが目立ちます
  • 不動産・住宅建設は、実績PERに含まれる評価益が来期には見込まれていないためという読み方ができます
  • 実績PERが低い会社の一部(フォノビア・BMW・クレピエールなど)は、低PERが減益見込みの裏返しになっている可能性があります

実績PERが低い理由を知りたいときは、予想PERを並べてみると一つの手がかりになると思います。ただし予想はあくまで予想です。この34社の来期が実際にどうなるかは、1年後の実績が出るまでは分かりません。

この記事の検証方法

  • 実績PER・予想PERは、2026年9月3日時点で実測したデータにもとづいています。
  • 対象はPERが算出できた254社で、うち34社が予想PERが実績PERより高いパターンに該当しました
  • 予想PERはアナリストの業績予想にもとづく数字であり、確定した事実ではありません。予想は今後の決算で修正されることがあり、実際の結果とは異なる場合があります
  • この記事は、予想PERと実績PERの差から市場がいまどう見ているかを示すものであり、各社の株価や業績の将来を保証するものではありません
  • 各社の業績予想の具体的な根拠(個別の事業要因など)については、この記事では推測していません
  • この記事の数値は当サイトが取り上げた銘柄に限った集計であり、欧州市場全体を代表するものではありません
  • 筆者はポルトガル在住で、インタラクティブ・ブローカーズ(IBKR)の口座から欧州株ETFを中心に保有しています(本記事に登場する銘柄を保有しているとは限りません)

この記事を書いた人:Kawa

ヨーロッパ在住30代・サイドFIRE中の兼業投資家。日本の証券会社では買えない欧州株を、現地から実際の数字で解説しています。詳しいプロフィール

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免責事項
本記事は情報提供を目的としたものであり、特定の金融商品の売買を推奨するものではありません。記載の実績PER・予想PERは2026年9月3日時点で当サイトが実測した情報にもとづいており、予想PERはアナリストの業績予想であって確定した事実ではありません。市場の変動や決算内容により、実際の数値は変更される場合があります。特定の銘柄が割安・割高であること、または業績が悪化することを示すものではありません。投資の最終判断はご自身の責任でお願いいたします。当サイトは本記事の情報に基づく損失について一切の責任を負いません。

Kawa
サイドFIRE生活中
ヨーロッパ在住30代。兼業投資家として株式投資、FX、不動産投資を行う。株式投資やFX取引では、ダウ理論とグランビルの法則を用いたテクニカル分析メインで、ファンダメンタルズ分析も組み合わせて投資判断を行う。欧州の不動産市場にも注力し、賃貸収入やキャピタルゲインを狙った長期的な投資を狙う。夢はボルゾイを飼うこと。
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