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この記事の結論
- SSEはスコットランドと英国南部の送配電網を規制のもとで運営する、イギリスの電力会社です
- 魅力の核心:5年で175億ポンドの投資計画
- 最大のリスク:発行済株式数が1年で4.26%増加しています
- 買うなら:SBI・楽天・マネックスでは買えない→サクソバンク証券で1株 約5,171円から(推奨ロット15株が目安/1株だと手数料負担率は約13.83%と重く、15株単位が前提)
イギリスの電力会社SSEは、スコットランドと英国南部の送配電網を規制のもとで運営し、洋上風力などの再生可能エネルギー事業もあわせて手がけています。株価は1年で+33.63%上昇しました。
一方で、発行済株式数は1年で4.26%増加しており、過去には配当を約38%切り下げた実績もあります。会社発表によると、SSEは2027年3月までの5年間で175億ポンドの投資計画を掲げ、送電網の拡張プロジェクトを進めています。
送配電網という規制事業への投資という切り口と、株価上昇の裏にある数字を、業績・配当・買い方の順に見ていきます。
SSE株の基本データ(2026年8月23日時点)
| 株価 | 2,386.00ペンス(23.86ポンド、1株 約5,171円) |
| 52週レンジ | 1,597.00〜2,767.50ペンス(15.97〜27.68ポンド) |
| 時価総額 | 約287.8億ポンド |
| PER | 約22.64倍(予想 約13.03倍) |
| 配当利回り | 2.88%(1株配当 0.687ポンド) |
| 上場市場 | ロンドン証券取引所 |
| 1年の株価騰落 | +33.63% |
円換算は1ポンド=216.72円(ECB参照レート、2026年8月23日時点)で計算しています。
ロンドン株はペンス(GBX)表示です。「2,386.00」という数字だけを見ると2,386.00ポンドと誤読しがちですが、実際は23.86ポンドで、100分の1です。100倍の桁違いで捉えてしまうと購入株数や資金計画を誤るため、注文前に必ず確認してください。
SSE株を買うメリット
送配電網と再エネで営業利益の87%、規制に守られた収益基盤
会社発表によると、2025年3月期の調整後営業利益24億1,900万ポンドのうち、送配電網(Networks)と再生可能エネルギー(Renewables)の2部門で87%を占めました。一方、火力(Thermal)部門の営業利益は2億1,140万ポンドで、前年比75%減となっています。
投資家にとっては、業績の中心が規制に守られた送配電網と再エネ発電に集中しており、変動の大きい火力部門の落ち込みが全体への影響を限定的にとどめている、ということです。
5年で175億ポンドの投資計画、EGL2など大型送電プロジェクトが進行中
会社発表によると、SSEは2027年3月までの5年間で175億ポンドの投資計画を掲げています。大型送電プロジェクト「イースタン・グリーン・リンク2(EGL2)」に着手しているほか、洋上風力のドッガーバンクAは風車の半数を設置済み、スコットランドのシェトランド諸島を結ぶHVDC送電線はすでに通電済みとされています。
投資家にとっては、送配電網という規制事業の拡張計画が、具体的なプロジェクト単位で進んでいることを確認できる材料です。
配当利回り2.88%、前年比+7.0%の増配
直近1年に支払われた1株配当は68.7ペンス(中間21.4ペンス+期末47.3ペンス)で、表面利回りは2.88%です。前年同期の64.2ペンス(中間21.2ペンス+期末43.0ペンス)と比べると、+7.0%の増配となっています。
投資家にとっては、直近の配当方針は増額の方向にある、ということです。ただしSSEには過去に配当を大きく引き下げた実績もあり、その点は後段の「配当と税金」で詳しく触れます。
税引後利益17億6,810万ポンド、前年比+0.6%の増益
会社発表によると、2025年3月期の税引後利益は17億6,810万ポンドで、前年の17億5,680万ポンドから+0.6%の増益でした。調整後1株利益は160.9ペンスです。
投資家にとっては、大きな伸びではないものの、利益水準を維持しながら大型投資を進めている、という見方ができます。
SSE株を買うデメリット・リスク
過去に配当を約38%切り下げた実績(2023年→2024年)
実測の配当履歴によると、2023年に支払われた配当は96.7ペンス(中間29.0ペンス+期末67.7ペンス)でしたが、2024年は60.0ペンス(中間20.0ペンス+期末40.0ペンス)まで減少しました。約38%の切り下げです。当サイトでは切り下げの理由は確認できていません。
投資家にとっては、直近1年は増配が続いているものの、SSEには過去に配当を大きく減らした実績があり、配当が一方的に増え続けるとは限らない、ということです。
発行済株式数が1年で4.26%増加、当サイトでは理由未確認
実測によると、SSEの発行済株式数は1年で4.26%増加しています。当サイトでは増加の理由(増資かどうかなど)は確認できていません。
投資家にとっては、株式数が増えると1株あたりの利益と配当が薄まる方向に働く、ということです。1株あたりの数字を見るときは、この希薄化の可能性を頭に置いておく必要があります。
PERは実績22.64倍、予想13.03倍とのギャップ。株価は1年+33.63%で52週高値圏
実績PERは約22.64倍である一方、予想PERは約13.03倍です。株価は1年で+33.63%上昇し、52週レンジ(1,597.00〜2,767.50ペンス)の上寄りで推移しています。
投資家にとっては、市場がすでに将来の増益を織り込んで株価を評価しているということです。実際の増益ペースがこの期待に届かない場合、株価が調整する余地があります。
送配電網は規制当局オフゲムの料金決定に収益が左右される事業
SSEの送配電事業は、規制当局オフゲム(Ofgem)が定める料金水準の影響を受けます。具体的な規制期間の決定内容は当サイトでは確認できていません。
投資家にとっては、収益の伸びが自社の努力だけでなく、規制当局の判断にも左右される事業だ、ということです。
SSEはどんな会社か
SSEは、スコットランドと英国南部の送配電網を規制のもとで運営するイギリスの電力会社です。洋上風力などの発電事業もあわせて手がけています。
直近の2025年3月期決算では、会社発表によると調整後営業利益24億1,900万ポンド(前年24億2,600万ポンドからほぼ横ばい)、調整後1株利益160.9ペンス、税引後利益17億6,810万ポンド(前年比+0.6%)でした。事業別では送配電網と再生可能エネルギーの2部門で営業利益の87%を占め、火力部門は2億1,140万ポンドで前年比75%減となっています。
会社発表によると、2027年3月までの5年間で175億ポンドの投資計画を掲げ、送電プロジェクト「イースタン・グリーン・リンク2(EGL2)」や洋上風力ドッガーバンクA、シェトランドのHVDC送電線など、複数の大型プロジェクトが進行しています。同業種の電力会社としては、ドイツのRWEやスペインのイベルドローラがあり、同じイギリスの規制産業としては水道会社のセバーン・トレントがあります。
配当と税金
SSEの1株配当は0.687ポンド(68.7ペンス、中間21.4ペンス+期末47.3ペンス)で、表面利回りは2.88%、配当性向は55.76%です。前年同期の64.2ペンスと比べると+7.0%の増配となっています。
ただし実測の配当履歴によると、2023年に支払われた配当96.7ペンスは、2024年には60.0ペンスまで約38%切り下げられています。直近の増配傾向だけでなく、こうした過去の減配実績も踏まえて判断する必要があります。当サイトでは切り下げの理由は確認できていません。
イギリスの配当源泉税は、原則として現地源泉税はかからないとされますが、当サイトでは未確認です。証券会社によって扱いが異なる可能性があるため、口座開設時にご確認ください。日本側ではこれとは別に、配当額に対して20.315%が課税されます。
最新の株価チャートで水準を確認する
本記事の株価は2026年8月23日時点のものです。発注前に必ず最新の水準を確認してください。
※下のチャートは米国ADR(SSEZY/SSEZF・米ドル建て)です。原株とほぼ同じ値動きをしますが、表示通貨が異なります。
SSE株の日本からの買い方
SSEの上場市場はロンドン証券取引所のみで、ティッカーは「SSE」です。米国預託証券(ADR、ティッカー:SSEZY/SSEZF)も存在しますが、これはOTC(店頭市場)でのみ取引されており、ニューヨーク証券取引所にもナスダックにも上場していません。
| 証券会社 | SSE株の取扱い |
|---|---|
| SBI証券 | × 取扱いなし |
| 楽天証券 | × 「OTC市場の銘柄は新規の買付けを受け付けておりません」と明記 |
| マネックス証券 | × 取扱いなし |
企業の規模ではなく、上場している市場だけで買えるかどうかが決まります。この仕組みについてはなぜSBI証券・楽天証券では欧州株が買えないのかで詳しく解説しています。
サクソバンク証券で買う流れ
- 口座開設を申し込む(オンラインで完結。マイナンバーと本人確認書類が必要)
- 審査・口座開設を待つ(通常は数営業日)
- 日本円を入金する
- 英ポンドに両替する
- ティッカー「SSE」で検索し、株数を指定して発注
手数料(サクソバンク証券クラシック)
| 買う株数 | 約定金額の目安 | 手数料 | 負担率 |
|---|---|---|---|
| 1株 | 約5,171円 | 715円 | 約13.83% |
| 15株 | 約77,600円 | 715円 | 約0.92% |
手数料は約定金額の0.088%、最低3.3ポンド(約715円)です。1株だと手数料負担率は約13.83%と重く、15株単位(約77,600円)でのまとめ買いにすると負担率は約0.92%まで下がります。
SSE株はどんな人に向くか
| 向く人 | 理由 |
|---|---|
| 送配電網への投資に魅力を感じる人 | 5年で175億ポンドの投資計画、EGL2など大型プロジェクトが進行中 |
| 配当利回り2.88%程度のインカムを重視する人 | 前年比+7.0%の増配、直近1株配当68.7ペンス |
| 15株単位でまとめ買いできる人 | 手数料負担率が約0.92%まで下がる |
| 向かない人 | 理由 |
|---|---|
| NISAの非課税で持ちたい人 | サクソバンク証券はNISA非対応(IB証券という選択肢もある) |
| 配当の連続性を重視する人 | 過去に配当を約38%切り下げた実績がある(2023年→2024年) |
| 株式の希薄化を気にする人 | 発行済株式数が1年で4.26%増加している |
よくある質問
SSE株はSBI証券や楽天証券で買えますか?
買えません。上場市場がロンドン証券取引所のみのためです。米国預託証券(SSEZY/SSEZF)はOTC市場のみの扱いで、楽天証券は「OTC市場の銘柄は新規の買付けを受け付けておりません」と明記しています。
最低いくらから買えますか?
1株約5,171円から購入できます。ただし手数料負担率は1株で約13.83%のため、15株単位(約77,600円)でのまとめ買いが目安です。
配当にかかる税金はどうなりますか?
イギリスの配当源泉税は原則としてかからないとされますが、当サイトでは未確認です。証券会社によって扱いが異なる可能性があるため口座開設時にご確認ください。日本側では配当額に対して20.315%が課税されます。
NISAで保有できますか?
サクソバンク証券はNISAに対応していません。特定口座または一般口座での取引となります。NISAの非課税枠で欧州株を持ちたい場合は、IB証券という選択肢もあります。
米国ADR(SSEZY)とロンドン株(SSE)はどう違いますか?
どちらも同じ会社の株式で、原株とほぼ同じ値動きをしますが、SSEZYはOTC(店頭市場)でのみ取引され、米ドル建て表示です。日本の証券会社ではSSEZYも直接は買えず、サクソバンク証券でロンドン上場のSSE(ポンド建て)を買うことになります。
まとめ
- メリット:送配電網と再エネで営業利益の87%を占める規制収益基盤/5年で175億ポンドの投資計画でEGL2など大型プロジェクトが進行/配当利回り2.88%で前年比+7.0%の増配
- デメリット:過去に配当を約38%切り下げた実績(2023年→2024年)/発行済株式数が1年で4.26%増加/PERは実績22.64倍で株価は52週高値圏
- 買い方:SBI・楽天・マネックスでは買えず、サクソバンク証券なら1株約5,171円から。15株単位のまとめ買いで手数料負担率は約0.92%
この記事の検証方法
- 手数料はサクソバンク証券の公式手数料表から計算しています
- 株価・為替レートは本文記載の基準日に実測した値です
- 業績・配当は企業の公式IR資料(一次資料)を基本とし、公式資料で確認できなかった項目は本文中に出典を明記しています
- 筆者はヨーロッパ在住で、インタラクティブ・ブローカーズ(IBKR)の口座で欧州株を実際に保有しています
この記事を書いた人:Kawa
ヨーロッパ在住30代・サイドFIRE中の兼業投資家。日本の証券会社では買えない欧州株を、現地から実際の数字で解説しています。詳しいプロフィール
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免責事項
本記事は情報提供を目的としたものであり、特定の銘柄の売買を推奨するものではありません。記載の株価・為替レート・手数料・税制は2026年8月23日時点で確認した情報に基づいており、変更される場合があります。業績数値はSSE社の公表資料に基づき、配当額・発行済株式数は当サイトによる実測値に基づきます。実際の取引条件および税務の取扱いは、各証券会社の公式サイトおよび税務専門家にご確認ください。投資の最終判断はご自身の責任でお願いいたします。当サイトは本記事の情報に基づく損失について一切の責任を負いません。

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