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この記事の結論
- バリー・カレボー(スイス)は世界の菓子メーカーにチョコレートを供給する「裏方」の会社。自社ブランドではなく、業務用チョコレート・カカオ加工で世界最大級です
- 魅力の核心:販売数量が前年同期比+5.7%と、2年ぶりにプラス成長へ転換
- 最大のリスク:PERは25.7倍(予想24.5倍)。カカオ豆価格の乱高下も業績を左右します
- 買うなら:SBI・楽天・マネックスでは買えない→サクソバンク証券で1株 約22万5,900円から(1株からでも手数料負担率は約0.48%と軽い/スイスの源泉税35%は別途注意)
リンツのチョコレートを食べたことがある人は多くても、バリー・カレボーの名前を知る人は少ないはずです。それもそのはずで、バリー・カレボーは消費者向けのブランドを持たず、世界中の菓子メーカーや製菓店にチョコレート・カカオ製品を供給する「裏方」に徹する会社だからです。
その裏方企業の販売数量が、会社発表によると2025/26年度第3四半期に前年同期比+5.7%となり、2年ぶりにプラス成長へ転じました。一方でカカオ豆価格は2024/25年度に平均+43%高騰したのち、2025/26年度上半期には−61%と大きく低下するなど、価格変動の大きさもこの銘柄の特徴です。
同じスイスのチョコレート会社でも、消費者向けブランドを持つリンツとは事業モデルが異なります。業務用チョコレートの世界最大級企業としての「今」を、株価・業績・買い方の順に見ていきます。
バリー・カレボー株の基本データ(2026年8月22日時点)
| 株価 | 1,138.00スイスフラン(1株 約22万5,900円) |
| 52週レンジ | 984.00〜1,538.00スイスフラン |
| 時価総額 | 約62億スイスフラン |
| PER | 約25.7倍(予想 約24.5倍) |
| 配当利回り | 約2.55%(1株配当 29.00スイスフラン) |
| 上場市場 | SIXスイス証券取引所 |
| 1年の株価騰落 | +15.42% |
バリー・カレボー株を買うメリット
販売数量が前年同期比+5.7%、2年ぶりにプラス成長へ転換
会社発表によると、2025/26年度第3四半期の販売数量は前年同期比+5.7%となり、2年ぶりにプラス成長へ転じました。
投資家にとっては、数量ベースの需要が縮小局面から反転しつつあることが確認できる数字です。
1年で株価+15.42%上昇
2026年8月22日時点の株価は1,138.00スイスフランで、1年間では+15.42%の上昇となっています。
投資家にとっては、株価が実数値として上向いていることが確認できる水準にある、ということです。
2024/25年度売上高147億8,860万スイスフラン、業務用チョコレートで世界最大級の規模
2024/25年度(8月期)の売上高は147億8,860万スイスフラン(前年比+42.4%、カカオ価格上昇による単価上昇を含む)でした(出典:バリー・カレボー公式 https://www.barry-callebaut.com/en/about-us/media/news-stories/barry-callebaut-group-full-year-results-fiscal-year-2024-25)。
投資家にとっては、消費者向けブランドを持たない業務用専業でありながら、世界の菓子メーカーの原料供給を支える規模を持っている、ということです。
EBIT7億340万スイスフラン、現地通貨ベースで+6.4%
2024/25年度のEBITは7億340万スイスフラン、現地通貨ベースで+6.4%の増益でした(出典:バリー・カレボー公式)。
投資家にとっては、カカオ価格が乱高下する事業環境のなかでも、本業の利益水準が増加方向にあることを示す数字です。
バリー・カレボー株を買うデメリット・リスク
カカオ豆価格の乱高下:2024/25年度+43%→2025/26年度上半期−61%
会社発表によると、カカオ豆価格は2024/25年度に平均+43%高騰した後、2025/26年度上半期には−61%と大幅に低下しました(出典:同社投資家向け資料)。
投資家にとっては、原材料価格の振れ幅が非常に大きい事業構造であり、価格転嫁のタイミング次第で業績が上下しやすい、ということです。
PERは25.7倍、予想でも24.5倍と割高感がある
実績PERは約25.7倍、予想PERも約24.5倍です。
投資家にとっては、実績・予想の両方で株価収益倍率が高い水準にあり、今後の増益ペースが鈍化した場合に株価が調整する余地がある、ということです。
株価は52週高値1,538スイスフランから水準を下げている
52週レンジは984.00〜1,538.00スイスフランで、現在値の1,138.00スイスフランは高値から水準を下げた位置にあります。
投資家にとっては、1年前の上昇局面からいったん調整が入っている状態にある、ということです。
配当源泉税35%、欧州でも最重量級
スイスの配当源泉税は35%です。日瑞租税条約の限度税率10%を超える25%分は日本の外国税額控除の対象外で、還付を受けるにはスイス税務当局(ESTV)へ直接請求する必要があります。
投資家にとっては、配当利回り約2.55%のうち、実際に手元に残る割合が税負担で大きく目減りする、ということです。
バリー・カレボーはどんな会社か
バリー・カレボーは、業務用チョコレート・カカオ加工で世界最大級の企業です。自社の消費者向けブランドを持たず、世界中の菓子メーカーや製菓店にチョコレート・カカオ製品を供給する事業モデルで、いわば「世界の菓子メーカーの裏方」にあたります。
同じスイス発のチョコレート関連企業でも、消費者向けブランドを持つリンツとは対照的な立ち位置です。
直近の決算では、2024/25年度(8月期)の売上高は147億8,860万スイスフラン(前年比+42.4%、カカオ価格上昇による単価上昇を含む)、EBITは7億340万スイスフラン(現地通貨ベース+6.4%)でした(出典:バリー・カレボー公式 https://www.barry-callebaut.com/en/about-us/media/news-stories/barry-callebaut-group-full-year-results-fiscal-year-2024-25)。会社発表によると、2025/26年度第3四半期の販売数量は前年同期比+5.7%と2年ぶりにプラス成長へ転じた一方、カカオ豆価格は2024/25年度の平均+43%高騰から2025/26年度上半期には−61%へと大きく振れています。
配当と税金
バリー・カレボーの1株配当は29.00スイスフラン、表面利回りは約2.55%です。
スイスの現地源泉税は35%で、欧州の中でも最重量級です。日瑞租税条約の限度税率10%を超える25%分は、日本の外国税額控除の対象外となります。この分の還付を受けるには、スイス税務当局(ESTV)へ直接請求する必要があります。日本側ではさらに、現地源泉後の金額に20.315%が課税されます。
外国税額控除や現地還付請求をしない場合、税引き後の実質利回りの目安は約1.32%です(計算式:2.55%×(1−0.35)×0.79685)。
最新の株価チャートで水準を確認する
本記事の株価は2026年8月22日時点のものです。発注前に必ず最新の水準を確認してください。
バリー・カレボー株の日本からの買い方
バリー・カレボーの上場市場はSIXスイス証券取引所のみで、ティッカーは「BARN」です。米国預託証券(ADR、ティッカー:BYCBF)も存在しますが、これはOTC(店頭市場)でのみ取引されており、ニューヨーク証券取引所にもナスダックにも上場していません。
| 証券会社 | バリー・カレボー株の取扱い |
|---|---|
| SBI証券 | × 取扱いなし |
| 楽天証券 | × 「OTC市場の銘柄は新規の買付けを受け付けておりません」と明記 |
| マネックス証券 | × 取扱いなし |
企業の規模ではなく、上場している市場だけで買えるかどうかが決まります。この仕組みについてはなぜSBI証券・楽天証券では欧州株が買えないのかで詳しく解説しています。
サクソバンク証券で買う流れ
- 口座開設を申し込む(オンラインで完結。マイナンバーと本人確認書類が必要)
- 審査・口座開設を待つ(通常は数営業日)
- 日本円を入金する
- スイスフランに両替する
- ティッカー「BARN」で検索し、株数を指定して発注
手数料(サクソバンク証券クラシック)
| 買う株数 | 約定金額の目安 | 手数料 | 負担率 |
|---|---|---|---|
| 1株 | 約22万5,900円 | 1,092円 | 約0.48% |
| 推奨ロット(1株) | 約22万5,900円 | 1,092円 | 約0.48% |
手数料は約定金額の0.132%、最低5.5スイスフラン(約1,092円)です。バリー・カレボーは1株あたりの株価が高いため、1株からでも手数料負担率は約0.48%と軽く済みます。
バリー・カレボー株はどんな人に向くか
| 向く人 | 理由 |
|---|---|
| チョコレート・カカオ加工の川上に投資したい人 | 業務用チョコレートで世界最大級の裏方企業 |
| 1株単位でシンプルに始めたい人 | 1株からでも手数料負担率が約0.48%と軽い |
| スイスフラン建てで資産を分散したい人 | SIXスイス証券取引所上場・スイスフラン建て |
| 向かない人 | 理由 |
|---|---|
| NISAの非課税で持ちたい人 | サクソバンク証券はNISA非対応(IB証券という選択肢もある) |
| 原材料価格の変動リスクを避けたい人 | カカオ豆価格が2024/25年度+43%→2025/26年度上半期−61%と乱高下 |
| 割高感のないPERを求める人 | PERは実績25.7倍・予想24.5倍 |
よくある質問
バリー・カレボー株はSBI証券や楽天証券で買えますか?
買えません。上場市場がSIXスイス証券取引所のみのためです。米国預託証券(BYCBF)はOTC市場のみの扱いで、楽天証券は「OTC市場の銘柄は新規の買付けを受け付けておりません」と明記しています。
最低いくらから買えますか?
1株約22万5,900円から購入できます。1株あたりの株価が高いため、1株からでも手数料負担率は約0.48%と軽く済みます。
配当にかかる税金はどうなりますか?
スイスの現地源泉税35%に加え、日本側でさらに20.315%が課税されます。外国税額控除や現地還付請求をしない場合、税引き後の実質利回りの目安は約1.32%です。
NISAで保有できますか?
サクソバンク証券はNISAに対応していません。特定口座または一般口座での取引となります。NISAの非課税枠で欧州株を持ちたい場合は、IB証券という選択肢もあります。
米国ADR(BYCBF)との違いは何ですか?
BYCBFはニューヨーク証券取引所にもナスダックにも上場しておらず、OTC(店頭市場)でのみ取引されています。日本の主要ネット証券はOTC銘柄の新規買付けを扱っておらず、購入するにはSIXスイス証券取引所に対応した証券会社(サクソバンク証券など)を使う必要があります。
まとめ
- メリット:販売数量が前年同期比+5.7%と2年ぶりにプラス成長へ転換/1年で株価+15.42%上昇/2024/25年度売上高147億8,860万スイスフランで業務用チョコレートの世界最大級
- デメリット:カカオ豆価格が+43%→−61%と乱高下/PERは実績25.7倍・予想24.5倍/配当源泉税35%は欧州でも最重量級
- 買い方:SBI・楽天・マネックスでは買えず、サクソバンク証券なら1株約22万5,900円から。1株からでも手数料負担率は約0.48%と軽い
この記事の検証方法
- 手数料はサクソバンク証券の公式手数料表から計算しています
- 株価・為替レートは本文記載の基準日に実測した値です
- 業績・配当は企業の公式IR資料(一次資料)を出典としています
- 筆者はヨーロッパ在住で、インタラクティブ・ブローカーズ(IBKR)の口座で欧州株を実際に保有しています
この記事を書いた人:Kawa
ヨーロッパ在住30代・サイドFIRE中の兼業投資家。日本の証券会社では買えない欧州株を、現地から実際の数字で解説しています。詳しいプロフィール
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免責事項
本記事は情報提供を目的としたものであり、特定の銘柄の売買を推奨するものではありません。記載の株価・為替レート・手数料・税制は2026年8月22日時点で確認した情報に基づいており、変更される場合があります。業績数値はバリー・カレボー社の公表資料に基づきます。実際の取引条件および税務の取扱いは、各証券会社の公式サイトおよび税務専門家にご確認ください。投資の最終判断はご自身の責任でお願いいたします。当サイトは本記事の情報に基づく損失について一切の責任を負いません。

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