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欧州のラグジュアリー株18社を実測した|利回り2.45%の現実【2026年】

欧州のラグジュアリー株18社を実測した|利回り2.45%の現実【2026年】

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この記事の結論

  • 2026年9月3日、欧州のラグジュアリー株18社の配当利回りとPERを実測しました。有配16社の利回りの中央値は2.45%です
  • 最も利回りが高いネクストでも4.14%で、別記事で実測した保険4.58%・銀行4.33%より低い水準です
  • 同じ「ラグジュアリー」でも、エルメスは配当の年平均増加率+71%と上位12社に入る一方、バーバリーとフェラガモは無配です
  • PERはパンドラ12.48倍からエルメス35.87倍まで大きく開いており、バーバリー183倍・フェラガモ159倍は利益が落ちている年の数字です

「ラグジュアリーは値上げできるから強い」という話は、以前欧州のラグジュアリー株はなぜ強いのかという記事で書きました。あの記事は、なぜラグジュアリー企業に価格決定力があるのかという構造の話です。今回は視点を変えて、配当利回りとPERという実際の数字で、ラグジュアリー株18社がどう見えるのかをまとめました。

「憧れのブランドの株だから、持っていれば安心」というイメージを持たれることがあります。ですが、数字を並べてみると、そのイメージとは少し違う姿が見えてきました。2026年9月3日時点で実測した18社のデータを、そのままお見せします。

目次

利回りの中央値は2.45%——保険・銀行より低い水準

まず、配当利回りとPERを18社ぶんそのまま表にしました。

会社配当利回りPER事業
ネクスト4.14%20.36倍アパレル・小売
モンクレール3.03%19.66倍ラグジュアリー
LVMH2.96%20.01倍ラグジュアリー
ヘンケル2.75%16.20倍接着剤・洗剤・化粧品
パンドラ2.75%12.48倍ジュエリー
サンロレンツォ2.71%12.17倍高級ヨット
インディテックス(ZARA)西2.47%27.84倍アパレル・小売
スウォッチ2.45%1,054倍時計
エシロールルクソティカ2.45%29.81倍アイウェア
マタス2.18%17.62倍化粧品・日用品小売
ロレアル1.88%32.21倍化粧品
リシュモン1.76%34.89倍ラグジュアリー
バイヤスドルフ1.30%17.96倍化粧品・スキンケア
ケリング1.20%ラグジュアリー
ブルネロ・クチネリ1.19%41.87倍高級アパレル
エルメス1.14%35.87倍ラグジュアリー
バーバリー無配183倍ラグジュアリー
フェラガモ無配159倍ラグジュアリー
2026年9月3日、当サイトが実測。国の内訳は仏5・伊4・瑞2・独2・丁2・英2・西1

18社のうち、配当を出しているのは16社です(バーバリーとフェラガモは無配。次の見出しで触れます)。この16社の配当利回りの中央値は2.45%で、最も高いネクストでも4.14%にとどまります。

別記事で業種別に実測した結果では、保険が4.58%、銀行が4.33%でした。ラグジュアリーの2.45%は、この2業種よりはっきり低い水準です。当サイトが実測した他の業種と並べると、ラグジュアリーは資本財・機械(1.80%)と医薬・ヘルスケア(1.71%)よりは高いものの、下から3番目の位置になります。「ラグジュアリー株は配当も厚い」というイメージがあるとすれば、少なくとも今回実測した18社の数字からは、そうは言えないと思います。

同じ「ラグジュアリー」でも明暗が分かれている

ここまでは18社をまとめて見た中央値ですが、1社ずつ見ると差がはっきりしています。エルメスは、配当の増加率を年平均で実測した別記事で年平均+71%を記録し、配当の年平均増加率が高い上位12社に入っています。一方、表の中のバーバリーとフェラガモは無配です。

配当を出していないというだけでなく、配当の推移そのものも当サイトの実測では厳しい数字が出ています。配当が減った銘柄を数えた別記事では、フェラガモは2021年を起点とした年平均−33%、ケリングも年平均−21%という数字でした。

同じ「ラグジュアリー」という業種の中に、増配が続いている会社と、配当そのものがない会社が並んでいます。個々の会社がなぜこの数字になったのか、業績や配当方針の背景については、この記事では扱いません。並んでいる数字だけを、そのままお伝えします。

PERは12倍から183倍まで割れている

PERも会社によって大きく異なります。今回実測した18社のうち、スウォッチを除くと、実績PERが最も低いのはパンドラの12.48倍、最も高いのはエルメスの35.87倍です。

表の中のバーバリー183倍・フェラガモ159倍という数字は、際立って高く見えます。ただしこれは、その年の利益が落ちていることでPERの分母が小さくなり、結果として倍率が跳ね上がっている状態です。なぜ利益が落ちたのか、その理由については当サイトでは確認しておらず、この記事でも推測しません。

予想PERで見ると、印象が変わることもあります。実績PERと予想PERを比べた別記事では、バーバリーの予想PERは27.9倍でした。ただし予想PERはアナリストの見込みにもとづく数字であり、確定した事実ではありません。予想が外れることもあります。

もう1社、表にはスウォッチを1,054倍として載せていますが、これは他社と桁が違い、PERとして残り17社と比べられる状態にありません。理由は確認しておらず、この記事でも推測しません。並べて見る際は、この1社だけ外して読んでいただくのがよいと思います。

まとめ:ブランドの知名度と、配当・業績の安定は別の話

  • 今回実測した18社の配当利回りの中央値は2.45%で、保険・銀行より低い水準
  • 同じラグジュアリーでも、エルメスのように増配が続く会社と、バーバリー・フェラガモのように無配の会社が並んでいる
  • PERはパンドラ12.48倍からエルメス35.87倍まで開いており、バーバリー183倍・フェラガモ159倍は利益が落ちている年の数字

知っているブランドだから安心、とはならない業種だと思います。ブランドの知名度と、配当や業績の安定は別の話だというのが、今回18社を並べてみて感じたことです。

この記事の検証方法

  • 配当利回り・PERは、2026年9月3日に株価データサイトから機械的に取得しました
  • 対象は、今回実測したラグジュアリー関連の18銘柄です
  • 配当利回りの中央値は、有配16社(無配のバーバリー・フェラガモを除く)で計算しています
  • スウォッチは実績PERが1,054倍と他社と桁が違い、指標として比較できないため、PERの範囲(12.48倍〜35.87倍)の計算からは除外しています。表には数値をそのまま掲載しています
  • 予想PER(27.9倍など)は別記事で実測したアナリスト予想の数字であり、確定した事実ではありません。予想は外れることがあります
  • 個別企業の業績が落ちた理由や、配当を出していない理由については、当サイトでは確認しておらず、この記事でも推測していません
  • この記事の数値は今回実測した18社に限った集計であり、欧州市場全体やラグジュアリー業種全体を代表するものではありません
  • 筆者はポルトガル在住で、インタラクティブ・ブローカーズ(IBKR)の口座から欧州株ETFを中心に保有しています(本記事に登場する銘柄を保有しているとは限りません)

この記事を書いた人:Kawa

ヨーロッパ在住30代・サイドFIRE中の兼業投資家。日本の証券会社では買えない欧州株を、現地から実際の数字で解説しています。詳しいプロフィール

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免責事項
本記事は情報提供を目的としたものであり、特定の金融商品の売買を推奨するものではありません。記載の配当利回り・PERは2026年9月3日時点で取得した情報にもとづいており、市場の変動により変更される場合があります。特定の銘柄が割安・割高であること、投資に適していることを示すものではありません。投資の最終判断はご自身の責任でお願いいたします。当サイトは本記事の情報に基づく損失について一切の責任を負いません。

Kawa
サイドFIRE生活中
ヨーロッパ在住30代。兼業投資家として株式投資、FX、不動産投資を行う。株式投資やFX取引では、ダウ理論とグランビルの法則を用いたテクニカル分析メインで、ファンダメンタルズ分析も組み合わせて投資判断を行う。欧州の不動産市場にも注力し、賃貸収入やキャピタルゲインを狙った長期的な投資を狙う。夢はボルゾイを飼うこと。
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