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この記事の結論
- ハノーバー再保険は日本の損害保険会社も再保険を任せる、世界有数の再保険グループ
- 魅力の核心:配当利回り約4.98%(2026年上半期の純利益は前年同期比+7%)
- 最大のリスク:ドイツの配当源泉税26.375%(条約超過分11.375%は外国税額控除の対象外)
- 買うなら:SBI・楽天・マネックスでは買えない→サクソバンク証券で1株 約46,600円から(推奨ロット3株が目安/1株でも負担率約1.32%と軽い)
ミュンヘン再保険、スイス再保険に続く「世界3大再保険グループ」の一角、ハノーバー再保険(Hannover Re/ティッカー:HNR1)。保険会社が抱えきれないリスクを引き受ける「保険の保険」を手がける会社で、日本の損害保険会社も再保険の引受先として利用しています。
同社の発表によると、2026年上半期の純利益は14億ユーロ(前年同期比+7%)、ROEは21.5%と目標の14%を大きく上回りました。配当利回りは約4.98%、PERは約11.1倍です。同じ再保険株でも、税制の違いでミュンヘン再保険やスイス再保険と比べたときの「手取り」の差が出てきます。
ハノーバー再保険株の基本データ(2026年8月21日時点)
| 株価 | 250.80ユーロ(1株 約46,600円) |
| 52週レンジ | 223.40〜281.20ユーロ |
| 時価総額 | 約303億ユーロ |
| PER | 約11.1倍(予想 約10.9倍) |
| 1株配当 | 12.5ユーロ |
| 配当利回り | 約4.98% |
| 上場市場 | フランクフルト証券取引所(Xetra) |
| 1年の株価騰落 | −1.6% |
ハノーバー再保険株を買うメリット
配当利回り4.98%、欧州の再保険株でも上位級
1株配当は12.5ユーロで、表面利回りは約4.98%です。インカムゲインを重視する投資家にとっては、日々の値動きに関わらず配当そのものが目を引く水準になります。
上半期純利益14億ユーロ、前年比+7%の増益
同社の発表によると、2026年上半期の純利益は14億ユーロで前年同期比+7%。再保険収益も129億ユーロ(為替調整後+0.7%)と、規模を維持しながら利益を伸ばしています。一時的な好調ではなく、着実な増益基調にあることを示す数字です。
ROE21.5%・ソルベンシー比率254%、資本効率と厚みを両立
同社の発表によると、ROE(自己資本利益率)は21.5%で、自社目標の14%超を大幅に上回りました。同時にソルベンシー比率(資本の健全性を示す指標)は254%で、目標の200%超を上回っています。利益を積極的に伸ばしながら、資本の余裕も確保できている状態です。
PER約11.1倍、利益に対して株価は控えめな水準
PERは約11.1倍(予想約10.9倍)です。増益・高ROEという業績内容に対して、株価は利益の11倍程度にとどまっています。割高感の少ない水準で、配当と業績の両方を見ながら投資判断ができる銘柄です。
ハノーバー再保険株を買うデメリット・リスク
ドイツの配当源泉税26.375%、超過分は取り戻せない
ドイツ株の配当には現地で26.375%が源泉徴収されます。日独租税条約の限度税率15%を超える11.375%は日本の外国税額控除の対象になりません。還付を受けるにはドイツ税務当局(BZSt)へ直接請求する必要があり、手続きの手間がかかります。配当利回りが約4.98%と高い分、この税負担の重さがそのまま手取りに響きます。
1年の株価騰落−1.6%、値上がり益は限定的
直近1年の株価騰落は−1.6%で、52週レンジも223.40〜281.20ユーロとそれほど大きくありません。増益や高ROEといった業績の良さが、この1年の株価上昇には直結していません。値上がり益を狙う銘柄というより、配当を軸に考える銘柄と捉えたほうが実態に近いといえます。
米国ADRはOTC市場のみ、SBI・楽天・マネックスでは買えない
ハノーバー再保険には米国預託証券(ADR、ティッカー:HVRRY)が存在しますが、ニューヨーク証券取引所にもナスダックにも上場しておらず、OTC(店頭市場)でのみ取引されています。楽天証券は「OTC市場の銘柄は新規の買付けを受け付けておりません」と明記しており、フランクフルト上場の原株・米国ADRのどちらの経路でも、日本の主要ネット証券からは購入できません。
再保険特有の利益変動、大口損害の予算差で振れる
同社の発表によると、損害再保険のコンバインド・レシオ(損害率+事業費率)は83.2%で、前年の88.4%から改善しました。大口損害の予算10億2,460万ユーロに対し、実績は7億8,470万ユーロと予算内に収まっています。これは今期の結果であって、裏を返せば再保険会社の利益は大口損害の発生状況によって年ごとに振れる構造だということでもあります。今後どの年も同じように予算内に収まると決まっているわけではありません。
ハノーバー再保険はどんな会社か
ハノーバー再保険は、保険会社が引き受けたリスクの一部をさらに引き受ける「再保険」を専門とする会社です。ミュンヘン再保険、スイス再保険と並ぶ世界3大再保険グループの一角とされ、会社の公式説明によると日本の損害保険会社も再保険の引受先として同社を利用しています。
直近の決算(2026年上半期)は次のとおりです。
| 指標 | 2026年上半期 |
|---|---|
| 純利益 | 14億ユーロ(前年同期比+7%) |
| 再保険収益 | 129億ユーロ(為替調整後+0.7%) |
| コンバインド・レシオ | 83.2%(前年88.4%から改善) |
| 大口損害(予算/実績) | 10億2,460万ユーロ/7億8,470万ユーロ |
| ROE | 21.5%(目標14%超) |
| ソルベンシー比率 | 254%(目標200%超) |
出典:ハノーバー再保険 公式プレスリリース「Hannover Re generates very good half-year result and remains on track to achieve full-year guidance」
配当と税金
1株配当は12.5ユーロ、表面利回りは約4.98%です。ただし手取りベースで見ると、実質利回りは表面より下がります。
ドイツの配当には現地で26.375%の源泉税がかかります。日独租税条約の限度税率は15%で、これを超える11.375%は日本の外国税額控除の対象外です。取り戻すにはドイツ税務当局(BZSt)へ直接請求する必要があり、2023年以降は電子提出が必須、請求期限は暦年末から4年以内とされています。日本側ではさらに、現地源泉後の金額に対して20.315%が課税されます。
外国税額控除や現地還付の請求をしない場合、税引き後の利回りの目安は約2.92%です(4.98%×(1−0.26375)×0.79685で算出)。
最新の株価チャートで水準を確認する
本記事の株価は2026年8月21日時点のものです。発注前に必ず最新の水準を確認してください。
ハノーバー再保険株の日本からの買い方
| 証券会社 | 取扱い |
|---|---|
| SBI証券 | ×(フランクフルト上場銘柄の取扱いなし) |
| 楽天証券 | ×(米国ADRはOTC市場のため新規買付不可と明記) |
| マネックス証券 | ×(フランクフルト上場銘柄の取扱いなし) |
国内主要ネット証券では買えません(詳しい理由はなぜSBI証券・楽天証券では欧州株が買えないのかを参照)。現物を買うなら、フランクフルト証券取引所に直接注文できるサクソバンク証券が現実的な選択肢です。
買うまでの流れ
- 口座開設を申し込む(オンラインで完結。マイナンバーと本人確認書類が必要)
- 審査・口座開設を待つ(通常は数営業日)
- 日本円を入金する
- ユーロに両替する
- ティッカー「HNR1」で検索し、株数を指定して発注
1株だけ買うと手数料負担は1.32%
| 買う株数 | 約定金額の目安 | 手数料 | 負担率 |
|---|---|---|---|
| 1株 | 約46,600円 | 613円 | 約1.32% |
| 3株 | 約139,700円 | 613円 | 約0.44% |
サクソバンク証券クラシックプランの手数料は約定金額の0.088%(最低3.3ユーロ=613円)です。1株買いでも負担率は約1.32%と軽めですが、負担率をさらに抑えたいなら3株単位が目安になります。
ハノーバー再保険株はどんな人に向くか
| 向く人 | 向かない人 |
|---|---|
| 配当(インカム)を重視する人 | NISAの非課税枠で保有したい人 |
| 欧州の保険・再保険セクターに分散したい人 | 短期の値上がり益を狙いたい人(直近1年は−1.6%) |
| 数株単位でまとめ買いできる人 | 1株だけを買いたい人(負担率が相対的に重くなる) |
NISAの非課税で持ちたい場合は、サクソバンク証券は対応していません。その場合はIB証券という選択肢もあります。
よくある質問
ハノーバー再保険株はSBI証券や楽天証券で買えますか?
買えません。上場はフランクフルト証券取引所(Xetra)のみで、米国ADR(HVRRY)もOTC市場でのみ取引されています。楽天証券は「OTC市場の銘柄は新規の買付けを受け付けておりません」と明記しています。
最低いくらから買えますか?
サクソバンク証券なら1株 約46,600円から購入できます。ただし手数料負担率を抑えたいなら、3株単位(約13万9,700円)でのまとめ買いが目安です。
配当にかかる税金はどうなりますか?
ドイツの現地源泉税26.375%が引かれたあと、日本側でさらに20.315%が課税されます。外国税額控除や現地還付の請求をしない場合、税引き後の利回りの目安は約2.92%です。
NISAで保有できますか?
サクソバンク証券はNISAに対応していません。NISAの非課税枠で持ちたい場合は、IB証券という選択肢もあります。
米国ADR(HVRRY)と原株(HNR1)は何が違いますか?
HVRRYはニューヨーク証券取引所・ナスダックには上場しておらず、OTC(店頭市場)でのみ取引されています。楽天証券をはじめ日本の主要ネット証券はOTC市場の銘柄の新規買付けを受け付けていないため、ADR経由でも購入できません。原株(HNR1)とほぼ同じ値動きをしますが、上場している市場と表示通貨が異なります。
まとめ
- メリット:配当利回り約4.98%/上半期純利益14億ユーロで前年比+7%/ROE21.5%で目標14%を大幅に上回る資本効率
- デメリット:ドイツの配当源泉税26.375%(超過分11.375%は控除対象外)/直近1年の株価騰落は−1.6%と横ばい/米国ADRはOTC市場のみでSBI・楽天・マネックスでは買えない
- 買うならサクソバンク証券で1株約46,600円から。手数料負担率を抑えるなら3株単位が目安
この記事の検証方法
- 手数料はサクソバンク証券の公式手数料表から計算しています
- 株価・為替レートは本文記載の基準日に実測した値です
- 業績・配当は企業の公式IR資料(一次資料)を出典としています
- 筆者はヨーロッパ在住で、インタラクティブ・ブローカーズ(IBKR)の口座で欧州株を実際に保有しています
この記事を書いた人:Kawa
ヨーロッパ在住30代・サイドFIRE中の兼業投資家。日本の証券会社では買えない欧州株を、現地から実際の数字で解説しています。詳しいプロフィール
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免責事項
本記事は情報提供を目的としたものであり、特定の銘柄の売買を推奨するものではありません。記載の株価・為替レート・手数料・税制は2026年8月21日時点で確認した情報に基づいており、変更される場合があります。業績数値はハノーバー再保険社の公表資料に基づきます。実際の取引条件および税務の取扱いは、各証券会社の公式サイトおよび税務専門家にご確認ください。投資の最終判断はご自身の責任でお願いいたします。当サイトは本記事の情報に基づく損失について一切の責任を負いません。

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