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この記事の結論
- E.ON株はSBI・楽天・マネックスでは買えない(上場はフランクフルトのみ)
- 現物を買うならサクソバンク証券が現実的(1株 約3,232円)
- 最低手数料の関係で20株単位のまとめ買いが目安
- 最大の注意点:1株買いは手数料負担18.95%+NISA不可+ドイツの配当源泉税26.375%
ドイツの電力株には、2020年に事業を交換した2社があります。発電を担うRWEと、配電網とエネルギー小売りを担うE.ON(イーオン/ティッカー:EOAN)です。同じ「ドイツの電力会社」という括りでも、この事業交換によって2社の性格は正反対になりました。E.ONは発電所を持たず、欧州で約4,700万顧客を抱える配電網とエネルギー小売りに集中しています。
この記事ではE.ON株の株価・業績・買い方を解説します。配電網ビジネスは規制料金で収益が安定する一方、大きな成長も見込みにくいという特徴があります。配当利回り約3.27%のこの銘柄を、SBI・楽天・マネックスで買えない理由と合わせて整理します。
E.ON株の基本データ(2026年8月21日時点)
| 株価 | 17.41ユーロ(1株 約3,232円) |
| 52週レンジ | 14.60 〜 20.39ユーロ |
| 時価総額 | 約455億ユーロ |
| PER | 約13.5倍(予想 約14.9倍) |
| 配当利回り | 約3.27%(1株配当 0.57ユーロ) |
| 上場市場 | フランクフルト証券取引所(Xetra) |
| 1年の株価騰落 | +11.5% |
為替レートは1ユーロ=185.66円(2026年8月21日のECB参照レート)で計算しています。
結論:E.ON株の買い方は実質2つ
| 方法 | 現物保有 | 現実的な必要資金 | 向いている人 |
|---|---|---|---|
| ①サクソバンク証券で現物を買う | ◎ できる | 約6万4,600円〜(20株単位が目安) | 配当を長期で受け取りたい人 |
| ②CFDで値幅を狙う | × できない | 数万円〜(レバレッジ) | 短期で売買したい人 |
なぜSBI・楽天・マネックスでは買えないのか
E.ONが上場しているのはフランクフルト証券取引所(Xetra)です。米国預託証券(ADR:EONGY)はOTC市場のみの取扱いで、NYSE・NASDAQには上場していません。楽天証券はOTC市場の銘柄について「新規の買付けを受け付けておりません」と明記しており、SBI証券・マネックス証券でも同様にフランクフルト上場株は取り扱っていません。
この構造は他の欧州株にも共通しています。詳しい仕組みはなぜSBI・楽天では欧州株が買えないのかで整理しています。
方法①:サクソバンク証券で現物を買う
サクソバンク証券クラシックコースの手数料は約定金額の0.088%、最低3.3ユーロ(約613円)です。株価17.41ユーロのE.ONを1株だけ買うと手数料負担率は18.95%にもなりますが、20株単位でまとめ買いすれば負担率は0.95%まで下がります。
| 買う株数 | 約定金額の目安 | 手数料 | 負担率 |
|---|---|---|---|
| 1株 | 約3,232円 | 613円 | 18.95% |
| 20株 | 約64,600円 | 613円 | 0.95% |
20株の必要資金は株価分(約6万4,600円)に手数料(3.3ユーロ・約613円)を加えた金額が目安です。
「発電しない電力会社」、直近12ヶ月の純利益は33.8億ユーロ
E.ONはドイツ最大の配電網・エネルギー小売会社で、欧州全体で約4,700万顧客を抱えています。もともとはRWEと同じく発電事業も手がけていましたが、2020年にRWEと事業を交換し、発電から撤退して配電網に集中する構成に転換しました。同じドイツの電力株でも、発電を担うRWEと配電を担うE.ONでは事業の性格が正反対になっています。
直近12ヶ月の純利益は33億8,000万ユーロ(前年比+7.3%)、EPSは1.29ユーロ、配当性向は44%です。会社発表によると、2026年上半期の調整純利益は約19億ユーロ(前年同期比+5%)でした。配電網ビジネスは規制料金によって収益が安定しやすい一方、発電事業のような大きな成長は見込みにくい構造です。
配当利回り3.27%、税引き後の実質は約1.92%
E.ONの1株配当は0.57ユーロで、表面利回りは約3.27%です。ただし外国税額控除や現地での還付請求をしない場合、税引き後の実質利回りの目安は約1.92%まで下がります(3.27% ×(1−0.26375)× 0.79685で計算)。
ドイツの配当源泉税は26.375%です。日独租税条約の限度税率15%を超える11.375%分は、日本の外国税額控除の対象外となります。この超過分を取り戻すにはドイツ税務当局(BZSt)へ直接請求する必要があり、2023年以降は電子提出が必須、請求期限は暦年末から4年以内です。日本側でも現地源泉徴収後の金額にさらに20.315%が課税されます。欧州株の配当課税の違いは欧州の高配当株ランキングでも国別に取り上げています。
買う前に知っておくべきこと
1株だけ買うと手数料負担率は18.95%に達します。株価3,232円分の約定金額に対して最低手数料613円がそのままかかるため、少額でお試し買いをすると手数料だけで元本の2割近くが消える計算です。E.ONを買うなら20株単位でのまとめ買いを前提に検討してください。
またサクソバンク証券はNISAに対応していません。ユーロ建てなので為替の影響も受けます(本記事の計算は1ユーロ=185.66円で計算)。事業面では、配電網は規制料金で収益が安定する一方、発電事業のような大きな成長は見込みにくい点も踏まえておいてください。
最新の株価チャートで水準を確認する
本記事の株価は2026年8月21日時点のものです。発注前に必ず最新の水準を確認してください。
よくある質問
RWEとE.ONの違いは何ですか?
両社は2020年に事業を交換しました。RWEは発電事業(火力・再生可能エネルギー)に集中し、E.ONは発電から撤退して配電網とエネルギー小売りに集中しています。同じドイツの電力株でも、発電を担うか配電を担うかで事業の性格は正反対です。
1株だけ買うことはできますか?
制度上は1株から購入できますが、サクソバンク証券の最低手数料(3.3ユーロ・約613円)が一律にかかるため、1株買いの手数料負担率は18.95%に達します。手数料負担を抑えたい場合は20株単位(負担率0.95%)でのまとめ買いが現実的です。
配当利回り3.27%はそのまま手取りになりますか?
なりません。ドイツの配当源泉税26.375%のうち、日独租税条約の限度税率15%を超える11.375%分は日本の外国税額控除の対象外で、取り戻すにはドイツ税務当局(BZSt)へ直接請求が必要です。日本側でもさらに20.315%が課税されるため、外国税額控除・還付請求をしない場合の実質利回りは約1.92%程度まで下がります。
まとめ
同じ電力セクターでは、送配電網に投資するスペインのイベルドローラも似た手順でサクソバンク証券から買えます。
- E.ONはフランクフルト上場。米国ADR(EONGY)はOTC銘柄で楽天証券は新規買付不可
- 2020年にRWEと事業を交換し、発電から撤退して配電網とエネルギー小売りに集中。同じドイツ電力株でもRWEとは性格が正反対
- 直近12ヶ月の純利益は33.8億ユーロ(+7.3%)、会社発表による2026年上半期の調整純利益は約19億ユーロ(+5%)
- 現物を持つならサクソバンク証券が実質的な選択肢。1株約3,232円、20株単位が現実的
- 1株買いは手数料負担率18.95%と重く、まとめ買いが前提
- 配当利回り約3.27%は独源泉税26.375%により実質約1.92%程度まで目減りする
- NISAは使えない
| こんな人は | やり方 |
|---|---|
| 20株単位でまとめ買いできる | サクソバンク証券で現物 |
| NISAの非課税で持ちたい | IB証券という選択肢もある(比較記事へ) |
| 短期の値動きだけ取りたい | CFD(現物保有はできない) |
この記事の検証方法
- 手数料はサクソバンク証券の公式手数料表から計算しています
- 株価・為替レートは本文記載の基準日に実測した値です
- 業績・配当は企業の公式IR資料(一次資料)のみを出典としています
- 筆者はヨーロッパ在住で、インタラクティブ・ブローカーズ(IBKR)の口座で欧州株を実際に保有しています
この記事を書いた人:Kawa
ヨーロッパ在住30代・サイドFIRE中の兼業投資家。日本の証券会社では買えない欧州株を、現地から実際の数字で解説しています。詳しいプロフィール
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免責事項
本記事は情報提供を目的としたものであり、特定の銘柄の売買を推奨するものではありません。記載の株価・為替レート・手数料・税制は2026年8月21日時点で確認した情報に基づいており、変更される場合があります。業績数値はE.ON社の公表資料に基づきます。実際の取引条件および税務の取扱いは、各証券会社の公式サイトおよび税務専門家にご確認ください。投資の最終判断はご自身の責任でお願いいたします。当サイトは本記事の情報に基づく損失について一切の責任を負いません。

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