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この記事の結論
- ユーロフィンは、食品や医薬品、水や土壌を分析して安全かどうかを調べる試験ラボの世界大手で、日本にも複数の拠点を持つ会社です
- 魅力の核心:実測(stockanalysis.comの統計)によると、発行済株式数は1年で3.69%減少し、自社株買いが継続しています
- 最大のリスク:実測によるとPERは約28.96倍で、配当利回りは約0.98%と低い水準です
- 買うなら:SBI・楽天・マネックスでは買えない→サクソバンク証券で1株 約13,700円から(推奨ロット3株が目安/1株からでも手数料負担率は約2.98%と軽い)
日本に複数の拠点を持つ検査ラボの世界大手。ユーロフィン・サイエンティフィックは、食品や医薬品、水や土壌を分析して安全かどうかを調べる試験ラボの世界大手で、ユーロネクスト・パリに上場しています。日本には、元は藤沢薬品工業の子会社として1996年に設立され、2018年11月にアステラス製薬グループから移管された医薬品分析拠点「ユーロフィン バイオファーマ プロダクトテスティング京都」をはじめ、複数の拠点があります。
実測(stockanalysis.comの統計)によると、発行済株式数は1億7,360万株で前年比−3.69%と減少しており、自社株買いが継続しています。
同業種の対比先としては、検査・認証のSGS(瑞)やインターテック(英)がしばしば挙げられます。ユーロフィンの「今」を、株価・業績・買い方の順に見ていきます。
ユーロフィン株の基本データ(2026年8月25日時点)
| 株価 | 73.84ユーロ(1株 約13,700円) |
| 52週レンジ | 54.86〜74.32ユーロ |
| 時価総額 | 約128.6億ユーロ |
| PER | 約28.96倍(予想 約16.75倍) |
| 配当利回り | 0.98%(1株配当 0.72ユーロ) |
| 上場市場 | ユーロネクスト・パリ |
| 1年の株価騰落 | +10.64% |
発行済株式−3.69%という事実|ユーロフィン株の魅力
発行済株式数は1年で3.69%減少、自社株買いが継続中(実測)
実測(stockanalysis.comの統計)によると、発行済株式数は1億7,360万株で前年比−3.69%です。会社発表によると2026年3月31日付で616万3,000株(発行済の3.38%)を消却し、消却後の発行済株式は1億7,600万株になりました。2025年4月からの第6次プログラム、2026年4月からの第7次プログラムとも、発行済株式の最大4.5%の取得を認めています。
投資家にとっては、1株あたりの取り分が自社株買いによって増える構造が続いているという事実を確認できる材料です(今後の消却規模を保証するものではありません)。
純利益4億1,610万ユーロ、前年の3億5,630万ユーロから増加(2025年12月期)
実測の年次損益によると、2025年12月期の売上高は72億9,600万ユーロ(前年比+4.96%)、営業利益は9億6,370万ユーロ、純利益は4億1,610万ユーロ(前年3億5,630万ユーロ)、EPSは2.23ユーロでした。直近12か月(2026年6月末まで)では売上高73億8,600万ユーロ、純利益4億6,990万ユーロ、EPS2.56ユーロとなっています。
投資家にとっては、売上・利益の両方が前年から積み上がっているという実額を確認できる材料です(今後の水準を保証するものではありません)。
日本に複数の分析拠点を持つ検査大手(京都の医薬品分析ラボほか)
会社発表によると、日本には複数の拠点があります。ユーロフィン バイオファーマ プロダクトテスティング京都は、元は藤沢薬品工業の子会社として1996年に設立され、2018年11月にアステラス製薬グループからユーロフィングループに移管された医薬品分析の拠点です。農薬の登録試験を行うユーロフィン アグロサイエンス ジャパンもあり、会社発表によると2020年11月にタイヨウテクノリサーチを買収し、日本の環境検査で首位になったとされています。
投資家にとっては、日本国内に複数の分析拠点を実際に持つ会社であるという事実を、単なる「海外の大手」以上の接点として確認できる材料です。
1株配当は0.72ユーロで、前年の0.60ユーロから+20%
実測の配当履歴によると、直近の1株配当は2026年4月28日権利落ちの0.720ユーロで、前年の0.600ユーロから+20%でした。表面利回りは株価73.84ユーロに対し約0.98%です。
投資家にとっては、配当額そのものは増えているという実績を確認できる材料です(表面利回りが低い点は次節で扱います。今後の増配を保証するものではありません)。
PER28.96倍という数字|先に知っておきたいリスク
PER28.96倍・配当利回り0.98%で、割高感と低配当が同居
実測によると、PERは約28.96倍(予想PERは約16.75倍)です。株価は1年で+10.64%上昇し、52週高値74.32ユーロのすぐ下にあります。配当利回りは約0.98%と低く、配当を目当てに持つ銘柄ではありません。
投資家にとっては、実績PERの水準と52週高値に近い株価位置、そして低い配当利回りをあわせて確認しておく必要がある、ということです。
買収を重ねて成長してきた会社という性質
会社発表によると、2026年通期は有機成長に加えて買収による売上寄与2億5,000万ユーロを見込んでいます(出典:報道)。ユーロフィンはこれまでも買収を重ねて成長してきた会社です。
投資家にとっては、買収が止まったときに同じ伸びが続くかどうかは当サイトでは分からない、という点を踏まえておく必要があります。
空売り業者のレポートと会社の反論(2024年6月)
報道によると、2024年6月24日に空売り業者Muddy Waters Researchが同社に対する空売りポジションを公表し、経営や会計をめぐる疑義を主張するレポートを出しました。同社は「不正確で偏りがあり誤解を招く」「連結財務諸表に誤りがある証拠は示されていない」と反論しています。
投資家にとっては、空売り業者がレポートを出し、会社が反論したという事実関係がある、ということです。当サイトはどちらの主張の中身も検証していません。
Lactalisからの10億ユーロ超の賠償請求は係争中
報道によると、仏乳業大手Lactalisが、2017年の乳児のサルモネラ感染をめぐり同社の検査に問題があったと主張し、10億ユーロを超える賠償を求めているとされています。
この件は係争中であり、責任の所在も金額も当サイトでは確認できていません。当サイトではこの件について結論を述べません。
創業家が握る議決権は約65.8%
報道によると、創業者側のAnalytical Bioventures SCAは発行済株式の約3分の1を保有しています。2年以上保有した登録株式に2倍の議決権が付く定款規定により、議決権では約65.8%を握るとされています。
投資家にとっては、議決権の構成比という事実を把握しておく必要がある、ということです(当サイトではこの比率についての評価は述べません)。
ユーロフィンは食品・医薬品・水や土壌の分析で稼ぐ会社
ユーロフィン・サイエンティフィックは、食品や医薬品、水や土壌を分析して安全かどうかを調べる試験ラボの世界大手です。ユーロネクスト・パリに上場しており(ティッカー:ERF)、時価総額は約128.6億ユーロです。
日本との接点としては、医薬品分析を手がけるユーロフィン バイオファーマ プロダクトテスティング京都、農薬の登録試験を行うユーロフィン アグロサイエンス ジャパンなど複数の拠点があります(詳しくは前節)。
会社発表によると、2026年上半期の売上高は37億0,100万ユーロ、調整後EBITDAマージンは23.7%(前年から130ベーシスポイント拡大)、有機成長は+2.7%、フリーキャッシュフローは4億0,300万ユーロ(前年比+46%)でした(出典:報道)。2026年通期の見通しは、有機成長「中程度の一桁」、買収による売上寄与2億5,000万ユーロとされています(出典:報道)。
同業種の対比先としては、検査・認証のSGS(瑞)やインターテック(英)がしばしば挙げられます。国・事業内容・配当方針は銘柄ごとに異なります。
1株配当0.72ユーロと、フランスの源泉税10%
ユーロフィンの1株配当は0.720ユーロ、実測の表面利回りは約0.98%です。配当は年1回で、直近は2026年4月28日が権利落ち日でした。前年の1株配当は0.600ユーロで、+20%の増配です。
フランスの配当源泉税は日仏租税条約の限度税率10%です。ドイツ(26.375%)・スイス(35%)より有利な水準です。日本側ではさらに、現地源泉後の金額に20.315%が課税されます。
外国税額控除や現地還付請求をしない場合の税引き後の目安は0.70%です(0.98%×(1−0.1)×0.79685で計算)。
チャートでERFの今の株価水準を見る
本記事の株価は2026年8月25日時点のものです。発注前に必ず最新の水準を確認してください。
※下のチャートは米国ADR(ERFSF・米ドル建て)です。原株とほぼ同じ値動きをしますが、表示通貨が異なります。
日本から買う方法と、1株あたりの手数料負担率2.98%
ユーロフィンの上場市場はユーロネクスト・パリのみで、ティッカーは「ERF」です。米国預託証券(ADR、ティッカー:ERFSF)も存在しますが、これはOTC(店頭市場)でのみ取引されており、ニューヨーク証券取引所にもナスダックにも上場していません。
| 証券会社 | ユーロフィン株の取扱い |
|---|---|
| SBI証券 | × 取扱いなし |
| 楽天証券 | × 「OTC市場の銘柄は新規の買付けを受け付けておりません」と明記 |
| マネックス証券 | × 取扱いなし |
企業の規模ではなく、上場している市場だけで買えるかどうかが決まります。この仕組みについてはなぜSBI証券・楽天証券では欧州株が買えないのかで詳しく解説しています。
サクソバンク証券で買う流れ
- 口座開設を申し込む(オンラインで完結。マイナンバーと本人確認書類が必要)
- 審査・口座開設を待つ(通常は数営業日)
- 日本円を入金する
- ユーロに両替する
- ティッカー「ERF」で検索し、株数を指定して発注
手数料(サクソバンク証券クラシック)
| 買う株数 | 約定金額の目安 | 手数料 | 負担率 |
|---|---|---|---|
| 1株 | 約13,700円 | 409円 | 約2.98% |
| 3株 | 約41,100円 | 409円 | 約0.99% |
手数料は約定金額の0.088%、最低2.20ユーロ(約409円)です。パリ市場は最低手数料が2.20ユーロと他市場より安く、1株からでも手数料負担率は約2.98%と軽い水準です。3株(約41,100円)まとめると0.99%まで下がります。
ユーロフィン株が向く人・向かない人
| 向く人 | 理由 |
|---|---|
| 自社株買いの継続を重視する人 | 発行済株式数は1年で3.69%減少 |
| 日本国内に実際の拠点を持つ会社を知りたい人 | 京都の医薬品分析ラボなど複数拠点 |
| 実額で業績の伸びを確認したい人 | 純利益は4億1,610万ユーロで前年の3億5,630万ユーロから増加 |
| 向かない人 | 理由 |
|---|---|
| 割高なPERを避けたい人 | PERは約28.96倍(予想PERは約16.75倍) |
| 配当を目的に持ちたい人 | 配当利回りは約0.98%と低い |
| NISAの非課税で持ちたい人 | サクソバンク証券はNISA非対応(IB証券という選択肢もある) |
ユーロフィン株のよくある質問
ユーロフィン株はSBI証券や楽天証券で買えますか?
買えません。上場市場がユーロネクスト・パリのみのためです。米国預託証券(ERFSF)はOTC市場のみの扱いで、楽天証券は「OTC市場の銘柄は新規の買付けを受け付けておりません」と明記しています。
NISAで保有できますか?
サクソバンク証券はNISAに対応していません。特定口座または一般口座での取引となります。NISAの非課税枠で欧州株を持ちたい場合は、IB証券という選択肢もあります。
チャートのADR(ERFSF)と実際に買う株(ERF)は違いますか?
チャートに使っている米国ADR(ERFSF)はOTC市場でのみ取引されており、原株(ERF、ユーロネクスト・パリ上場)とほぼ同じ値動きをしますが、表示通貨が異なります。日本から実際に買うのはユーロネクスト・パリに上場する原株(ERF)です。
空売り業者のレポートは信用してよいですか?
2024年6月24日に空売り業者Muddy Waters Researchが経営や会計をめぐる疑義を主張するレポートを公表し、同社は「不正確で偏りがあり誤解を招く」と反論しています。当サイトはどちらの主張の中身も検証していないため、信用できるかどうかについての判断は述べません。
Lactalisからの賠償請求は投資判断にどう影響しますか?
Lactalisは2017年の乳児のサルモネラ感染をめぐり、同社の検査に問題があったと主張して10億ユーロを超える賠償を求めているとされています(報道)。この件は係争中であり、責任の所在も金額も当サイトでは確認できていないため、投資判断への影響について当サイトでは述べません。
まとめ:発行済株式は3.69%減、Lactalis訴訟とMuddy Watersの疑義は係争中
- メリット:発行済株式数は1年で3.69%減少し自社株買いが継続/純利益は4億1,610万ユーロで前年の3億5,630万ユーロから増加/日本に複数の分析拠点(京都の医薬品分析ラボほか)
- デメリット:PERは約28.96倍・配当利回りは約0.98%で割高感と低配当が同居/買収を重ねて成長してきた会社という性質/Lactalisからの10億ユーロ超の賠償請求は係争中、空売り業者のレポートに会社が反論中
- 買い方:SBI・楽天・マネックスでは買えず、サクソバンク証券なら1株約13,700円から。3株まとめると手数料負担率は0.99%
この記事の検証方法
- 手数料はサクソバンク証券の公式手数料表から計算しています
- 株価・為替レートは本文記載の基準日に実測した値です
- 業績・配当は企業の公式IR資料(一次資料)を基本とし、公式資料で確認できなかった項目は本文中に出典を明記しています
- 筆者はポルトガル在住で、インタラクティブ・ブローカーズ(IBKR)の口座から欧州株ETFを中心に保有しています(本記事の銘柄を保有しているとは限りません)
この記事を書いた人:Kawa
ヨーロッパ在住30代・サイドFIRE中の兼業投資家。日本の証券会社では買えない欧州株を、現地から実際の数字で解説しています。詳しいプロフィール
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免責事項
本記事は情報提供を目的としたものであり、特定の銘柄の売買を推奨するものではありません。記載の株価・為替レート・手数料・税制は2026年8月25日時点で確認した情報に基づいており、変更される場合があります。業績数値はユーロフィンの公表資料および報道に基づきます。実際の取引条件および税務の取扱いは、各証券会社の公式サイトおよび税務専門家にご確認ください。投資の最終判断はご自身の責任でお願いいたします。当サイトは本記事の情報に基づく損失について一切の責任を負いません。

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