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この記事の結論
- クノールブレムゼ(ドイツ)は鉄道車両と商用車のブレーキシステムを手がける世界大手の会社。日本ではJR東日本のE5系・E6系新幹線向けにブレーキシステムを供給した実績が報じられています
- 魅力の核心:直近12ヶ月の純利益は+38.6%
- 最大のリスク:実績PERは28.2倍(予想PERは約20.3倍)
- 買うなら:SBI・楽天・マネックスでは買えない→サクソバンク証券で1株 約19,100円から(推奨ロットは10株単位が目安/1株だと手数料負担率は約3.21%と重くなります)
新幹線のブレーキと聞けば、日本メーカーの製品を思い浮かべる方が多いかもしれません。しかし報道によると、JR東日本のE5系・E6系新幹線には、ドイツのクノールブレムゼ製のブレーキシステムが採用されています。
クノールブレムゼは鉄道車両と商用車の両方でブレーキシステムを手がける世界大手です。2026年上半期の受注残高は78億8,700万ユーロで、前年の73億2,600万ユーロから+7.7%伸びています。直近12ヶ月の純利益は+38.6%です。
鉄道と商用車という2つの景気循環にまたがる事業構造を持つ、この会社の「今」を、株価・業績・買い方の順に見ていきます。
クノールブレムゼ株の基本データ(2026年8月22日時点)
| 株価 | 102.80ユーロ(1株 約19,100円) |
| 52週レンジ | 77.40〜115.60ユーロ |
| 時価総額 | 約166億ユーロ |
| PER | 約28.2倍(予想 約20.3倍) |
| 配当利回り | 約1.85%(1株配当 1.9ユーロ) |
| 上場市場 | フランクフルト証券取引所(Xetra) |
| 1年の株価騰落 | +14.03% |
クノールブレムゼ株を買うメリット
受注残高78億8,700万ユーロ、前年比+7.7%
2026年上半期時点の受注残高は78億8,700万ユーロで、前年同時期の73億2,600万ユーロから+7.7%増えています(出典:クノールブレムゼ公式IR)。
投資家にとっては、今後の売上に転換していく仕事の量そのものが積み上がっているということです。
鉄道部門は利益率17.1%、商用車部門は11.7%と両部門で改善
会社発表によると、2026年上半期の営業利益率は鉄道部門が17.1%(+1.1ポイント)、商用車部門が11.7%(+1.8ポイント)と、いずれも前年から改善しました。
投資家にとっては、性質の異なる2つの事業がそれぞれ収益性を高めている、という材料です。
JR東日本のE5系・E6系新幹線向けにブレーキシステムを供給(報道)
報道によると、クノールブレムゼはJR東日本のE5系・E6系新幹線向けにブレーキシステムを供給した実績があります。日本法人も設置されています。
投資家にとっては、日本の鉄道インフラという極めて高い信頼性が要求される現場で採用された実績がある、という技術力の裏付けになります。
2030年目標「Growth Beyond」戦略で売上100億ユーロを掲げる
会社発表によると、クノールブレムゼは2030年に向けた成長戦略「Growth Beyond」で、売上100億ユーロ・営業EBIT利益率約16%を目標に掲げています。
投資家にとっては、現状維持ではなく規模拡大と収益性向上の両方を会社自身が目標として示している、ということです。
クノールブレムゼ株を買うデメリット・リスク
実績PER28.2倍、予想20.3倍とのギャップは期待の先行
実績PERは約28.2倍である一方、予想PERは約20.3倍です。
投資家にとっては、市場がすでに将来の増益を織り込んで株価を評価しているということです。実際の増益ペースがこの期待に届かない場合、株価が調整する余地があります。
商用車部門の利益率11.7%は鉄道部門の17.1%より低く、景気循環の影響を受けやすい
商用車部門の営業利益率は改善したとはいえ11.7%で、鉄道部門の17.1%より低い水準です。報道によると、北米のトラック市場の低迷など、商用車部門は景気循環の影響を受けやすいとされています。鉄道インフラ投資にも周期性があります。
投資家にとっては、両部門とも足元は改善していても、景気局面によっては利益率が再び押し下げられる可能性がある、ということです。
配当源泉税26.375%、日本の外国税額控除の対象外は11.375%分
ドイツの配当源泉税は26.375%です。日独租税条約の限度税率15%を超える11.375%分は日本の外国税額控除の対象外で、還付を受けるにはドイツ税務当局(BZSt)へ直接請求する必要があります。
投資家にとっては、配当利回り自体が約1.85%と高くないため影響額は小さいものの、控除されない税負担があること自体は把握しておく必要がある、ということです。
1株買いの手数料負担率は約3.21%と重い
サクソバンク証券クラシックの最低手数料は3.3ユーロ(約613円)です。クノールブレムゼは1株約19,100円のため、1株買いの手数料負担率は約3.21%に達します。10株(約19万900円)まとめて買った場合は約0.32%まで下がります。
投資家にとっては、他の欧州株より単価が高いこの銘柄を1株単位で買うと、手数料の割合が相対的に重くなる、ということです。
クノールブレムゼ(ドイツ)はどんな会社か
クノールブレムゼは、鉄道車両と商用車のブレーキシステムで世界大手のドイツ企業です。事業は「鉄道車両」と「商用車」の2部門に分かれています。
日本との接点もあります。報道によると、JR東日本のE5系・E6系新幹線向けにブレーキシステムを供給した実績があり、日本法人も置かれています。
直近の決算では、2026年上半期の売上高は40億8,000万ユーロ(前年同期比+3.1%、既存事業ベースも+3.1%)、営業EBITは5億6,600万ユーロ(利益率13.9%、+1.3ポイント)、1株利益は2.03ユーロ(同+19.4%)でした(出典:クノールブレムゼ公式 https://newsroom.knorr-bremse.com/en/knorr-bremse-delivers-strong-second-quarter-results-and-launches-growth-beyond-strategy)。会社発表によると、鉄道部門・商用車部門ともに利益率が改善しており、受注残高も前年から+7.7%伸びています。2030年に向けては「Growth Beyond」戦略で売上100億ユーロ・営業EBIT利益率約16%を目標に掲げています。
配当と税金
クノールブレムゼの1株配当は1.9ユーロ、表面利回りは約1.85%です。
ドイツの現地源泉税は26.375%です。日独租税条約の限度税率15%を超える11.375%分は、日本の外国税額控除の対象外となります。この分の還付を受けるには、ドイツ税務当局(BZSt)へ直接請求する必要があり、2023年以降は電子提出が必須、請求期限は暦年末から4年以内です。日本側ではさらに、現地源泉後の金額に20.315%が課税されます。
外国税額控除や現地還付請求をしない場合、税引き後の実質利回りの目安は約1.08%です(計算式:1.85% ×(1−0.26375)× 0.79685)。
最新の株価チャートで水準を確認する
本記事の株価は2026年8月22日時点のものです。発注前に必ず最新の水準を確認してください。
クノールブレムゼ株の日本からの買い方
クノールブレムゼの上場市場はフランクフルト証券取引所(Xetra)のみで、ティッカーは「KBX」です。米国預託証券(ADR、ティッカー:KNRRY)も存在しますが、これはOTC(店頭市場)でのみ取引されており、ニューヨーク証券取引所にもナスダックにも上場していません。
| 証券会社 | クノールブレムゼ株の取扱い |
|---|---|
| SBI証券 | × 取扱いなし |
| 楽天証券 | × 「OTC市場の銘柄は新規の買付けを受け付けておりません」と明記 |
| マネックス証券 | × 取扱いなし |
企業の規模ではなく、上場している市場だけで買えるかどうかが決まります。この仕組みについてはなぜSBI証券・楽天証券では欧州株が買えないのかで詳しく解説しています。
サクソバンク証券で買う流れ
- 口座開設を申し込む(オンラインで完結。マイナンバーと本人確認書類が必要)
- 審査・口座開設を待つ(通常は数営業日)
- 日本円を入金する
- ユーロに両替する
- ティッカー「KBX」で検索し、株数を指定して発注
手数料(サクソバンク証券クラシック)
| 買う株数 | 約定金額の目安 | 手数料 | 負担率 |
|---|---|---|---|
| 1株 | 約19,100円 | 613円 | 約3.21% |
| 10株 | 約19万900円 | 613円 | 約0.32% |
手数料は約定金額の0.088%、最低3.3ユーロ(約613円)です。クノールブレムゼは他の欧州株より1株単価が高いため、1株買いの手数料負担率は約3.21%と重くなります。10株単位のまとめ買いにすると負担率は約0.32%まで下がります。
クノールブレムゼ株はどんな人に向くか
| 向く人 | 理由 |
|---|---|
| 鉄道・商用車という実需に連動した銘柄に投資したい人 | 受注残高が前年比+7.7%と積み上がっている |
| 日本の鉄道インフラとの接点がある会社に関心がある人 | JR東日本のE5系・E6系新幹線向け供給実績が報じられている |
| 10株単位でまとめ買いできる人 | 手数料負担率が約0.32%まで下がる |
| 向かない人 | 理由 |
|---|---|
| NISAの非課税で持ちたい人 | サクソバンク証券はNISA非対応(IB証券という選択肢もある) |
| 割高感のある株を避けたい人 | 実績PERは28.2倍と高め |
| 1株単位でしか買う予定がない人 | 手数料負担率が約3.21%と重くなる |
よくある質問
クノールブレムゼ株はSBI証券や楽天証券で買えますか?
買えません。上場市場がフランクフルト証券取引所(Xetra)のみのためです。米国預託証券(KNRRY)はOTC市場のみの扱いで、楽天証券は「OTC市場の銘柄は新規の買付けを受け付けておりません」と明記しています。
最低いくらから買えますか?
1株約19,100円から購入できます。ただし手数料負担率は1株で約3.21%と重いため、10株単位(約19万900円)でのまとめ買いが目安です。
配当にかかる税金はどうなりますか?
ドイツの現地源泉税26.375%に加え、日本側でさらに20.315%が課税されます。外国税額控除や現地還付請求をしない場合、税引き後の実質利回りの目安は約1.08%です。
NISAで保有できますか?
サクソバンク証券はNISAに対応していません。特定口座または一般口座での取引となります。NISAの非課税枠で欧州株を持ちたい場合は、IB証券という選択肢もあります。
米国ADR(KNRRY)とドイツ本国株(KBX)はどちらを買うべきですか?
米国ADR(KNRRY)はOTC市場でのみ取引されており、NASDAQには上場していません。サクソバンク証券では本国の上場市場であるフランクフルト証券取引所(Xetra)のKBXを直接取引できるため、本記事ではこちらを前提に解説しています。
まとめ
- メリット:受注残高78億8,700万ユーロで前年比+7.7%/鉄道部門17.1%・商用車部門11.7%と両部門で利益率改善/JR東日本のE5系・E6系新幹線向けにブレーキシステムを供給した実績が報じられている
- デメリット:実績PERは28.2倍で予想20.3倍との差は期待の先行/商用車部門は利益率11.7%と鉄道部門より低く景気循環の影響を受けやすい/配当源泉税26.375%のうち11.375%は外国税額控除の対象外
- 買い方:SBI・楽天・マネックスでは買えず、サクソバンク証券なら1株約19,100円から。ただし1株買いの手数料負担率は約3.21%と重く、10株単位のまとめ買いで約0.32%まで下がる
この記事の検証方法
- 手数料はサクソバンク証券の公式手数料表から計算しています
- 株価・為替レートは本文記載の基準日に実測した値です
- 業績・配当は企業の公式IR資料(一次資料)を出典としています
- 筆者はヨーロッパ在住で、インタラクティブ・ブローカーズ(IBKR)の口座で欧州株を実際に保有しています
この記事を書いた人:Kawa
ヨーロッパ在住30代・サイドFIRE中の兼業投資家。日本の証券会社では買えない欧州株を、現地から実際の数字で解説しています。詳しいプロフィール
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免責事項
本記事は情報提供を目的としたものであり、特定の銘柄の売買を推奨するものではありません。記載の株価・為替レート・手数料・税制は2026年8月22日時点で確認した情報に基づいており、変更される場合があります。業績数値はクノールブレムゼ社の公表資料に基づきます。実際の取引条件および税務の取扱いは、各証券会社の公式サイトおよび税務専門家にご確認ください。投資の最終判断はご自身の責任でお願いいたします。当サイトは本記事の情報に基づく損失について一切の責任を負いません。

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