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この記事の結論
- VGKとVEURは連動する指数が同じで、中身はほぼ同じです(2026年8月時点)
- 違うのは籍・経費率・分配の形、そして「住んでいる場所によって買えるかどうか」です
- 筆者はポルトガル在住でVEURを保有していますが、日本にお住まいの方にはVGKをお勧めしています
- 理由は、EUの規則でVGK(米国籍ETF)をEU在住者が原則買えず、筆者自身もVGKを選べなかったからです
当サイトでは欧州株ETFとしてたびたびVGK(Vanguard FTSE Europe ETF)を紹介してきました。一方で筆者自身が保有しているのは、VGKではなくVEUR(Vanguard FTSE Developed Europe UCITS ETF)です。同じヴァンガード、同じ指数に連動する商品なのに、なぜ筆者は自分が勧めている方を持っていないのか。この記事では、その理由を正直に書きます。
結論を先に言うと、これは投資判断の巧拙の話ではありません。住んでいる場所によって、買える商品そのものが変わるという制度の話です。同じ中身のETFが、日本に住んでいれば米国籍のVGKで買え、EUに住んでいればアイルランド籍のVEURしか買えない。筆者はポルトガル在住なので、後者しか選べませんでした。
VGKとVEUR、中身はほぼ同じで何が違うのか
まず数字で比較します。どちらもFTSE Developed Europe All Cap Indexという同じ指数に連動し、新興国は含まず先進欧州のみを対象とする点も共通です。構成銘柄数も約1,233銘柄とほぼ同じです。
| VGK | VEUR | |
|---|---|---|
| 正式名称 | Vanguard FTSE Europe ETF | Vanguard FTSE Developed Europe UCITS ETF |
| 籍・上場 | 米国籍・NYSE Arca上場 | アイルランド籍・アムステルダム/ロンドン等に上場 |
| 経費率 | 0.06% | 0.10% |
| 純資産総額 | 約314.8億ドル | 約76.8億ユーロ(アムステルダム上場分) |
| 連動指数 | FTSE Developed Europe All Cap Index | 同じ指数 |
| 構成銘柄数 | 約1,233銘柄 | 同左 |
| 分配 | 分配型のみ・年4回 | 分配型と無分配型(Accumulating)の両方あり |
| 分配利回り | 約2.78% | 約2.56〜2.66%(上場地で異なる) |
| 日本の証券会社 | SBI証券・楽天証券・マネックス証券で購入可能 | 当サイトで確認した範囲では購入不可 |
経費率はVGKの0.06%に対しVEURは0.10%とやや高く、分配の頻度もVGKが年4回なのに対しVEURは分配型・無分配型の両方が選べるなど、細部の設計は異なります。ですが、指数・対象範囲・構成銘柄数という投資の中身に関わる部分は、ほぼ同じと考えて差し支えありません。米国株配当にかかる源泉税の扱いなど、税金面の細かい違いは当サイトで確認できていないため、本記事では扱いません。
VGKの上位構成銘柄5社
参考として、VGKの上位構成銘柄を並べます。VEURも同じ指数に連動するため、構成の傾向はおおむね共通していると考えられます。なお、国別の構成比率は当サイトで確認できなかったため、本記事には掲載しません。
| 順位 | 銘柄 | 国 | 比率 |
|---|---|---|---|
| 1 | ASMLホールディング | オランダ | 4.83% |
| 2 | HSBCホールディングス | イギリス | 2.05% |
| 3 | ノバルティス | スイス | 1.84% |
| 4 | ロシュ・ホールディング | スイス | 1.83% |
| 5 | アストラゼネカ | イギリス | 1.77% |
上位5社を見ても、約1,233銘柄に分散された指数の中では1銘柄あたりの比重はそれほど大きくありません。個別企業を選んで持ちたい場合は、ETFではなく個別株を検討することになります。個別株の買い方は証券会社の比較記事で整理しています。
なぜ住んでいる場所で買えるETFが変わるのか
ここが、この記事でいちばん伝えたいことです。EUにはPRIIPs規則という制度があり、EU域内の個人投資家に金融商品を販売するには、KID(重要情報シート)という定型の説明書類を用意する義務があります。VGKのような米国籍のETFはこのKIDを用意していないため、EU在住の個人投資家は原則としてVGKを買えません。これが、ポルトガル在住の筆者がVGKではなくVEUR(UCITS ETF)を保有している理由です。
逆側から見ると、日本の証券会社ではVEURのようなUCITS ETFの取り扱いがありません(当サイトが確認した範囲です)。取り扱わない理由の制度的な根拠までは当サイトで確認できなかったため、「取り扱いがない」という事実だけをお伝えします。
つまり、同じ運用会社の、同じ指数に連動する商品なのに、住んでいる場所によって選べる方が変わる。これは投資の巧拙の問題ではなく、制度の問題だと筆者は考えています。
日本に住んでいるならVGK一択だと思います
ここまでの事実を踏まえると、日本にお住まいの方にはVGK一択だと筆者は考えています。SBI証券・楽天証券・マネックス証券で普通に購入でき、経費率も0.06%とVEURより低いためです。VEURを無理に選ぶ理由は、日本に住んでいる限りありません。VGKを含む欧州ETF全体の比較はこちらの記事で、オルカンとの役割の違いはこちらの記事で整理しています。
それでもVEURを調べる意味がある人
ではVEURを調べる意味は全くないのかというと、そうではないと思います。意味があるのは、欧州移住や海外赴任の可能性がある人です。将来EU域内に住む可能性があるなら、現地でどのETFが買えるのか、どのETFが買えなくなるのかをあらかじめ知っておくことには価値があります。筆者自身、ポルトガルに移住した時点で保有商品の選択肢がVGKからVEURに変わった経験をしています。
それ以外の、日本に住み続ける前提の方にとっては、VEURは「知らなくても困らない商品」だというのが正直なところです。
まとめ:買えるものが違うだけで、中身はほぼ同じ
- VGKとVEURは同じ指数に連動し、構成銘柄数もほぼ同じ。違うのは籍・経費率(0.06% vs 0.10%)・分配の形
- EUのPRIIPs規則により、EU在住者はKIDのない米国籍ETF(VGK)を原則買えない
- 日本の証券会社ではVEURの取り扱いがない(当サイトで確認した範囲)
- 日本にお住まいならVGK一択。VEURを調べる意味があるのは欧州移住や海外赴任の可能性がある人
- 筆者はポルトガル在住・IBKR口座でVEURを保有。サクソバンク証券は使っていません
筆者がVEURを持っているのは、選んだからではなく、そこしか選べなかったからです。この正直さを、この記事の結論としてお伝えします。
この記事の検証方法
- VGK・VEURの経費率・純資産総額・分配利回り・上位構成銘柄は、stockanalysis.comほかの実測データ(2026年8月時点)を出典としています
- 国別の構成比率、および米国株配当の源泉税の扱いは、当サイトで確認できなかったため本記事には含めていません
- 日本の証券会社の取扱状況は、当サイトが確認した範囲での記載です。最新の取扱いは各社の公式サイトでご確認ください
- 筆者はポルトガル在住で、インタラクティブ・ブローカーズ(IBKR)の口座からVEURを保有しています。サクソバンク証券(日本の証券会社)は使用していません
この記事を書いた人:Kawa
ヨーロッパ在住30代・サイドFIRE中の兼業投資家。日本の証券会社では買えない欧州株を、現地から実際の数字で解説しています。詳しいプロフィール
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免責事項
本記事は情報提供を目的としたものであり、特定の金融商品の売買を推奨するものではありません。記載の経費率・純資産総額・分配利回り・構成銘柄は2026年8月時点で当サイトが確認した情報に基づいており、変更される場合があります。日本の証券会社における取扱状況は当サイトが確認した範囲での記載であり、最新情報は各社の公式サイトでご確認ください。投資の最終判断はご自身の責任でお願いいたします。当サイトは本記事の情報に基づく損失について一切の責任を負いません。

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