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この記事の結論
- 当サイトで扱う欧州防衛・航空宇宙関連はラインメタル・ロールス・ロイス・BAEシステムズ・サフランの4社
- 最も純粋な防衛需要に連動するのはラインメタル(PER約75倍と4社中最高)
- ロールス・ロイス、サフランは主力が民間旅客機エンジンで、防衛は一部門
- 4社ともSBI・楽天・マネックスでは買えず、サクソバンク証券などが必要
欧州各国の防衛費拡大を背景に、防衛関連株への関心が高まっています。当サイトでは欧州の防衛・航空宇宙関連銘柄を取り上げてきました。この記事では、そのうち4社の特徴を横並びで整理します。
欧州防衛・航空宇宙関連株4社比較
| 銘柄 | 国 | 1株の目安 | PER | 強み |
|---|---|---|---|---|
| ラインメタル | 独 | 約21万5,000円 | 約75倍 | 陸戦兵器・弾薬 |
| ロールス・ロイス | 英 | 約3,320円 | 約42.6倍 | 航空機エンジン |
| BAEシステムズ | 英 | 約4,820円 | 約32.0倍 | 艦艇・航空機・装甲車(幅広い) |
| サフラン | 仏 | 約6万6,900円 | 約39.1倍 | 航空機エンジン(CFMインターナショナル) |
関連して、航空機エンジンの部品供給・整備(MRO)に強みを持つMTUエアロエンジンズ(独)も、広い意味でこのテーマに含まれます。
「防衛株」と「航空機エンジン株」は別物
4社はひとくくりに「防衛関連」と語られがちですが、事業の中身はかなり異なります。
- ラインメタル:陸戦装備(戦車・装甲車・弾薬)に強く、純粋な防衛需要に最も直結する銘柄。PER約75倍と、この4社のなかで最も高い水準にある
- ロールス・ロイス、サフラン:主力は民間旅客機向けエンジンで、防衛はあくまで一部門。旅客需要と防衛需要の両方に連動する
- BAEシステムズ:艦艇・航空機・装甲車と事業が幅広く分散しており、PERも4社のなかでは中庸
「防衛費拡大の恩恵を最も直接受けるのはラインメタル」「航空需要の回復も取り込みたいならロールス・ロイスやサフラン」というように、狙いによって選ぶ銘柄が変わります。
PERの高さをどう見るか
4社ともPERは30倍を超えており、欧州の防衛費拡大という追い風がすでに株価に織り込まれているとみられます。特にラインメタルの約75倍は突出しており、記事内でも「今後の成長期待がすでに株価にかなり織り込まれている」と注意喚起しています。
1社に集中させず、性格の異なる複数社に分散するという選択肢も検討できます。
共通の注意点
4社ともSBI証券・楽天証券・マネックス証券では買えません。米国のNYSE・ナスダックに上場しておらず、米国ADRもOTC区分のためです。買うにはサクソバンク証券などの選択肢が必要になります。NISAは使えず、配当課税は国によって異なります(ロールス・ロイス、BAEシステムズは英国株、ラインメタルはドイツ株、サフランはフランス株)。
10社の実測で見る防衛株の位置——利回りは最も低く、PERは最も高い
当サイトは2026年9月3日、欧州の航空・防衛関連10社を対象に、配当利回り・PER・配当性向を実測しました。ラインメタル・BAEシステムズ・サフラン・ロールス・ロイスに加えて、キネティックやタレス、レオナルドなど、防衛メーカーだけでなく航空機・航空エンジンメーカーまで含めた顔ぶれです。内訳は英4社・仏3社・独2社・伊1社で、国もいくつかに分かれています。詳しい内訳は別記事にまとめており、ここではその結果の要点だけをご紹介します。
| 指標 | 航空・防衛10社の中央値 | 他業種との比較 |
|---|---|---|
| 配当利回り | 1.22% | 10社すべてが2.05%以下で、当サイトが実測したどの業種よりも低い水準です |
| PER | 28.90倍 | 資本財・機械(25.24倍)、医薬・ヘルスケア(23.58倍)よりも高い数字です |
| 配当性向 | 45% | 極端に低い数字ではなく、業種としては中位です |
配当性向は中位なのに利回りが低いという組み合わせから、「配らないから利回りが低い」のではなく「株価が高いから利回りが低い」と読めることは、実測記事のほうでも触れています。実際、BAEシステムズは52%、タレスは54%、エアバスは57%と、半分以上を配当に回している会社もあります。それでも利回りが低く見えるのは、株価水準そのものが高いためです。PERの高さは、防衛費拡大への期待がすでに株価に織り込まれていることの表れとも考えられます。
防衛株を評価するときは、こうした利回りやPERに加えて受注残高を見る、という当サイトの見方を別記事で整理しています。受注残高とは、契約は済んだもののまだ売上に計上されていない仕事の総量で、今期の決算だけでは見えない需要の強さを示す数字です。実例では、ラインメタルの受注残高は730億ユーロと過去最高、キネティックは48億ポンドで前年比40%以上増となっています。ただし、受注残高は将来の利益そのものではありません。生産能力や納期にはタイムラグがあり、受注が積み上がっても、それがそのまま利益の増加につながるとは限らないためです。
なお、当サイトはこの記事でも地政学は予測しないという方針を守っています。どの銘柄が今後上がる・下がるといった見通しはここでも書きません。ご紹介したのは、あくまで実測した数字と、その数字をどう読むかという視点までです。
まとめ
- 当サイトで扱った欧州防衛・航空宇宙関連はラインメタル・ロールス・ロイス・BAEシステムズ・サフランの4社
- ラインメタルが最も純粋な防衛需要に連動。ロールス・ロイス、サフランは航空機エンジンで防衛は一部門
- PERはいずれも30倍超で、期待がすでに織り込まれている点は意識する
- 4社とも大手ネット証券では買えず、サクソバンク証券などが必要
| こんな人は | やり方 |
|---|---|
| 10株単位でまとめ買いできる | サクソバンク証券で現物 |
| NISAの非課税で持ちたい | IB証券という選択肢もある(比較記事へ) |
| 短期の値動きだけ取りたい | CFD(現物保有はできない) |
この記事の検証方法
- 手数料はサクソバンク証券の公式手数料表から計算しています
- 株価・為替レートは本文記載の基準日に実測した値です
- 業績・配当は企業の公式IR資料(一次資料)のみを出典としています
- 筆者はポルトガル在住で、インタラクティブ・ブローカーズ(IBKR)の口座から欧州株ETFを中心に保有しています(本記事の銘柄を保有しているとは限りません)
この記事を書いた人:Kawa
ヨーロッパ在住30代・サイドFIRE中の兼業投資家。日本の証券会社では買えない欧州株を、現地から実際の数字で解説しています。詳しいプロフィール
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免責事項
本記事は情報提供を目的としたものであり、特定の銘柄の売買を推奨するものではありません。記載の株価・PER・手数料は2026年8月13日時点で確認した情報に基づく概算であり、変更される場合があります。実際の取引条件は各証券会社の公式サイトで必ずご確認ください。投資の最終判断はご自身の責任でお願いいたします。当サイトは本記事の情報に基づく損失について一切の責任を負いません。

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